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作業着スーツの「WWS」が挑戦する価値観の転換

作業着スーツの「WWS」が挑戦する価値観の転換

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倒産寸前の水道屋であった株式会社オアシスライフスタイルグループが2018年3月に開始したWWS(ダブリューダブリューエス)は、爆発的な人気を博している。あらゆるメディアで取り上げられたように、同社を代表する商品となった。

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こうした挑戦的な商品展開を行う背景は一体何か。同社グループ広報の小峰菜々子さんに、同社の出発点となったWWSとビジネスシューズを開発するに至った経緯を伺った。

その後、2022年には新たな商品でカカトが踏める本革ビジネスシューズを謳う「ボーダレス本革シューズ」を開発し、ビジネス作法のタブーに切り込んだ。クラウドファンディングMakuakeで1300万円を超える支援が集まったことは、これまでの商品に人々が不満を持っていたことの現れだろう。

建設業界の作業着の変革

なぜ水道会社がスーツを制作したのだろうか。多くの人が建設業で働く人と聞くと、作業着姿を想像するはずだ。出発点はそのイメージの刷新にあった。

「当社の創業10周年記念に弊社社員の作業着を一新するために作成されたのが、WWSです。製作するにあたり、水道工事会社が属する建設業界のマイナスイメージを払拭できるようなデザインを目指しました」

スーツ=ビジネスウェアという固定観念が根強くあるからこそ、作業着が持つ「きつい・汚い・格好悪い・身だしなみが悪い」といった印象を刷新しようという狙いがあった。

そして、昨今のアパレル業界の課題にも配慮した作業着スーツの開発がスタートした。特に大量生産・大量廃棄に対して、どのように対処していくべきかは直近の課題だった。

「今求められている服は、場面ごとに着飾る服ではなく、あらゆる場面を超えて活躍するシンプルで快適で機能的な服だと考えます。そこで『Be Borderless』をブランドスローガンに、作業でも、オフィスワークでも、私服でも、季節やシーンを問わず着用できる高機能かつシンプルなデザインを追求した商品となりました」

デザイン性に優れ、かつ時間や場所にとらわれない普遍的なスーツを目指したことで、同社の社員はいつでもこのスーツを着用して作業をすることができた。さらに、このスーツの特徴が他社の目に止まったことで社外への販売の道がスタートした。

水道会社ならではのこだわり

現在販売されているモデルは、ワークモデルとBizモデルの2つある。定番のワークモデルは「テーラードライトジャケット」と「フルレングスストレートパンツ」だ。

ジャケットはボックス型でゆとりあるシルエットであり、ジップ付きの胸ポケットやペン差しが付いている。パンツもウェストの後ろ部分はゴムになっており、楽に着用できるだけでなく、右太もも部分にはA4ファイルが入るポケットが付いている。実際の現場で使用されているだけあって、文具収納に力を入れつつも、ゆとりある着心地を実現している。

もう少しスーツに見えるものがいい人のために、「Bizテーラードジャケット」と「Bizフルレングスパンツ」が用意されている。こちらは細身のデザインになっており、ジャケットにはフェイクチーク、パンツにもセンタープレスが付いているため、よりスーツに見える仕立てになっている。

こうした特徴だけでは、通常のスーツとあまり変わりがないように思えるだろう。だが、水道会社が制作したスーツだからこそ、一般的なアパレルが制作するものとは一線を画すこだわりが隠されている。

「水道会社ならではのこだわりは、撥水性と耐久性です。現場での実証実験を2年行い、毎日水洗いしても問題なく使え、速乾性も抜群で約3時間で乾き、しわになりにくくアイロン不要の高機能スーツになってます」

この秘訣は独自素材「ultimex(アルティメックス)」にある。既存の生地では、思うような仕上がりにならなかった。そこで既存のスーツとの差別化をはかるために、小さな生地工場と協力して速乾・撥水・ストレッチ・イージーケア・丸洗いできる生地を制作するという、徹底したこだわりが伺える。

課題解決のための商品作り

こうした独自の素材の強みがあるからこそ、同社は既存の価値観にとらわれない商品開発に積極的に取り組んでいる。

昨年、クラウドファンディングMakuakeでカカトが踏める「ボーダレス本革シューズ」を販売したことは記憶に新しい。作業着スーツも同様だが、こうした盲点をつく商品制作の裏側には、どのような考えがあるのだろうか。

小峰さんは「オフィスワーク中や出張についつい脱いでしまう革靴のあるあるを解決する商品として、ボーダレス本革シューズを制作してきました」と語る。「蒸れやすい」「足が疲れやすい」「長距離移動に不向き」など、革靴に不満を持つ人は多いだろう。実際、出張中に新幹線や飛行機のなかで、革靴を脱ぐ人も多いはずだ。

「人々の課題を解決できるような商品開発を心がけ、まだ世の中になく、自分たちが本気で欲しい商品づくりを徹底していきます」

これまでスポーツチームやゴルフメーカー、釣具メーカーとコラボをしているが、それはそれぞれの業界が抱えてる課題解決に向けて徹底したヒアリングを行うためだった。現在販売されているNEW ERAとコラボした「パッカブルキャップ」は同社の「ultimex」を使用しており、撥水性・透湿性に優れているため、あらゆるシーンでの活用が期待される。

今年は国内だけでなく、アジア圏での販売に向けた準備が進められているようで、「ultimex」を使用した帽子やバックパックなどの小物類の制作にも注目したい。作業着スーツとカカトが踏める本革ビジネスシューズは私たちの想像を超えてきた。次はどんな商品が登場するのか、期待が膨らむばかりだ。

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