
複合商業施設「恵比寿ガーデンプレイス」を含むサッポロホールディングスの不動産事業売却を巡り、投資ファンドのKKRとPAGの陣営に優先交渉権が与えられたと日本経済新聞が報じた。これを受け、サッポロホールディングスは「当社として発表したものではない」と声明を発表した。
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報道によると、売却対象はサッポロホールディングスの全額出資子会社のサッポロ不動産開発。同社は恵比寿ガーデンプレイスのほか、オフィスや住宅などを保有している。今回の売却取引では銀座4丁目交差点の複合施設「銀座プレイス(GINZA PLACE)」は対象から外れ、恵比寿ガーデンプレイスが主な取引対象になっているという。KKR・PAG陣営が大半を取得するものの、サッポロホールディングスも一部を継続保有する見通し。不動産事業の売却はサッポロHDの筆頭株主である投資ファンド 3Dインベストメント・パートナーズからの圧力が背景にあり、サッポロホールディングスは売却で得た資金で本業の酒類に集中する。KKR・PAG陣営は恵比寿ガーデンプレイスを取得した場合、集客力向上に向け、再開発も検討するという。
恵比寿ガーデンプレイスは、「恵比寿」のまちの名前の由来となった「ヱビスビール」の醸造場の跡地に、複合都市のパイオニアとして1994年10月に開業。レストランやカフェのほか、ファッションやライフスタイルのテナントに加えて東京都写真美術館も入居している。ファッション・ライフスタイルカテゴリーでは現在、ゴールドウインのオリジナルブランド「ニュートラルワークス.(NEUTRALWORKS.)」、キャンプに特化した「ザ・ノース・フェイス・キャンプ(THE NORTH FACE CAMP)」、ゴールドウインのキッズアイテムを横断して展開する「プレイアースキッズ(PLAY EARTH KIDS)」の3店舗をはじめ、アウトドアセレクトショップ「ソラ(SORA)」、「トゥデイズスペシャル(TODAY'S SPECIAL)」、アートショップ「ナディッフ(NADiff)」が手掛けるミュージアムショップ「NADiff BAITEN」、セレクトショップ「パサージュ ドゥ ストックマン(PASSAGE DU STOCKMAN)」などが出店。開業時には「恵比寿三越」が入居していたが、2021年2月に閉店した。
サッポロホールディングスは日本経済新聞の報道を受け、10月15日付で「不動産事業への外部資本導入に関するプロセスを進めておりますが、現時点において具体的に決定した事実はございません」とコメント。不動産事業の今後については年内に結論を出す予定としている。
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