「Reborn The Silkプロジェクト」
Image by: 日本和装ホールディングス株式会社
日本和装ホールディングスが、国産の蚕「太平長安」を使った養蚕支援事業「Reborn The Silkプロジェクト」を開始すると発表した。5月から蚕糸科学技術研究所で冷凍保存されていた4万頭の蚕の卵を孵化させ、2024年2月頃にきものに仕立てるという。
日本では富岡製糸工場の繁栄をはじめ生糸の生産が盛んだったが、近年は輸入品に頼っているのが現状。同社は「生糸は日本の伝統文化であるきものや帯に欠かせない原材料であり、養蚕は明治時代の文明開化を大きく推進させた世界に誇る一大産業」と捉え、伝統技術や文化の継承を目的にReborn The Silkプロジェクトを立ち上げた。
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創業40周年記念事業の第1弾と位置付ける同プロジェクトでは、約1年間にわたって蚕の飼育から製糸、製織、染色などを経て反物を作り、きものに仕立てるまでの取り組みを行う。プロジェクトで採用した「太平長安」は富岡製糸場全盛期の名蚕品種。蚕が紡ぎ出す生糸には上品な光沢感があり、製織するとハリと軽さを併せ持つ美しい生地に仕上がるという。現在は卵が冷凍保存されているのみとなっている。
蚕の卵を孵化させた後は、長野県の養蚕農家で養蚕を開始。7月に日本で唯一「手挽き」を行う長野県の宮坂製糸所で生糸を作り、8月に生糸を使って京都丹後で白生地を製織する。12月に白生地を染めて反物にし、きものに仕立てる。日本和装ホールディングスは業態を問わず、プロジェクトへの参画企業を募集している。
■日本和装ホールディングス株式会社:公式サイト
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