廃棄される落花生の薄皮を使って新素材を開発
ファッションビジネス専門紙「繊研新聞」公式サイト
繊研plus革製品の製造・販売をする柏レザー(千葉県柏市)は、落花生企業と連携し、加工食品製造の過程で出る廃棄予定の薄皮を利用し、バッグや小物向けの“ビーガンレザー”を開発した。
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世界的に注目されているビーガンレザーだが、日本製はまだまだ少ない。千葉県特産の落花生から新たな可能性を引き出し、千葉県で初めてのビーガンレザー開発に成功した。落花生のアップサイクルに協力したのは木村ピーナッツ(千葉県館山市)。
落花生の薄皮の他に、PVC(ポリ塩化ビニル)系材料を使用している。PVC生地は耐水性が高く、腐食や虫害に強く長持ちする。ビーガンレザーを使った製品は同社が運営する店舗「ぬいざえもん」で受注生産・販売する。飯島暁史代表は「地域資源を有効活用した素材開発によって新しい需要を開拓するとともに、新たな循環も生まれ、地域貢献の一助になれれば」としている。
同社はこれまでも地域に根差した素材開発をしてきた。地元、柏市のブランド豚「柏幻霜ポーク」(養豚場、惣佐衛門)の皮を東京・東墨田のタンナー、福島化学工業がなめした、ご当地レザーを量産化した。エシカル(倫理的な)をテーマに、房総エリアで獣害対策として駆除されるキョン(小型の鹿)の皮を活用した革小物の商品企画もしている。また、新京成電鉄と協業し、廃棄車両のつり革をリサイクルして商品企画に取り入れた。
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