■生成AIのチャットGPT(ChatGPT)を開発するオープンAI(OpenAI)は15日、テキスト指示で動画を作り出す動画生成AI「ソラ(Sora)」を発表した。
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テキスト指示のプロンプトから動画を生成するだけでなく、写真などの静止画から動画を作成したり、動画のスタイルを変更できる。
動画生成AIの進化により、映画やテレビ、コマーシャル、SNS等での応用が可能となる他、ARに替わってファッション等の販売ツールとしての利用拡大も期待される。
日本語の「空」にちなんで名付けた動画生成AIは開発段階とされ一部の専門家やクリエイターのみ利用を許可されており、一般公開はされていない。
しかしソラが生成した最長1分間にもなるデモ映像は、AIによるものとは思えないほど進化したクォリティとなっている。
例えば雪の中ではしゃぐゴールデン・リトリバーの子犬の映像では、口先や頭などの毛にこびりつく雪が繊細で本物と見間違うほど。
東京の街をスタイリッシュな女性が夜に歩いている動画も濡れた路面に映し出されるネオンも随分とリアルに生成されているのだ。
雪が積もる街に桜を咲かせ、その小道を二人が歩いている”ありえない”映像も現実のものと疑ってしまうほど繊細だ。
ソラの映像のアングルも様々でドローンでさえも難しい角度も可能となる。
複雑な場面の物理シミュレーションの精度にまだ改善の余地があり、右と左を混同するなどの弱点もあるという。
静止画から動画を生成する機能も備えているソラを物販に利用できるようになれば買い物ツールとしての可能性は無限に広がることになる。
例えば自分の部屋を画像にし、購入可能な家具や小物を使って好きな部屋スタイル(北欧・和風・モダン等)をプロンプトにデザインして貰うことで動画生成AIがインテリア・デザイナーになってデモ映像をプレゼンしてくれるのだ。
アングルも自分に合わせた目線で部屋の入り口からソファやベッドに座った目線の動画まで簡単に生成可能だろう。
キッチンのキャビネットやカウンタートップ、アイランド、冷蔵庫などキッチン大型家電、バックスプラッシュ(シンクの奥にある汚れ防止の壁)などまでリフォーム後の様子も動画で確認できそうだ。
室内だけでなくオフィス等の室内、乗り物の内装・外装、また家具・インテリア雑貨までを含めた空間を総合的かつ動画でデザインし生成してくれるのだ。
自動車販売でも好きな自動車を選んで自分が運転している映像を見ることができる。走行中に窓を下げて「みなさんお元気ですか?」と半笑いの井上陽水を自分の映像で楽しむこともできる。
ファッション販売ならソラの応用はもっと現実的かもしれない。拡張現実(Augmented Reality:AR)によるバーチャル試着を動画で見ることができる。
しかも背景を特定の街中やレストラン、ホテルなども選択できればこれまでのようなデジタル姿見以上にユーザーには参考となる。
ドレスなどファッションアイテムを自分の画像に合わせて自由に着せ替えできるAR機能はすでに一般的になっている。
例えば自分の静止画を使いながらネットショップにあるドレスやアクセサリーを選択し、それを着用して自分がニューヨーク五番街を颯爽と歩く動画を見ることができる。
帽子やバッグ、靴、ジュエリーなど好きなアクセサリーを自由にまとった自分の映像だ。アイウェアも単にデジタル姿見で自分のメガネ姿を見るのではなく、TEDコンフォレンスのステージで丸四角メガネで知的にスピーチする自分の動画だ。
ステージなら数万人が集まっているフェスで、好きなアーティストの後ろで演奏している自分の映像ならギターやベースの販売に使えるツールだろう。
コスプレの販売でも自分を「推しの子」のようにできるばかりか、古希を迎えたキャンディ・ミルキィさんにも再現可能だ。
ただ動画生成AIではフェイク動画が悪用される可能性もあるため利用には制限が課されるだろう。
近い将来、動画生成スピードが劇的に早くなり、ストアアプリ等に機能として導入されることになれば、AIによる販売革新が起こりそうだ。
トップ画像:ソラが生成した、東京の街をスタイリッシュな女性が夜に歩いている動画。濡れた路面に映し出されるネオンも随分とリアルに生成されているのがわかる。
オープンAIが発表した開発中の動画生成AI「ソラ(Sora)」を使った動画の数々。信じられないが、すべての動画がプロンプトに基づいてAIが生成しているのだ。
⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。まだ開発中とはいえオープンAIによる動画生成AIの可能性は無限大に思います。いずれ生成スピードやパフォーマンスが向上すればストアアプリに一つの機能として装備されても不思議ではありません。エントリー記事にあるようにIKEAだったら、ユーザーがリビングルーム等の部屋を撮影してその静止画(広さ等も入力)をもとにIKEAで販売されている家具や小物、インテリアを使ってユーザーが求めるスタイルに部屋をデザインし映像で見せてくれるのです。しかも動画のアングルはユーザー目線で部屋の入り口から入ってソファに座っている視点まで動画による再現です。アマゾンやウォルマートでもファッション販売のアプリ機能として導入するなら、面白い使い方ができます。好きなファッションを選択して、女子会や合コン、パーティや披露宴とかにすることでTPOにあった自分の服装を映像で確認できるのです。後藤ならメガネでしょうか。新しいフレームを着用してホテルの会議室でセミナーをやっている風景動画です。
絶対に生成したくないのは、天橋立「股のぞき」から押されて15メートル落下する映像とか...グランドキャニオンの展望台からはもっと嫌だ。
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