デンマークのテキスタイルメーカー「クヴァドラ（Kvadrat）」が、デザイナーの柳原照弘によるインスタレーション「Only When It Rains…」を開催している。期間は11月7日まで。

　柳原は、マメ クロゴウチ青山店など様々な空間やプロダクトデザインで知られるデザイナー。これまでにクヴァドラから3種類のインテリアテキスタイル「HAKU｜ハク」（2021年）、「AUTUMN｜オータム」（2024年）、「AME｜アメ」（2024年）を発表してきた。同インスタレーションは、アメリカやヨーロッパで高い評価を受けた最新作の「AME」を、その着想源となった日本でも発信したいという考えから企画。AMEは、日本の刺し子を現代的に再解釈し、小雨を想起させるようなステッチや着物の重ね色、自然の色彩の移ろいを織り込んだテキスタイルで、ものを捨てずに工夫して使い続けるという江戸時代の庶民の精神をクヴァドラ初となる繊維廃棄物の100％再生ポリエステル糸を使用して表現している。

　会場では、「AME」を使用した京都の「履物関づか」の履き物や、傘を模したランプシェードを展示。かつて雨の日には履き物屋に傘が並んでいたという逸話から着想を得たもので、日本の文化的背景を反映した「雨」と人の営みの関係を表すミニマムな空間を設計した。AMEを使用した履物は、京都の履物関づかでオーダーを受け付けている。

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ART

◾️「Only When It Rains…」by Teruhiro Yanagihara
期間：2025年9月25日（木）〜11月7日（金）※土日祝日休み
会場：Kvadrat Japanショールーム
所在地：東京都港区南青山3-4-6 AOYAMA346
営業時間：9:00〜18:00