
Image by: FASHIONSNAP
バロックジャパンリミテッド運営の「リムアーク(RIM.ARK)」の姉妹ラインとして今年登場した「トランクイリティ(TRANQUILITY)」が、初の単独展示会を開催した。これまではリムアーク内の1ブランドとしての扱いだったが、よりブランドの世界観を追求するため、単独でのポップアップの開催やSNSでの発信強化などを視野に入れ、棲み分けを図っていく考えだ。
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トランクイリティはリムアークや「ヘリンドットサイ(HeRIN.CYE)」でデザイナーを務める松川知香子がディレクターとなり、2025年スプリングコレクションで始動。長年アパレルメーカーでウィメンズウェアを手掛けている中で松川は、「若い頃からのファッション好きでも、年齢を重ねると体型の変化などから、なんとなく服が“決まらない”といったことが起こる。美しく見えるシルエットと、華美ではなくても上質なおしゃれが楽しめるファッションの価値を考えるようになった」という。そこで、リムアークの顧客や自身のリアルなエイジングを伴ったファッションとの向き合いを踏まえ、「大人だからこそ着たい」オーセンティックで上質なブランドとしてトランクイリティを立ち上げた。
コンセプトに「NEW BASIC NEO BASE CHIC」を掲げ、大切に扱うことで上質なものを選び、丁寧な暮らしへとつながるようなアイテムを提案。また、これまでの経験と関係値を活かし、日本トップクラスの生地メーカーと協業。尾州の老舗毛織屋の生地を中心に、10年、20年と時を重ねても着用できる品質の生地を採用した。また、コレクションは「完全に素材先行」で、素材ありきでデザインを考えるため、「納得がいくものが見つからなければ作らない」としている。コアターゲットはリムアークが20〜30代が中心なのに対し、トランクイリティでは「さまざまなファッションを経てもファッションを楽しみたい」と考える40〜50代に訴求していきたい考えだ。
また、コレクションを追うごとに新作のアイテムを5型前後追加し、「ワードローブが育っていく」ように展開する方法もトランクイリティならでは。店頭販売もするが入荷数を絞るため、基本的には受注販売が軸になるという。松川は「年齢を重ねたからこそ滲み出てくる女性の魅力」を大切にし、体系カバーを叶えながらも、肩やウエスト、ヒップのラインが整って見えるジャケットやパンツ、シャツといったベーシックなアイテムを揃える。価格帯はジャケットが13〜18万円台、シャツが4〜5万円台、パンツが8万円台。「ハイブランドまではいかなくても本質的なものを選びたい」と考えるユーザーに届けていきたいという。
今回の単独での展示会開催は、これまではリムアークの百貨店店舗など限られた売り場で展開していたが、高品質な素材や上質さを伝える上で同一店舗での販売に限界があると考えた結果だという。2026年春夏コレクションでは、風合いを強く出しながらも柔らかく、シワができても様になるリネンを用いたジャケットとパンツや、シワになりにくくうっすらと光沢を感じる絶妙なサマーウールを採用したセットアップ、羽織としても使えるワイドスリーブのシャツなどを展開。松川は「お取引先様や百貨店の方々などからも、単独での展示会開催やポップアップのご相談をただいていた。実際に今回開催してみて、生地感やシルエットをじっくり体験してもらえ、良いフィードバックをいただいている」と手応えを語った。
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