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【コラム】繊維・アパレル産業は日韓の懸け橋であり続けるか

【コラム】繊維・アパレル産業は日韓の懸け橋であり続けるか

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 1980年春のソウル。1人のタクシー運転手が、歌を口ずさみながら軽快に車を走らせる姿が銀幕に映る。民主化を望む市民のデモは日常茶飯事。帰宅すると幼い娘がいて親子で食卓を囲む。激動の時代のつつましく穏やかな暮らしが描かれるが、物語は舞台を光州へと移し、異様な雰囲気を漂わせる。映画は17年に韓国でヒットした『タクシー運転手 約束は海を越えて』。光州事件を題材にした映画や小説は00年代以降、次々と発表され、注目を集めてきた。

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 「韓国大統領が非常戒厳令宣布」。速報が流れ、映画を見た時の衝撃が再び体中に走った。日米韓協力に前向きな姿勢を示してきた尹錫悦(ユンソンニョル)大統領による政治の混乱が、日韓関係に及ぼす影響が今後懸念される。日韓の繊維・アパレル産業で両国への期待が高まっているが、どうなるか。

 光州出身の作家、韓江(ハンガン)氏は驚きつつも「(厳格な検閲が行われた)過去とは異なり、全ての状況が生中継された」と話したようだ。歴史は安寧を願う思いに反して繰り返されたが前進もしている。繊維・アパレル産業が日韓の懸け橋としてあり続けて欲しい。

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