
Image by: FASHIONSNAP

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ランニングとフィットネスを組み合わせた新感覚のレース「ハイロックス(HYROX)」が今、日本でも注目を集めつつあります。2017年にドイツで誕生し、過去5年で競技人口は約20倍に成長し、90万人以上にのぼります。この1月、大阪で開催された同大会には、本気でタイムを目指すアスリートから、ウェアやアクセサリーをお揃いにして楽しむグループまで、計8000人の多様な参加者が集結。ファンラン感覚で楽しむ層も急速に増えているといいますが、一見ハードに見えるこのレースの魅力とは? 国内初の3日間となった大阪大会の熱気を現地からレポートします。
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すべての人が参加できる「フィットネスの祭典」として誕生

ハイロックスは、1kmのランニングと8種類のワークアウトを交互に行う屋内フィットネスレース。「Every Body(すべての人)」が挑戦できる「世界的なフィットネスの祭典」として、2017年に誕生しました。屋内開催で天候に左右されない点や、制限時間がなく参加者の99%が完走している点から、初心者が気軽に参加しやすい大会とも言われています。
誕生以来、大会規模は急成長。2026年は世界106回の開催を予定し、参加者は90万人超となる見込みです。日本国内では、昨年8月に横浜で初開催され、国内外からアスリート4000人弱が参加しました。
ハイロックスが他のフィットネスレースと大きく異なるのが、1人で走る「シングル」に加えて、ペアで走る「ダブルス」、4人チームで交代しながら走る「リレー」の3形式が用意されている点。友人や家族と協力し合いながらゴールを目指すことができるのも魅力です。
ファッションを楽しむ参加者も! オープンのレースに密着

会場となったインテックス大阪の広大な展示ホールには、DJによるアップテンポなビートが響き渡ります。コース内側にはグローバルパートナーの「プーマ(PUMA)」や「エアアジア(AirAsia)」のブースが並び、出走前後の参加者で常に賑わいを見せていました。






プーマブースのフォトスポットでは、出走前後の参加者たちが写真撮影を楽しむ様子も。
会場を見渡す中で特に目を引いたのが、チームコーデの華やかさ。ダブルスやリレー参加者の多くが色や小物をリンクさせていて、レースそのものだけではなく、ファッションも楽しんでいたのが印象的でした。ハイロックスには、モデルやクリエイター、元プロアスリートといったインフルエンサーも多く参加。彼らの発信を通して、ファッション面での楽しさが広がっているようです。





美海さん
今回、FASHIONSNAPでは、オープン(アマチュア)のレースが行われた1日目に密着。「そもそも、どんなレースなの?」という人に向けて、1kmのランニングと交互に行われる以下の8種類のワークアウトを順を追って解説します。
- スキーエルゴ
- スレッドプッシュ
- スレッドプル
- バーピーブロードジャンプ
- ローイング
- ケトルベルファーマーズキャリー
- サンドバッグランジ
- ウォールボール

一番最初に行われた「女子ダブルス」スタートの様子。
1. スキーエルゴ

最初の1kmを走り終えた参加者たちがまず挑戦するのが、「スキーエルゴ」。ノルディックスキーの動作で全身を鍛えるトレーニングマシンで、1kmの距離を全力疾走します。序盤から心肺機能が試されます。


なお、全工程が屋内で行われるハイロックスでは、渋滞を防ぐため、同じ種目でもスタート時間が細かく分かれています。参加者が次々とスタートを切り、レースが始まれば各セクションに常にランナーがいる状態。この「止まらない熱気」が、大会の魅力を高めています。
2. スレッドプッシュ

続いての「スレッドプッシュ」は、女性は102kg、男性は152kgのスレッド(そり)を押しながら、50mの距離を進む種目。12.5mのレーンを2往復する必要があるため、ダブルスでは交互に協力し合いながら進みます。

ちなみに、リレーの場合は、ラン2回&ワークアウト2種目ごとにバトンタッチ。ハイタッチと掛け声が飛び交うチームワークが、個人戦とは異なる楽しさを生み出します。
3. スレッドプル


続いてが、スレッドを引き寄せる動き「スレッドプル」。スレッドプッシュ同様、50mの距離を引きます。スレッドの重さは女性が78kg、男性とプロの女性が103kgと、スレッドプッシュよりは軽くなりますが、綱引きのような独特の負荷で脚腰を激しく攻めます。

プーマブースには、参加者の応援ボードを作れるコーナーもあり、常に人で溢れていました。
4. バーピーブロードジャンプ


レース中盤にやってくるのが、ハイロックスの名物ともされている「バーピーブロードジャンプ」です。胸と太ももを床につける運動「バーピー」とジャンプを組み合わせた動きを80m繰り返します。マシンやおもりを使わない単純な動作ですが、胸をつけないといけないルールから反則判定が出やすい難関ポイントなのだそう。ちなみに、各セクションには、参加者のワークアウトが合格基準を満たしているかを判断する判定員が常駐。フェアなレースを支えています。
5. ローイング


折り返しの種目が、トレーニングジムでもお馴染みのマシン「ローイング」の1km。ボートを漕ぐ動作で、上半身を中心に全身の持久力が求められます。
6. ケトルベルファーマーズキャリー

両手にケトルベルを持って200mを進む「ケトルベルファーマーズキャリー」は、握力と体幹の持久力が求められる種目。ベル一つ分あたりの重さは、女性が16kg、プロ女性と男性、ミックスダブルスでは24kg、プロ男性が32kgです。
7. サンドバッグランジ

レース終盤に待ち受ける「サンドバッグランジ」は、女性は10kg、男性は20kgのサンドバッグを肩に担いでランジ(足を前後に開いて腰を落とす動作)で100mを進む種目。ここまでのワークアウトですでに疲労が溜まった参加者にとっては「拷問」とも言える動きですが、集中力全開でゴールを目指します。
8. ウォールボール

最後の関門が、スクワットの動きをしながらボールを頭上のポイントに当て続ける「ウォールボール」。この動きを100回繰り返す必要があるため、最後の最後で参加者のエネルギーを奪う種目とも言えます。
ウォールボールが100回に到達した参加者たちは、一目散にゴールへダッシュ!順位は関係なく、ゴールのたびにスモークが上がり完走者の祝福ムードが広がる仕様なのも、大会が「Every Body(全ての人)」をアスリートとして称えていることが伺えます。



ゴールの瞬間を目撃できるウォールボールのエリアには、出走を終えた参加者や、これから出走を控える参加者で常にごった返していました。
参加者が語る大会の魅力
常に参加者のエネルギーに溢れていたハイロックス会場。世界中で多くのアスリートを虜にする理由を探るべく、今回、ダブルスで出場した山本まさみさん&サラさんに話を聞きました。

左からサラさん、山本まさみさん。サラさんは今回が初のハイロックスで、まさみさんは横浜大会に続き2度目の参加。シングルスでは日本人1位に輝きました!
まさみさんは今回、2度目のハイロックスなんですよね?


まさみさん
私は元々ランナーで、ワークアウトにはずっと苦手意識があったんですけど、前回、誘っていただいたのをきっかけに出場したら、めちゃくちゃ楽しかったんです。それを受けて、今回はしっかり練習を積んできました。

サラさん&まさみさんのゴールの瞬間
大会を経て、クロスフィットが好きになったんですか?


まさみさん
ずっとヨガやマラソンをしていて筋力トレーニングをしていなかったので、最初はつらかったんです。でも、練習を通してどんどん体が変わっていくのが楽しくなったし、自分の体型にもより自身がついて、今は「いつでも水着になれるぜ」という感じ(笑)。やめられなくなりましたね。レース中も、会場の陽気な雰囲気に乗せられて自然と笑顔になる感覚が楽しいです。


プーマブースで提供しているタトゥーシールを貼ったり、お揃いのシューズを履いたりと、ダブルスらしいリンクしたスタイリングを楽しんでいました。
サラさんは初のハイロックス、いかがでしたか?


サラさん
私は元々、800mの陸上選手だったこともあって、筋トレやウェイトトレーニングには慣れていたので、なんとか楽しみながらできました。ワークアウトはめちゃくちゃきついんですけど、ランニングがベースにあるので走ることで辛さを逃がせるのが良かったです。フィットネスエリアでは、参加していた友人がいたので、競り合ったりして楽しみながらやり切れました。
まさみさんはシングルスにも出場していますが、ダブルスとの違いは?


まさみさん
ダブルスは「2人だから頑張れる」と感じることが多かったです。ランニングではお互いに「この1周は落ち着かせよう」とか、相手がキツそうだったら「ここは私が行っちゃうわ」とか声を掛け合うこともありました。2人だからこそ、戦略を立てながらゲーム性を持って楽しめました。

最後に、実際に参加してみて感じた、ハイロックスの魅力は?


まさみさん
大会への参加を通して、新しくトレーニーの友だちがたくさんできたことが一番。あとは、マラソン大会では感じられない海外のような盛り上がり方も魅力です。常に音楽がガンガンかかっているので(笑)。

サラさん
参加へのハードルが低いのが大きな魅力だと思います。普段、ボディメイクのためにトレーニングジムに通っている人の目標として参加しやすいし、ハイロックス自体がフィットネスに足を踏み入れるきっかけになっているのを感じます。
汗と笑顔が交差するハイロックスのステージには、誰もが一瞬にしてアスリートに変身する新しい空間が広がっていました。マラソンやトライアスロンはハードルが高いと感じている人でも、多様な部門で自分のペースで挑戦できるハイロックスで、フィットネスの常識が変わる瞬間を体感してみては?
最終更新日:
■ハイロックス:公式サイト
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