洋服の傷み具合は、着用回数×洗濯回数に比例して速くなる。
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だから、着る回数が多く洗濯する回数が多ければ洋服の傷みは速い。逆にほとんど着用せず、着用しないから洗濯する必要もない洋服はなかなか傷まない。
これは洋服の値段の高低には関係なく、等しいものである。物は何でも使い続ければいずれは破損する。
低価格衣料品にはさまざまなブランドが存在しているのだが、大きく分けて外資系大手と国内大手では生地・縫製の品質には雲泥の差がある。もちろん国内大手の方が物性の品質は高い。
その国内大手の中でもユニクロは価格の割にはかなり品質は高い。国内大手低価格ではナンバーワンだろう。もちろん中にはイマイチな品番もあるが、メンズで見たところそれは1割あるかないかという体感しかない。それ以外の国内大手低価格ブランドの商品も物性品質は世間が思っているほど悪くない物が多い。もちろん中には以下同文。
しかし、国内のイキリ業界人やイシキタカイ系人の中にはユニクロニクシーな人々が少なからず存在していて、そういうユニクロニクシーは「ユニクロの商品は長持ちしない」と口をそろえることが多い。
その割にはZARAあたりの洋服を喜んで着ていることがあるのだから訳が分からない。ZARAの縫製は品質が低い物が多いし、使用素材もはっきり言ってユニクロより安物である。同じ着用回数と洗濯回数を経ればZARAの商品の方がユニクロよりも格段に速く傷む品番が多いと考えられる。
ユニクロニクシーたちは一体何をどのように評価しているのか、謎でしかない。
ユニクロに限らず、国内の全ブランドは商品の年度ごとに使用生地の品質にはバラつきがある。これは原料価格や為替などが常に変動しているためである。90年代から2000年代後半まで百貨店ブランド、ファッションビルブランドで定期的に服を買っていた当方からすると、これらの生地や縫製の品質は2005年以降低下したと感じる。実際にOEMに昔から携わっている同年代の人も「2005年以降低下し続けている」と話している。特に2008年以降の低下具合が酷いと感じられる。
ユニクロの場合も同様に変動があり、2020年以降の商品はそれまでより使用素材は品質が低下した物が増えたと感じられる。
それでも当方は販売価格に比べれば「かなりマシ」だと感じるし、他のブランドの中には低価格ゾーンに限らず、如実に品質の下がった商品が多いと感じる。
当方は手持ちの洋服が多いため、平均的な人よりも洋服が傷みにくいと考えられるが、それでもユニクロの無地ラムウールセーターなんて15年以上着用していてまだどこにも傷みが無い。これは冬にしか着用しないためということもあるだろうが、2017年に買ったユニクロUのTシャツ類も未だに傷みも無いし、最も着用回数が多い2018年秋冬投入のチノパンはいまだにどこにも傷みが無い。特にグレーなんていうのはかなり頻繁に穿いたが、少し色が薄くなった程度でどこにも傷みが無い。また、ユニクロの半袖Tシャツで15年前に買った物もいまだにほとんど傷みが無い。
ジーユーを買い始めたのが2017年なのでまだどれほど長持ちしているのかは実証できないが、2017年以降に買ったジーユー商品で傷んでいる物は一つもない。
個人的な経験を踏まえると、ユニクロの商品は着用回数が多い物でも5年くらいは優に持つし、着用回数が少ない物は15年以上持つと確信を持って言える。
ではなぜ、ユニクロニクシーな人々に限らず国内大手低価格の洋服は長持ちしないと言う人がいるのかだが、
1、買った洋服の個体差
2、ユニクロ憎しの心理でそういう目で見ている
3、洗濯方法や保管方法が雑、扱いが雑
という3つの要因が大きいのではないかと当方は考えている。
1についてだが、パソコンでもiPhoneでも自動車でもそうだが、工業製品は必ず個体差がある。同じ商品なのに壊れやすい物と壊れにくい物がある。
同じiPhoneSE第二世代を買ったとしても3カ月で不具合が生じる個体もあれば、2年間何の故障も無い個体もある。ハッキリ言ってそれは個体差である。そして工業製品はすべてにおいて個体差はある。当然洋服にもある。
次に2だが、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いという言葉があるように嫌いな物は些細なことでもことさらに目に付きやすい。
そして3だが、安く買ったので雑に扱い雑に保管している可能性が高いのではないかという話である。洋服に限らず人間は大枚をはたいて買った物は丁寧に扱うが、二束三文で買った商品は雑に扱いやすい。洋服の場合だと何日も着用したのに洗濯をせずに収納してしまうとか、洗濯をする際にテキトーに洗濯機に放り込んでおしまいとか、そういう雑な扱いをしていないだろうか?当方は、時々忘れることもあるが、愛用しているユニクロ、ジーユー商品も何回か着たら必ず洗濯するし、洗濯機に入れる際には必ずネットに入れるようにしている。
生来ずぼらな気質なので、日々きちんと整理整頓して収納できているわけではないが、それでも衣替えの際には収納ボックスに入れて、セーター類などのウール物はかならず防虫剤を入れておく。たまにそれでも虫食いが起きるが、まあ、それでもこの10年間に3枚くらいあった程度なので比較的ウール物も傷みは無い。
もちろん、当方よりももっと丁寧に扱われている方もおられるだろうが、そちらの方が長持ちすることは言うまでもない。
当方程度の微妙な丁寧さで扱ってもユニクロのウールセーター類は15年以上傷まないし、ユニクロUのTシャツやチノパンに5年くらいは傷まない。
すぐに傷むと嘆いている人はそういう扱いをしていない可能性が高いのではないかと見ている。
逆に高い服は長持ちすると言っている人たちは、高いから丁寧に扱っているのではないか。以前にも書いたが綿やウールなどの天然繊維で特に細番手糸の生地で作られたスーツやドレスシャツは物性的には弱い。雑に扱えば数日で傷んで擦り切れたり伸びたりしてしまう。それでも長持ちする場合が多いというのは、丁寧に扱い、丁寧に洗い丁寧に保管しているからではないのか。
そして壊れた場合は「わざわざ」有料で修理に出しているからではないのか?
当方は、ユニクロ、ジーユーの商品は安く買っているので、わざわざ有料で修理してまで使いたいとはさらさら考えていない。修理代がもったいないからだ。それだけに修理せずに長く使えるように心がけて洗濯と保管を何とかがんばっているわけである。
外資の低価格ブランドは長持ちしづらい物が多いだろうが、国内の大手低価格ブランドは扱い次第では長持ちしやすい物が多い。
さらにいえば、低価格に限らず、2020年以降の全ブランド品は、コロナ禍による停電の頻発、工場ラインの混乱、物流網の混乱などから品質はおしなべて低下している。長持ちさせたいのなら、ことさらに丁寧に洗い、保管することを心掛けるべきであり、高い服を買ったら自動的に長持ちするかのような言説や風説は誤解しか生まないため有害である。
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