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繊研plus25年春夏パリ・ファッションウィークに、ちょっとした異変が起こっている。いつになく若手デザイナーの発表が多いことだ。これまでオフスケジュールで見せていたブランドが今シーズンは正式スケジュールに組み込まれ、今まで見る機会がなかったブランドのショーも見ることができた。
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正式スケジュールに名を連ねたのは、デザイナーコンテストで受賞して知名度を上げたり、プレゼンテーションで実績を積み上げてきた実力者たち。その多くは、ビッグブランドのクリエイションチームでの経験を積んだデザイナーだ。
大手ブランドを中心にインフルエンサーを招いてのマーケティング重視のショーが増えているだけに、若手デザイナーの自由なコレクションは貴重だ。予定調和のコレクションが増えているパリ・ファッションウィークに、若手デザイナーが新風を吹き込む。背景にある初期衝動こそが、ファッションの本質であるようにも思う。
今回見た若手に特徴的だったのは、テクニックが決して稚拙ではないこと。ビッグブランドでの経験もあってか、物作りのクオリティーは高いことだ。一方で、自分らしさをとがらせる表現については、ブランドによって差があった。自分らしさの表現、オリジンの追求こそが、ブランディングの核である。そこをどう磨くかが問われている。
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