(左から)森山沙耶(日本デジタルウェルビーイング協会 代表理事)、景井ひな(TikTokクリエイター・タレント)、町田理香(シュウ ウエムラ ブランド ジェネラル マネージャー)
Image by: シュウ ウエムラ
「シュウ ウエムラ(shu uemura)」が、デジタルに関わるさまざまな社会問題の解決をサポートする活動を行う「日本デジタルウェルビーイング協会(JDWA)」とパートナーシップを締結した。これに基づき、デジタル依存症に関する啓発活動を中心とした「connected not addicted/リアルにつながろう」キャンペーンをスタート。トークセッションには、若年層を中心に支持を集めるTikTokクリエイターでタレントの景井ひなが登場。若年層の「デジタル依存症」のリスクや、“デジタルウェルビーイング”について学んだ。
昨今の加速するデジタル社会では、若年層を中心としたデジタル依存症のリスクが高まっている。娯楽や効率化の面で手放せなくなっているデジタルデバイスに依存するあまり、心身の健康や人間関係といった“リアルな生活”“人とのつながり”にも悪影響を及ぼすことがある。ブランドの調査によると、アジアの大学生において依存傾向を有する割合は24.3%で、日本の大学生で見るとその割合は29.1%と依存症のリスクが高い傾向にある。シュウ ウエムラでは、創業者の植村秀の「本物の美しさは見た目だけでなく、心と体のバランスが取れた状態でこそ引き立つ」という考えから、メイクアップで装う楽しさだけではなく、デジタルとのバランスのいい付き合い方やリアルなつながりについて、改めて発信していくことを決めた。
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ブランド ジェネラル マネージャーの町田理香氏は「私たちはメイクを通じて、個性や魅力を引き出す手伝いをしてきました。ただし、本当の美しさは心身のバランスが取れ、周囲の人とつながることで醸成され、これらは人生の豊かさにも通じると考えています。デジタル社会においてスマートフォンなどの機器は必須。SNSなどでのつながり、リアルなつながり、どちらも大切にしながら、依存ではなく健康的なバランスで楽しんでいく方法としてデジタルウェルビーイングの重要性を伝えるとともに、デジタル依存症のリスクについて啓発していきます」と思いを語った。
“リアルにつながろう”キャンペーンでは、国内外の専門家と協力し、デジタル依存症のメカニズムについて理解を広め、若年層にデジタル依存症を防ぐための知識を身につけてもらうとともに、現実世界で情熱を注げるものとつながれるように後押ししていく。ブランド全店舗のスタッフが同活動のアンバサダーになれるようトレーニングを実施。また、複数の大学の協力を得て、JDWAと共同で啓発セミナーを開催するなど情報を発信する。
トークセッションには景井とともに、公認心理師で日本デジタルウェルビーイング協会の森山沙耶代表理事長が登場し、デジタル依存症について意見を深めた。景井は「仕事柄常にスマホを触っていて、お風呂でも使っているので、寝る時以外は見ていると思います」と自身の生活を振り返ったが、一概に使用時間だけが依存症の基準ではない。森山理事長によると、「デジタル依存症には、やるべきことがあるのに常にスマホをチェックしてしまう、気分をよくするためにスマホに時間を費やしてしまう、インターネットやゲームができないとイライラする、オンラインやSNSに没頭するあまり現実の人間関係に影響を及ぼしてしまうなど6つのサインがあります。スマホやデジタルの世界に執着するあまり、友人や家族との関係を悪くしてしまったり、学業や仕事にも影響が出てしまう場合は危険です」と説明。景井「てっきり使用時間が長いと依存症なんだと思っていました。仕事と関連する時間を含めるとかなりの時間をスマホに費やしていますが、逆にプライベートな時間ではあまり気にしていないんです。そういう意味ではデジタルとのいい付き合い方ができているのかもしれません」と話した。
森山理事長は、デジタル依存症は誰しもがなり得るとし、「意志の弱さや怠けとは全く関係なく、健康や生活に問題が生じていても『辞められない』という状態にあります。セルフチェックでリスクを感じたら、スクリーンタイムの機能などを活用して利用が多い傾向にある時間や内容を見直す必要があります。また、むやみに自分で解決しようと思わず、適切な相談・医療機関にいくことも大切です」と説明した。なお、シュウ ウエムラのキャンペーンサイトでは、質問に答えることでセルフでデジタル依存度をチェックできるコンテンツを用意している。
景井は「私がTikTokを頑張ろうと思ったきっかけに、私生活や家族との関係があまり良くなくても、ひなちゃんを見ていると楽しい気分になれるってコメントを頂いたからというのがあります。そういう人が少なくないってことも実感しています。だからこそ、私のように発信をする側も、のめり込みすぎないようにしたり、SNSやオンラインの中だけにならないでねっていうのを伝えていかないといけないなと思いました」と述べた。
■シュウ ウエムラ:公式サイト
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