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ファッションと日常をつなぐショーに 「アキコアオキ」20年秋冬新作を一般公開で発表

Image by: FASHIONSNAP.COM

 デザイナー青木明子が手掛ける「アキコアオキ(AKIKOAOKI)」が、2020年秋冬コレクションをプレゼンテーションで発表した。「服はあくまでもリアルなもの。ショーで日常を感じてもらいたい」という考えから、明るく開放的なフロアに観賞植物や椅子を並べ、自然な姿で過ごすモデル達の装いを観客が自由に見る空間を演出。リアルクローズを大切にする青木は今シーズン、ジェンダーやサステナブルといったソーシャルイシューも、時代の流行としてではなく生活の一部として解釈し、コレクションに落とし込んだ。

【全ルック&バックステージ】「AKIKOAOKI」2020年秋冬コレクション
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 これまでブランドでは、服を着替える行為にフォーカスしたショーホテルの密室で実施したプレゼンテーション地下のスペースに鏡をランダムに配置したショーといった、プライベートな雰囲気で女性のパーソナルな服を提案してきた。しかし今回の会場は、青山通りに面したワールド北青山ビルの1階というパブリックな場所。日光が差し込むガラス張りのスペースは、屋外と一体化するような開放感が特徴だ。

 会場選びについて青木は「ファッションショーは非日常な出来事だが、スタイルはリアルに装うことで生まれる。観客や着る人の現実として、もっと広く発信する必要があると考えた」と説明。今回はプレス関係者への公開後、一般客にも会場を開放した。9人のモデルが椅子に腰掛けたり、歩いて談笑したりと日常の情景を演出。公共の場や個人の部屋で録音された環境音が流れ、時折テレビのノイズのような不協和音が鳴ることで、心地よさの中に違和感を織り交ぜた。

 今シーズンのキーワードの一つが「ジェンダー」。性的対象としての異性ではなく「互いの差異に憧れるものとしての異性」と解釈している。これまでの制服やユニフォームを連想させる装いではなく、カッティングで構築性を残しながらもフェミニンな要素が際立った。パフスリーブブラウスをはじめギャザーを多用し、うずらの卵の柄やブラウン系の柔らかいカラーは、有機的な優しさを感じさせる。

 女性のモデルに混じり、男性モデルを起用したのは初めて。健康的な男性要素が強いスタイルで、男女が呼応しながらも互いの違いを意識させる構成となっていた。

 メンズのルックには、ショーピースとして一部のアイテムにレザー素材の古着をリメイクして使用しているが、単なる「サステナブル」や「リサイクル」ではないという。「服が多すぎること、一着の服に向き合う時間が少ないことは作り手として引っかかっている。古着を使ったのは、過去に存在した個性を装うことの面白さを感じたから。そういった、生活の中で精神的に健全な消費が必要なのではないか」と考える。

 前シーズンに引き続き、メーキャップは「アールエムケー(RMK)」が担当。クリエイティブディレクターのKAORIは「アンドロイド級の艶感でとオーダーがあり、下地やファンデーションにパール系のものを使い、360度全方位にツヤめく肌を作った。唇はパウダリーなリップメイクに仕上げ、ツヤ肌とのコントラストを強調した」と説明した。

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