程良いトレンドやファッション性ある定番アイテムが値上げしても支持される理由の一つ(グローバルワーク)
ファッションビジネス専門紙「繊研新聞」公式サイト
繊研plus「上半期(22年3~8月)は値上げしても客の離反はなかった。むしろ、濃いお客様がちゃんとついてくれている」。そう語るのは、アダストリアの木村治社長だ。ブランドの特色を際立たせ、トレンドを捉えた商品開発の「ハレ」「ページボーイ」は売り上げが好調で、客単価も約2%高まったという。
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為替などの影響で、今秋冬物の原価率は前年に対し1.5ポイント高まり、小売価格も平均で250~300円上がった。「トレンドや素材の見直しでお客様に理解していただける部分で従来よりも若干値上がりした結果」(大屋守上席執行役員生産統括本部長)だ。定番商品は価格を据え置いたものもある。
値上げしても支持されているのは、定番品を販売し、実店舗と公式ウェブストア「ドットエスティ」の強みがあるためと見る。外出が戻り、実店舗は客足が回復し売り上げも順調。主力業態「グローバルワーク」の売上高は前年同期比26.2%増。「客に受け入れられる接客ができている。リアルの伸長は顧客性が強くなったということであり、自信になっている」(木村社長)と話す。
接客力向上の施策では、福田三千男会長も含め役員が地方を巡回し、店長やマネジャーとミーティングしている。経営方針を直接説明するほか、社員と対話する。役員の訪問は喜ばれ、現場のモチベーション向上にもなっていると見ている。
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