長いキャリアを持つ3人が店頭で販売員として働き続ける価値について語った
ビームス、ベイクルーズ、ユナイテッドアローズは、販売員向けの合同勉強会を実施した。22年11月からスタートし、今回で5回目。ウェビナー形式で販売員を中心に100人が参加した。「ファッションの仕事を続ける」をテーマに3社で長年働く3人が服屋で働き続ける意味について語った。
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登壇したのはベイクルーズの「イエナ・ラ・ブークル」ニュウマン新宿店の店頭に立つ丸山美香さん、「フェルメリストビームス」ディレクターの犬塚朋子さん、ユナイテッドアローズ広報PR部の吉田淳志さん。3人とも販売員としてファッションビジネスのキャリアをスタートした。
ファッション業界に身を置いて24年の吉田さんは、今もPR業務の合間を縫って店頭に立つ。「たくさんの服を着ることで得た感覚を駆使してお客様に提案することが楽しい」と話し、実店舗で働く意義について「いつ、どこで誰から買ったか、覚えているお客様はいる。リアルでしか得られないエモーションはデジタル化する世の中でむしろ大切」と語った。
23年のキャリアの中で、店長や接客教育担当を歴任し、出産後は販売員として働く丸山さんは「服を着た時のワクワク感」をモチベーションに働き続けてきた。現在は20代の販売員と一緒に店頭に立つ。「若い時は漠然と不安になって成長を急ぎたくなることもあるが、焦らず、地道に積み重ねることで必ず自分にとって良い結果が返ってくる」と話した。
販売員としてスタートし、その後トップに直談判してフェルメリストビームスを立ち上げた犬塚さんは、キャリア30年以上のベテラン。現在もバイイングの傍ら、自ら店頭に立って接客、販売を続ける理由を「お客様に喜んでもらい、うれしいと感じてもらえる接客は、どれだけECが主流になっても、人間にしかできないこと」と話した。
合同勉強会は、販売員が接客の意味や価値について自発的に考えるきっかけを作り、長く働くモチベーションを持ってもらおうと19年からスタートした。22年11月から続けてきたウェビナー形式の勉強会は今回で終了し、24年以降も形式を変えて継続する考えだ。
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