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春画プリント、セックス刺繍、ちょっとエッチなイラスト...アートな"エロ"が若い現代女性に支持

 ヨーロッパではすでにアートとして認められていた春画が、日本で初めて展覧会として公開されたのが2015年。以来、春画をファッションに取り入れたり、"エロ"をユニークに表現するクリエーターが話題を集めている。かつて庶民の文化として親しまれていた春画のように、現代の若い世代は抵抗なく受け入れ、特に女性の支持が高いようだ。

 

■春画がファッションモチーフに

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2015年に春画展が開催された永青文庫の特別施設

 「春画」は性的な事柄と笑いを表現した肉筆画や浮世絵版画を指し、西洋文化が取り入れられた明治以降は禁制品扱いとされていた。その一方で、ゴッホやピカソといった印象派の画家に影響を与えたとも言われており、海外には熱心なファンも多い。2013年から2014年にかけてロンドンの大英博物館で開かれた「Shunga:Sex and Pleasure in Japanese Art」が約9万人を動員し高く評価され、春画展の日本初開催が実現。文京区目白台の永青文庫で開催された同展では、葛飾北斎や喜多川歌麿、月岡雪鼎などの浮世絵師による春画133点が展示され、異例の20万人以上が来場したことから、翌年には京都に巡回している。

 春画は近年、ファッションモチーフとしても国内外で用いられるようになった。2016年には、「オム プリッセ イッセイ ミヤケ(HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE)」が「HARUシリーズ」を発売。葛飾北斎や喜多川歌麿らが手掛けた春画を、コートや手ぬぐいといったアイテムに落とし込んた。海外では「グッチ(GUCCI)」が、春画をイメージさせるスカジャンを2018年クルーズコレクションで発表。イタリア・フィレンツェで行われたショーに登場し視線を集めている。

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「新吉原」が展開している商品

 日本各地の歓楽街の中でも、江戸時代に遊郭として栄えた歴史が今も残るのが東京の吉原。ここで生まれ育った一人の女性が立ち上げた土産物ブランド「新吉原」は、一風変わった魅力を持っている。春画などからインスピレーションを得て、遊郭やソープランドなど吉原ならではの文化を反映した"エロ"をユニークに表現。2016年に初の店舗を出店し、手ぬぐいや絵札、うちわといった江戸土産をイメージした小物が、洒落の効いたアイテムとして国内外の観光客をはじめ支持を集めている。

■セックスTシャツ購入者の過半数が女性

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 パリ発のブランド「カルネボレンテ(Carne Bollente)」は、「セックスとおふざけ(=Sex&Silliness)」をモットーに2014年に始動。セックスの体位をポップに描いたイラストの刺繍Tシャツがインスタグラムを通じて話題を呼び、2016年には1シーズンで5,000枚が完売した。現代の日本は性に対し欧米に比べて閉鎖的とされていたが、いま最も伸びている市場は日本だという。セックス刺繍Tシャツが受けていることについてカルネボレンテのメンバーは、国や文化の違いはなく世代の特徴だと捉えている。「(欧米出身の)僕たちの親も、こんなもの一体誰が着るんだ?と聞いてくるんです。性的なジョークって現代の若い世代特有のものかもしれない」。

 また、カルネボレンテのTシャツは購入客の6割が女性で、恋人とのペア用にセットで購入する客も少なくないという。実際にTシャツを購入した10代の女子大生に聞くと「刺繍がポップで可愛い」と抵抗はないようだ。

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「GALLERY X BY PARCO」で開催されたたなかみさきの個展


 インスタグラムでは近年、写真の投稿だけではなくイラストレーションや漫画といった作品を投稿する作家の活動が目立っているが、25万人以上のフォロワーを抱えるイラストレーターのたなかみさきといった、少しエッチな作風も人気がある。いずれも特徴は、女性の支持が高いということだ。かつて"エロ"はタブー視されていたかもしれないが、現代はファッションやアートとして楽しむ。そんな風潮が広まりつつある。

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