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開幕100日前、ミラノ五輪の日本代表公式ウェアが発表 流水文様から着想したデザイン

 「アシックス(asics)」が、ミラノ・コルティナ 2026オリンピック・パラリンピック冬季競技大会の開幕100日前となる今日、日本代表の公式スポーツウェアを発表した。

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 公式ウェアのコンセプトは、パリ2024大会から引き続き「パフォーマンスとサステナビリティの両立」。大会を通して人々が感じる「感動」や「熱狂」を夏季大会から冬季大会へつなげることをイメージし、「コンディショニング(Condioning)」、「サステナビリティ(Sustainablity)」、「ダイバーシティ(Dversity)」の3つのテーマをもとに開発に当たった。キーカラーには、前回大会同様「チームジャパン レッド(TEAM JAPAN RED)」と「サンライズレッド」を組み合わせたグラデーションを採用した。

公式ウェアを着用した選手5人

(左から)スピードスケートの森重航選手、アイスホッケーの浮田留衣選手、アイスホッケーの細山田茜選手、パラクロスカントリーの森宏明選手、パラアルペンスキーの鈴木猛史選手

Image by: FASHIONSNAP

 コンディショニングの観点では、開催地であるミラノ・コルティナの山岳地帯の厳しい気候環境と室内の競技環境が大きく異なることを考慮し、選手のパフォーマンスを最大化するため、メインアイテムであるポディウムジャケットとポディウムパンツはアウトドア用とインドア用の2種類のコーディネートパターンを用意。デザインには、日本の伝統的な流水文様をもとに、絶えず流れる水を通して選手の芯の強さを表現した「RYUSUI」グラフィックを採用した。

 アウトドア用のポディウムジャケットは、雪や雨でも衣服内を快適に保つ防水透湿素材を採用。縫い目の内側にはシームテープ加工を施したことで、防水機能を高めた。ジャケット内側には、アシックススポーツエ学研究所の「アシックスボディサーモマッピング」をもとに、効果的な位置に効果的な保温材を配置するバッフル構造を取り入れ、動きの妨げやオーバーヒート(過度な衣服内温度の上昇)を抑制し、衣服内を快適に保つ設計となっている。フードと裾部分には一体型の調整システムを採用することで、グローブを着用したままでも優れた操作性を実現した。インドア用のポディウムジャケットは、適度な保温性と通気性を追求したマルチレイヤーの素材を採用。過去大会の製品と比較して、生地を厚くしながらも通気性を改善した。また、開催地であるアルプス山脈東部地域の民族衣装に施されるチロルテープにインスパイアされた「RYUSUI」グラフィックテープを使用し、ミラノ・コルティナへつながる道のりを表現したという。

 サステナビリティの観点では、GRS(グローバル・リサイクルド・スタンダード)認証を受けたリサイクルダウン、PFAS(有機フッ素化合物)フリーのはっ水剤と防水ラミネート素材、同社が提携しているサプライヤーから出た廃材を使用したファスナーの引き手パーツを採用するなど、さまざまなサステナブル素材を積極的に採用。また、製品の環境負荷を開示するため、主要アイテムの生産で排出される温室効果ガス排出量(カーボンフットプリント)を各製品にプリントした。そのほか、選手用シューズ「ゲルトラブーコ MT GTX(GEL-Trabuco MT GTX)」のシュータンの裏材の約5%には、ランニングシューズ「ニンバスミライ(NIMBUS MIRAI)」約70足分を回収・リサイクルし生成した再生ポリエステル素材を使用した。

 多様性においては、チームジャパンレッドとサンライズレッドを組み合わせたグラデーションを「RYUSUI」グラフィックに落とし込み、1枚の生地から複数の型取りを行うことで一つひとつの見え方が異なる仕様によってアスリートの個性を表現。また、車いすアスリート独自のニーズに合わせてアームカバーを開発するなど、多様性を追求したアイテムを揃える。公式ウェアのオーセンティックモデルは、一般販売も実施。10月30日から11月12日までの期間、アシックス公式オンラインストアとアシックスフラッグシップ原宿で先行販売を行い、1月上旬から一般発売する。メーカー希望小売価格は、1万3200円から13万4200円。

アームカバーを持ったパラアルペンスキーの鈴木猛史選手

パラアルペンスキーの鈴木猛史選手

Image by: FASHIONSNAP

 アシックスのアパレル・エクィップメント統括部開発部のマネージャーを務める大堀亮氏は、公式ウェアについて「アシックスが冬季五輪のウェアを手掛けるのは2018年の平昌以来、8年ぶりです。当時と比べて素材や生産プロセスなどがアップデートされており、ほぼ全てのアイテムに再生素材を用いています。五輪用のウェアはアシックスの研究開発のトップオブトップですが、今後はここで培ったテクノロジーを一般アスリート向けの製品に落とし込んでいきます」と展望を語った。

選手5人が登壇 パリ五輪で活躍した江村美咲&宮食行次からエールも

 会見には、スピードスケートの森重航選手をはじめ、アイスホッケーの浮田留衣選手、アイスホッケーの細山田茜選手、パラクロスカントリーの森宏明選手、パラアルペンスキーの鈴木猛史選手が公式ウェアを着て登壇。浮田選手は「サンライズレッドの色合いやグラデーションは、袖を通してテンションが上がるのはもちろん、見るだけで胸が高鳴る思いです」とコメント。森選手は「暖かいのに軽くて着心地が良いので、このまま着て帰りたいくらいです。バッグが必要ないくらいポケットがたくさんあるので、補食用の和菓子がたくさん入りそうで嬉しいです。大会期間中、ポケットが和菓子で膨れてることもあるかもしれませんが、ぜひ注目してみてください(笑)」。と話し、笑いを誘った。

 鈴木選手は、今回新たに製作された車いすの選手に向けたアームカバーについて「車椅子ユーザーは袖を気にしながら移動しています。特に、ポディウムジャケットのような正装は、いつも『汚しちゃいけない』という緊張感があるのですが、アームカバーのおかげで、ミラノ大会では気にせずに急いで選手村の食堂に行けます(笑)」と話した。

ゴールボールの宮食行次選手(左)とフェンシングの江村美咲選手(右)

ゴールボールの宮食行次選手(左)とフェンシングの江村美咲選手(右)

Image by: FASHIONSNAP

 会見には、スペシャルゲストとしてパリ五輪で活躍を見せたフェンシングの江村美咲選手とゴールボールの宮食行次選手も登壇。宮食選手は、新たに発表された公式ウェアについて「夏季大会と同じカラーリングで一体感を感じますし、この色を見るとパリを思い出してアドレナリンが湧いてきます。また、僕は視覚障害があるんですが、この色は会場でもすぐに見つけることができたので、そういう意味でもアスリートの手助けになるのではと思います」とコメント。ミラノ五輪に向けたエールを求められた同氏は、「小さいことは気にするな! ワカチコの精神で頑張ってください」と、お笑い芸人 ゆってぃの一発ギャグを引用。「『ワカチコ』は、ゴールボール男子チームのキーフレーズだったんです。オリンピックのような国際大会では日々色々なトラブルが起きるんですが、そういうものにメンタルが左右されてしまうと結果がついてこないので、何が起きてもみんなで『ワカチコ』することで不思議と笑顔に、元気になっていました。なので、みなさんもトラブルが起きた時には『ワカチコ』で乗り越えてください」とエールを送った。

ゴールボールの宮食行次選手

宮食行次選手

Image by: FASHIONSNAP

最終更新日:

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公式ウェアを着用した選手5人

Image by: FASHIONSNAP

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ミラノ五輪の公式ウェアを着たモデル

Image by: アシックス

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ミラノ五輪の公式ウェア

Image by: アシックス

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ミラノ五輪の公式ウェア

Image by: アシックス

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ミラノ五輪の公式ウェア

Image by: アシックス

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ミラノ五輪の公式ウェア

Image by: アシックス

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ミラノ五輪の公式ウェア

Image by: アシックス

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グレーのシューズ

Image by: アシックス

9
グレーのシューズ

Image by: アシックス

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