モノ選びの達人を目指し、ファッションの定番をリサーチする新連載「ファッションギークへの道」。第1弾のテーマは、夏の定番アイテム「白の無地Tシャツ」。シルエットや着心地、透け感など、メンズのSサイズを基準に様々なブランドの定番白Tシャツをレビューします。vol.9は「サンスペル(SUNSPEL)」。

「サンスペル」はトーマス・ヒルが1860年に創業した英国最古のアンダーウェアブランド。今年6月には日本初の路面店が表参道にオープンしました。
150年以上の歴史を持つ「サンスペル」のTシャツは、1910年代に大英帝国内への輸出業社だった同ブランドが生産したコットンアンダーウエアが起源。柔らかく快適なアンダーウエアを退役軍人たちが普段着として着用するようになり、英国で"Tシャツ"として広まったんだとか。1950年にはよりシンプルさを極めたスタイルに進化。現在までほんの少しマイナーチェンジはあったものの、ほぼ1950年代のオリジナルデザインのまま継承されているそうです。
今回ピックアップした「MEN'S MIDDLE WEIGHT JERSEY CREW NECK T-SHIRT」は1枚15,120円(税込み)という贅沢品ですが、コットン100%の既成概念を覆すほどにサラサラとした上質な触り心地です。その秘密は、最高級の超長綿から紡績した綿糸を丸編機を使って編み上げた後に、強風を当てて表面が均一になるように仕上げているからだそう。重さも128gと軽く、一日中着ていてもストレスを感じることはありません。商品名にもあるようにミドルウエイトなので、透け感が気になる心配もなくチク透け(乳首透け)レベル*は「2」。Sサイズ基準で連載してきましたが、「サンスペル」に関してはSサイズがかなりタイト。ということで、特例でMサイズを採用してみたところ着丈や身幅は「ファッションギークへの道」でセレクトしたSサイズTシャツの平均に近い値でした。
*チク透けレベル とは?
男性にとってTシャツ選びの重要ポイントでもある"乳首透け"を3段階で評価した独自指標
1 - 全く透けない / 2 - やや透ける / 3 - 結構透ける
洗濯後は首周りに1cmほどのゆとりができましたが、着丈などは0.5cm以内のわずかな縮みでほぼ型崩れはありません。縒れやクタリもなく、購入時の"上質さ"はしばらく保たれそうですよ。
■ファッションギークへの道 白T編
・vol.1 Hanes Red Tag
・vol.2 FRUIT OF THE LOOM
・vol.3 UNIQLO
・vol.4 RED KAP
・vol.5 PRADA
・vol.6 anvil
・vol.7 無印良品
・vol.8 Hanes Blue Tag
・vol.9 SUNSPEL
・vol.10 Champion
・vol.11 Supreme × Hanes
・vol.12 FilMelange
・vol.13 Healthknit
・vol.14 JIL SANDER
・vol.15 Hanes BEEFY
・vol.16 ANATOMICA
・vol.17 GILDAN
・vol.18 COMME des GARÇONS SHIRT
・vol.19 ACNE STUDIOS
・vol.20 HEAVY WEIGHT COLLECTIONS
・vol.21 United Athle
・vol.22 Hanes Gold Tag
・vol.23 VALENTINO
・vol.24 Carhartt
・vol.25 COTTON STAFF
・vol.26 visvim
・vol.27 Hanes T-SHIRTS Japan Fit
・vol.28 CROSS STITCH
・vol.29 Printstar
・vol.30 ONEITA