あるブランドを好きな理由として圧倒的に多いのが「デザイン」や「スタイリング」という意見。
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しかし見た目は魅力を構成するひとつの要素でしかなく、ブランドそのものの美学を語るときには様々な捉え方が存在する。「ファッションのミカタ」で迫るのはプロならではの角度ある視点。
第5回は<YOKE(ヨーク)>にフィーチャー。
本企画を通して、新たなファッションのミカタ(楽しみかた)が広がることを願って。
<YOKE(ヨーク)>ってどんなブランド?
ブランド名の<YOKE(ヨーク)>は、『繋ぐ』『絆』『洋服の切り替え布』などの意味。 “つなぐ” をコンセプトに2018秋冬シーズンよりブランドをスタートし、『 モノがヒトをつなぎ、ヒトがヒトをつなぎ、ヒトがモノをつなぐ 』 というブランドのアイテムがいろんな人たちに繋がっていって欲しいという思いを込めている。 ニットアイテムをメインにしたユニセックスで着こなせる上質なアイテムを提案している。
【PR】水澗航さん
― 水澗さんにとってYOKEの魅力とはなんでしょうか?
着る人に寄り添ってくれる服であることです。シーズンテーマやコンセプト、ヴィジュアルなどしっかりと打ち出しはしていますが、特定のスタイルやジャンルを強制することがありません。性別や年齢に関係なく、いろんな方に楽しんでもらえるアイテムが多いです。基本的にはシンプルなんですが、ギミックが効いていたり色使いやサイズ感など時代感覚を取り入れるセンスが良いのでいろんなスタイルに馴染みやすいのが魅力的だと思います。
― PRするに至った経緯はなんでしょうか?
寺田さんが「いつか独立して自分のブランドを持ちたい」と話していた頃から、PRはぜひお願いしますと言ってくれていました。冗談だと思っていましたが本当にファーストシーズンの展示会のタイミングで声を掛けて頂きました。ブランドに関わる人を大事にしながら、人と人を自然に繋いでいける”ただの良い人“です。(笑)
― PRする上で意識していることを教えてください。
毎シーズン、アーティストをテーマに<YOKE>のフィルターを通してコレクションを発表しているので、そのバックボーンや世界観が少しでも伝わるように、興味を持ってもらえるきっかけになるようなことを考えています。またハンガーにかかっているときと着用したときで見え方が異なるので、着用時のシルエットの面白さや素材の表情も実際に体感してもらうようにしています。
― コレクションで印象に残っているものはどれでしょうか?
2023年秋冬コレクション
2回目のランウェイショーをさせていただいた23秋冬シーズンは特に印象に残っています。次のステージに挑戦する決意表明のようなショーだったので本当に大変でしたが、その分とても思い出深いです。ルックはどれも好きですし、ショーの最後の寺田さんの挨拶でみんなにお辞儀している姿も人柄を感じて好きです。
― 水澗さんの私物のYOKEについて教えてください。
YOKE × Julian OpieのコラボTシャツ
現代アーティストのジュリアン・オピーの企画展で嬉しくて購入した、アートと親和性の高い<YOKE>がオフィシャルでコラボレーションしたTシャツです。(ジュリアン・オピーにサインしてもらったので、もったいなくてなかなか着れていないです。。笑)
水澗 航さん
@mizumawataru
【マルチクリエイター】秋元 剛さん
― 秋元さんにとってYOKEの魅力とはなんでしょうか?
アーティでウェアラブルなところ。一見派手に見えるアイテムも実際に着てみると街に馴染む絶妙なバランス感を持った服作りが魅力です。
― YOKEを知った経緯はなんでしょうか?
デザイナーの寺田くんとは文化服装学院時代の同期でした。久しぶりに会ったときには<YOKE>を立ち上げていてPRサポートの相談を受けました。2019秋冬コレクションのサンプルを<YOKE>ギャラリーで見せてもらったのが最初です。
― YOKEを着る、購入する上で意識する点などはありますか?
個人的にはインポートブランドとMIXしてコーディネートするのが好みです。
― コレクションで印象に残っているものはどれでしょうか?
2022秋冬コレクション
初めてショー形式で発表をした2022秋冬コレクションでしょうか。これまで実存するアーティストをテーマにコレクションを発表してきた<YOKE>の集大成といえるショーだったと思います。レザージャケット、シャツ、デニムトラウザーズと一見ベーシックなアイテムの組み合わせですが、シルエットのバランスやディテール使いが<YOKE>らしいルック。シーズンテーマを感じさせる配色のニットストールもアクセントになっていてとてもよかったです。
― 秋元さんの私物のYOKEについて教えてください。
セットアップ
テーラードジャケットのセットアップが好きでコレクションしているのですが、特にこの23春夏シーズンの1着は気に入っていて、着用頻度が高いです。シンプルな無地のTシャツもマストアイテム。1万円以上するTシャツは購入しないというMYルールを覆すくらい、素材、シルエット、ディテールのバランスが良く、シーズンを問わず必需品になっています。もちろん寺田くんが得意とするアウターやニットも複数所持しています。
秋元 剛さん
@go_akimoto
【デザイナー兼バイヤー】浅川 喜一朗さん
― 浅川さんにとってYOKEの魅力とはなんでしょうか?
特有のデザインやカラーパレット、中性的な独特な空気感です。
― バイイングするに至った経緯はなんでしょうか?
デザイナーの寺田さんとは<YOKE>スタート前から親交があり、仕事でもプライベートでも仲良くさせていただいていました。<stein>スタートの際には生産で寺田さんに手伝っていただき、2人でサンプルを見ながらああでもない、こうでもないと時間を忘れて洋服の話で盛り上がっていました。寺田さんからは洋服に関して本当にいろいろなことを教えていただいていたので、「ブランドを始める」と聞いた段階で、まだ洋服を見ていなかったのですがお店で仕入れさせていただけたらとお伝えしました。実際に展示会で拝見させていただき、<YOKE>特有の空気感がとても素敵で感動したのを覚えています。
― バイイングをする上で意識していることを教えてください。
<YOKE>のコレクションはシーズンテーマを寺田さんのフィルターを通して様々な技法で表現されています。テキスタイルや色味、シルエットなど1点1点作り込まれたプロダクトへの視点とコレクション全体で表現したい部分を、自分なりに解釈を深めてバイイングするようにしています。
― コレクションで印象に残っているものはどれでしょうか?
2018年秋冬コレクション
どのシーズンも本当に素敵で好きなのですが、<YOKE>のスタートシーズンのアイテムとルックは特に印象に残っています。寺田さんの最初のコレクションということで印象深く、このルックを見ると当時のことや空気感をすぐに思い出します。ニットを中心としたアイテムたちにとても感動しました。
― 浅川さんの私物のYOKEについて教えてください。
carol別注のコマンドセーター
<YOKE>のアイテムの中でも特に人気のあるニット類。こちらは23年の新年に向けて寺田さんと一緒にデザイン、編地を相談しながら製作いただいたコマンドセーターです。80年代ドイツ軍のぎっちりとした肉感のヴィンテージをベースに、<YOKE>ならではの柔らかいムードや着心地、ディテールを追求した一着です。7G天竺編みに強縮絨をかけて表現された編地の重厚感とベビーアルパカの柔らかい弾力のあるタッチとのバランスが特に気に入っています。
浅川 喜一朗さん
@ssstein_design
【デザイナー】丸山 敬太さん
― 丸山さんにとってYOKEの魅力はなんでしょうか?
“リラックス”と“モード”と“アート”の良きバランスです。
― YOKE を知った経緯はなんでしょうか?
友人である秋元君の紹介で知りました。
― YOKEの洋服や新作のコレクションが発表される際に意識して着目する点などはありますか?
ショーであれ展示会であれ写真であれ、そこで感じられる「空気感」みたいなものを見るようにしています。
― コレクションで特に印象に残っているのはどれでしょうか?
2023春夏コレクション
素材の扱い方にクセがあるのに、さらりと見える絶妙な品の良さが好み。グラデーションのシリーズが特に好きで、何気にセットアップにしてしまうのも好きでした。
―丸山さんの私物のYOKEについて教えてください。
セットアップ
ニットもコートもパンツもシャツも、あれや、これや。購入した決め手は「似合う!!」(笑)からです。そして、「良い服」だからです。
丸山 敬太さん
@keitamaruyama
YOKE 2024AW COLLECTION
フランスの画家 Pierre Soulages (ピエール・スーラージュ/ 1919-2022 ) をテーマに制作した24秋冬コレクション。スーラージュは「黒は光の反射である」という信念から黒い絵具を用いた抽象的な絵画で、光と影、色と反射の効果を追求していった「黒の画家」としても知られている。1979年初頭、彼は初めてキャンバスのすべてを黒で埋めつくした作品「Outrenoir(黒を超えた黒)」を制作し、この手法は後に自身の代名詞となった。黒という色は鑑賞者の立ち位置によって、暗く見えたり明るく見えたり、くすんでいたり光り輝いていたり、灰色であったり白に近い色に見えたりと姿を変える。「黒には思いがけない可能性がある。」そんなスーラージュの作品からインスピレーションを得て、黒と光にスポットを当てたコレクションを作成した。
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