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ファッションビジネス専門紙「繊研新聞」公式サイト
繊研plus今春、SNSの「スレッズ」で、投稿者Aが話題になった。まだ若いファッション誌の編集者のようで、日本の有名デザイナーとの交流を描いた文章が面白く、フォロワーをどんどん増やしていた。
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孤高のデザイナーは、Aが展示会で羽織ったジャケットを「似合うから着て帰りなさい」といい、人気デザイナーはプライベートについても語るほど心を開いている様子。二人の関係性を通してデザイナーの人柄を伝える内容は、気の利いたエッセーのようだった。
しかし、これほんとなのか? このデザイナーはこんな話し方しないはずだ。周辺のスタッフに聞いたところ、身元不明の要注意人物であることが判明。全て、妄想小説だった。これは問題と思った矢先、Aは「おわびして訂正」し、消えた。
個人を名指しして、想像の物語をあたかも本当のことのように発信する行為は、愛が深すぎるストーカーと一緒。名指しされたデザイナーは、気分を害したはずだ。だがフォロワーの多くは「面白かったのに」と嘆いていた。社会の倫理観は実は揺らいでいるのかもしれない。
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