「ユナイテッド トーキョー(UNITED TOKYO)」などを展開するTOKYO BASEが、同社オフィス内に構えるショールームを9月22日から一般向けに開放する。LINEを用いて事前登録を行う必要があり、承認されると入場する権利が与えられる。利用料は無料。事前予約制で入場を受け付ける。
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これまではスタイリストやメディアなど業界関係者のみが利用できる、いわゆる従来のプレスルームとして運営してきたが、売り上げに対する寄与度やインパクトが可視化しにくい点が課題だった。一方で、ファッションではないインフルエンサーがTOKYO BASEのブランドのアイテムを紹介したことで当該アイテムが動くなど、業界外で発信されることの影響力の大きさが実態としてあるという。これらの課題解決として、一般向けに開放することを決めた。イメージは「ファッションの図書館」。本のように服を気軽に持ち出せるほか、ショールームをコミュニケーションスペースとしても機能させたい考えだ。
利用にはLINEでの申請が必要。名前、職業、メールアドレス、電話番号のほか、InstagramまたはXのアカウント名の入力を必須としている。アカウントが稼働していること、ある程度のフォロワーを持っていること、身元がアカウントの投稿からわかるなど一定の水準をクリアすることが必要となっているが、主に「ファッション系に限らず、何かを発信している人、表現者であれば歓迎」としている。アカウント承認が完了すると来店予約のカレンダーが表示されるようになり、来場希望日時を選択し予約を完了させた後、来場時に会場受付のQRコードを読み取ると入場が可能となる。

Image by: FASHIONSNAP
レンタル対象ブランドは「ステュディオス(STUDIOUS)」を除く全オリジナルブランドで、「クルニ(CULLNI)」の別注も含まれる。ステュディオスに関してはサンプル数が少ないため、現状除外しているという。主にオンシーズンの商品のみを並べる。

クルニの別注商品
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レンタルを希望する場合は、アイテムに付属するタグのQRコードを読み取り、必要事項を記入すると持ち帰ることができる。返却時もアイテムのQRコードを読み取り、「使用」または「不使用」を選択して申請を行う仕組みだ。LINEのサービス画面ではレンタル可能なアイテムを確認することもできる。

QRコードが記載されたタグ
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アイテムのレンタルサービスは「エアークローゼット(airCloset)」などがサブスクで提供しているが、TOKYO BASEは完全無償で実施する。同社のメリットとしては、ファッション業界内外のブランドファンからの情報拡散が狙えること。レンタルしたアイテムを1点ずつ管理することで売り上げにどれだけ寄与したかが可視化できるのも特長の一つだ。発信が行われないなど規約に違反した場合は利用資格を剥奪する可能性があるという。
この取り組みは同社としてもチャレンジングな施策だとしている。反響次第では過去のシーズンのアイテムを並べることも検討。同社クリエイティブディレクターの柿島遼氏は「従来のPRのあり方に疑問を持つブランドは少なくない」とし、取引しているブランドの商品も将来的には投入したい考えだ。ショールームでは過去に掲載された雑誌も自由に読むことができるなど、コミュニティスペースとなることを目指す。柿島氏は「気軽に服を借りに来て、それがPR効果にも繋がる。常に人が集う図書館のような空間が作れたら嬉しい」とコメント。当面は平日のみの営業だが、反響に応じて土日の解放も視野に入れるという。
最終更新日:
■TOKYOBASE SHOWROOM:LINEトップページ

Image by: TOKYO BASE

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