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アンドエスティHDの「レプシィム」、販売員インフルエンサーの組織化で2ケタ増

ローリーズの姉妹ブランドとして19年前に開始

ららぽーとTOKYO-BAY北館に今秋オープンした店舗の外観

ららぽーとTOKYO-BAY北館に今秋オープンした店舗

Image by: LEPSIM

ららぽーとTOKYO-BAY北館に今秋オープンした店舗の外観

ららぽーとTOKYO-BAY北館に今秋オープンした店舗

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アンドエスティHDの「レプシィム」、販売員インフルエンサーの組織化で2ケタ増

ローリーズの姉妹ブランドとして19年前に開始

ららぽーとTOKYO-BAY北館に今秋オープンした店舗の外観

ららぽーとTOKYO-BAY北館に今秋オープンした店舗

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 アンドエスティHD(旧アダストリア)傘下のウィメンズブランドで、30~40代が中心顧客の「レプシィム(LEPSIM)」が、社内インフルエンサーの活性化で売り上げを伸ばしている。販売員の累計インスタグラムフォロワー数は約108万人で、社内一の規模を誇るという。ブランド開始から19年が経つが、「2026年2月期は過去最高売り上げで着地する見込み」(荒木浩一レプシィム営業部長)。好調を受け、出店も強化している。

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◾️レプシィム
 2006年に「ローリーズファーム(LOWRYS FARM)」の姉妹ブランド「レプシィム ローリーズファーム」としてスタート。2016年にレプシィムに名称変更した。2025年2月期の国内売上高は前期比12.5%増の148億円、続く3〜8月期も16.5%増と2ケタ成長を維持。2月末時点の国内店舗数は115店だった。アンドエスティHD社内で、優秀な成績を収めた個人や事業部、商品を表彰する制度で、2025年2月期に最優秀賞に当たる「MVP」を受賞。

 レプシィム好調の原動力は大きく2つ。1つ目は、荒木部長が着任した2023年3月以降、シンプルでベーシックなアイテムが中心だったMDを、トレンドを加味したカジュアルテイストに変え、「ユニクロ(UNIQLO)」などと差別化してきたこと。

 2つ目は、インスタフォロワー数23.9万人を誇るパークプレイス大分店の「310(サトウ)」さんを頂点に、インフルエンサー販売員を組織的に増やしている点だ。「スタッフのうち約200人のインスタアカウントをブランドと連携してインフルエンサー化しており、17人がフォロワー1万人以上、うち3人が10万人以上」と荒木事業部長。

 アンドエスティHDの土壌として、もともと販売員によるSNS発信には力を入れている。ただし、「特に2025年3月以降、店舗からのSNS発信を改めて強化する号令をかけた」ことが実った。310さんら、先行するインフルエンサー販売員が後輩に発信のノウハウを伝えるとともに相談に乗る仕組みを整え、育成を進めている。

 実店舗を多数持つ企業として、SNSの力に、リアルで会える価値を掛け合わせているのがアンドエスティHDの強みだ。レプシィムでも昨年秋以降、新店オープンの際などに全国の人気販売員の来店イベントを企画し、インフルエンサー販売員とフォロワーが交流できる機会を増やしてきた。

今秋のヒットアイテムのパーカ画像
ららぽーとTOKYO-BAYにオープンした新店画像
ららぽーとTOKYO-BAYにオープンした新店画像
ららぽーとTOKYO-BAYにオープンした新店画像

今秋のヒットアイテムのパーカ(7700円)。「2週間で7500点が売れた」

Image by: LEPSIM

 また、荒木部長が「これは社内の他ブランドと比較してレプシィムの特徴」と自負するのが、客同士のつながり。販売員の来店イベント等で仲良くなったファン同士の交流が生まれているという。全国から人気販売員が本社に集まる展示会のタイミングに合わせて、販売員十数人が一気に登場するインスタライブを企画するなどし、「スタッフの個人SNSをきっかけにブランドを知ったファンが、他のスタッフや、ブランド全体についても興味を持ってもらえるよう、“箱推し”してもらえるよう(=個人ではなくブランド全体のファンになってもらえるよう)に工夫している」ことが、客同士の和気藹々としたコミュニティ感につながっていると分析する。

 2025年秋は、横浜ジョイナス、ららぽーとTOKYO-BAYなど、アウトレットを含め6店を出店した。2027年2月期は10店を出店し、130店前後となる予定。これまでは郊外のショッピングモールを中心に出店してきたが、今後は準都心の駅ビル、ファッションビルにも出店する。それに合わせ、既存ラインより平均で2000円前後高いオフィスラインも導入する。

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編集部から

 アンドエスティHDの最大ブランド「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」は、2024年秋冬の暖冬で苦戦して以降停滞しており、2025年3〜8月期の国内売上高は前年同期比1.9%減に沈んだ。連動する形で全社業績も伸び悩んでいる。同社は50以上のブランドを運営する“マルチブランド体制”が、ファーストリテイリングや良品計画、しまむらなどの競合企業とは異なる点。マルチブランドを生かし、レプシィムや雑貨業態「ラコレ(LAKOLE)」など、二番手、三番手ブランド群の成長による、グローバルワークの補完を進める。

FASHIONSNAP ディレクター

五十君花実

Hanami Isogimi

1983年愛知県出身、早稲田大学政治経済学部卒。繊研新聞記者、WWDJAPAN副編集長、編集委員を経て、25年10月から現職。山スキー、登山、ラン、SUPを愛するアウトドア派。ビジネスからクリエイション、ライフスタイルまで、多様な切り口でファッションを取材。音声、動画、コミュニティーなど、活字以外のアウトプットも模索中。

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ららぽーとTOKYO-BAY北館に今秋オープンした店舗

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