奈良県大和郡山市の「啓林堂書店」は、心赴くままに本と過ごす場所「書院」を、近鉄奈良駅前の同社奈良店2Fにて12⽉15⽇(金)にグランドオープンした。
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悠久の時が流れる奈良の地で読書を
テクノロジーの発達とともにモノと情報があふれ、物質的な豊かさから精神的な豊かさを大切にする価値観へと移り変わりつつある。この変化を捉え、落ち着いた環境で本を読むことを愉しむ時間を提供し、“すべてのブックライフによりそう”という理念の一端を形にしたのが「書院」だ。
かつて心静かに書を読み文をつづった場所を“書院”と呼んだ。「啓林堂書店」が創業以来根ざしてきた奈良の地で、本を読み自分と向き合う体験を提供することは、これからも地域に必要とされる書店であるための大切な一歩となる。
心赴くままに本と過ごす場所
“頭と心、動く。”をブランドコンセプトに、これまでの書店とは異なり、本の提供だけでなくその後の読書体験にも光を当て、本がある暮らしの豊かさを実感できるよう後押ししていく。世情に惑わされずじっくりと本に向き合い、自然と思考を広げ感情が鮮やかになるような場作りを目指している。
配架する本は、啓林堂書店スタッフの頭や心が動かされた本を中心にセレクトした10万冊。人が動いた瞬間に自分を重ねることで、次の変化の緒(いとぐち)が見つかる棚作りを行う。
ロゴは、文字を完成された図形として捉えるのではなく“書き順”を可視化することで、時の流れや積み重ねの大切さを表現している。
深い思考に没入するのに適した環境作り
空間デザインは、心地よい読書体験を中心に構築。日差しの明るい大きな窓には、ロゴと共鳴する縦勝ち障子を採用。空間に柔らかな光を拡散させ、人々が自己の内面に目を向け深い思考に没入するのに適した環境を作り出す。天井に設置された格子の天蓋は、視線と姿勢を落ち着かせる効果がある。
席空間は、心地よいプライベート感を味わえるおこもり席「籠」、作業に適した電源席「書」、読書に適したブース席「読」、複数名で共に過ごせるテーブル席「囲」の4タイプを用意している。
読書の没入感を高める「書院ブレンド」
店内では、トップクラスのバリスタ技術を忠実に再現する最先端のコーヒーマシン「TONE」を導入し、奈良ブランドのコーヒーを提供。奈良に本拠を置く「路珈珈(ロクメイコーヒー)」とのコラボレーションにより、特別に「書院ブレンド」を開発。読書の没入感を高めることを目指した、香り高く深みのある味わいで、奈良の豊かな歴史と文化を思わせる1杯だ。ナッツのようなうま味とチョコレートのような余韻を持ち、ここでしか味わえない特別な味わいを堪能できる。
同店の利用は時間制となっており、1時間800円、1日2000円(どちらも税込)。コーヒーや各種ソフトドリンクはフリードリンク。利用時に本の購入でキャッシュバックがある(書院会計から1冊につき100円割引)。
一部を除き書店スペース含む本の閲覧が可能で、利用時用のロッカー、無料Wi-Fiも用意されている。1~2カ月後には席のオンライン予約にも対応予定だ。
じっくりと本に向き合える「書院」を訪れて、本がある暮らしの豊かさを実感してみては。
■書院
所在地:奈良県奈良市西御門町1-1 啓林堂書店2F
公式サイト:https://shoin-keirindo.jp/
(山本えり)
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