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LA発シューケアブランド「ジェイソンマーク」創業者が語る、スニーカー市場の変化

  ロサンゼルス発のシューケアブランド「ジェイソンマーク(JASON MARKK)」は、スニーカー好きに向けたプレミアムケアの提案で独自のポジションを確立している。2007年にスニーカー好きのジェイソン・マーク・アンガス(Jason Mark Angsuvarn)が、独自にスニーカーを美しく保つための洗剤を開発してブランドをスタート。自宅で手軽にスニーカーをケアができる洗剤やブラシなどの製品は現在、世界30ヶ国、2000店舗以上に取り扱われている。

ジェイソンマーク創業者のジェイソン・マーク・アンガス

Imaged by FASHIONSNAP

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 2014年には米ロサンゼルスのリトルトーキョーに世界初のスニーカーに特化したクリーニングサービスを提供する店舗をオープン。2022年には、日本初の旗艦店「ジェイソンマーク フラッグシップ ストア(Jason Markk Flagship Store)」を原宿に開いた。スニーカー専⽤のクリーニングサービスを提供するほか、販売するケア製品の使い方を伝えることで、日常的なスニーカーケアを啓蒙している。

原宿のジェイソンマーク フラッグシップ ストア

 今年2月には新たにハットケアキットを発売。ほかにもレザーバッグや革小物などに使用できるレザーケアの製品もリリース予定だという。この春、6年ぶりに来日した創業者のジェイソン・マーク・アンガスに、これまでのブランドの成長やスニーカー市場の変化について聞いた。

 -久しぶりの来日で原宿にオープンした日本旗艦店へ初めて訪れたそうですね。完成を見ていかがですか?

 素晴らしい出来に感激しました。コロナ禍でZoomを介しての店舗開発でしたが、日本の職人技を感じられるクオリティーで、設備も完璧。最高の店舗を日本に構えられたことを本当に嬉しく思っています。

原宿のジェイソンマーク フラッグシップ ストア

2007年の創業から15年が経ちました。改めてブランドを立ち上げられたきっかけを教えてください。

 世の中にスニーカー好きは多くいるのに、スニーカーに特化したプレミアムなケア製品が市場になかったことがきっかけでした。私自身スニーカーが大好きで、少しでも汚れたらすぐに手入れをしていたんです。でも既存のシューズケア製品は大切なスニーカーに使うには信用できず…。当時は食器洗い用の洗剤をお湯に溶かして、ブラシで磨いていたんです。でも汚れは落とせても、コンディショニングの効果はない。スニーカーを綺麗に保つためには、専用の特別なプロダクトが必要だと思いました。

ジェイソンさんのスニーカー愛から始まったんですね。商品を発売後、すぐにお客さまにスニーカーケアは受け入れられたのですか?

 2007年にブランドをローンチすると、スニーカー好きが読む「ハイプビースト(HYPEBEAST)」や「ハイスノバイエティ(HIGHSNOBIETY)」などのメディアに取り上げられ、注目を集めることができました。そこからゆっくりですが、着実に売り上げを伸ばし、2012年に初の海外での展開となる日本での卸販売が決まりました。翌年にはヨーロッパへ進出し、そこからはグローバル展開でさらなる成長を続けています。スニーカーファンは世界中にいるので、「こういう製品が欲しかった!」と喜んでくださる方が多くいました。

創業者のジェイソン・マーク・アンガス

  ロサンゼルスの店舗は9年目を迎えましたが、最初の2、3年はお店のサービスを理解していただくまでに時間がかかりましたね。今は顧客がつき、愛車の洗車をしにくる感覚で、毎週スニーカーのクリーニングに来てくださる方もいます。ただ今もスニーカーショップだと思ってお店に入られる方はいらっしゃいますね(笑)。ロサンゼルスだけでなく、原宿の店舗でも同じようなことがあります。

この15年間のスニーカー市場の変化をどのように感じていますか?

 スニーカー市場は1980年代からファッションとして楽しむ人は増えていましたが、2007年にビジネスをスタートした時点ではまだサブカルチャーのような感覚がありました。しかし今ではメインストリームになり、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」や「ディオール(DIOR)」のようなラグジュアリーブランドもシーズンごとに新作スニーカーを発表するような時代に。人々のライフスタイルも変化していき、仕事でもフォーマルな革靴からスニーカーへと足元が変わっていきましたね。そのおかげで、私たちのプロダクトを求めているお客さまも増えてきています。

スニーカークリーニングの需要も高まっているんですね。

 はい。気候変動やパンデミックなどの影響により、多くの人が”モノを大切に長く使う”という意識に変わってきている傾向もあります。そのためには日々のケアやメンテナンスが大事。その風潮にも恩恵を受けていますね。サービス面では、デリバリーサービスを実現してほしいというお声を多くいただきます。今は店頭のみでの対応ですが、将来的には回収からクリーニング後のアイテムお届けまでをシステム化できたらと考えています。まずは日本に導入して、その後ロサンゼルスに展開したい。現代人は忙しいですから、きっと需要はあると思いますね。実は過去にナイキやフェイスブックのオフィスと提携して、本社スタッフのスニーカーをクリーニングする取り組みを行い、大変好評をいただいたこともあるんです。

ジェイソンさんご自身が動画に出演して、スニーカーのクリーニング方法を伝える取り組みも行っていますね。

 商品や使い方を説明するだけでなく、テクニックを伝えることが重要だと考えています。その素材にあったケア製品を使わなければ、アイテムを傷付けてしまうこともあるからです。例えば、スエードやヌバックといった繊細なアイテムには柔らかいプレミアムクリーニングブラシを使いますが、エア フォース 1やエア ジョーダンのような丈夫なレザーのスニーカー、またはソール部分だったら通常の硬めのスタンダードクリーニングブラシを使うのがいいんです。視聴者からのコメントもよく読んで、回答できるように心がけています。

販売されている製品もアップデートされているのでしょうか?

 2020年からは環境問題へも取り組むため、製品自体の成分や素材をエコフレンドリーに刷新しました。アメリカ農務省(USDA)の認証を取得し、天然成分であることを示しています。今年発売予定の最新版のクリーナーは、環境や健康に有害であるとされているPFOA(パーフルオロオクタン酸)を含まないものに変えることができました。このPFOAは一般的な洗剤やノンスティックフライパン、撥水加工された衣類など多くのものに含まれていて、PFOAを含まないシューズケア製品は業界初といえます。また新しく発売したハットケア製品のパッケージには、リサイクル素材を使用。次はリサイクルボトルを取り入れたいと思っています。全てを一度に変更するのは難しいので、少しずつでもよりよい製品へと変えていきたいですね。

今後の計画があれば教えてください。

 今年ハットケアキットの製品を発売しましたが、7月頃にはレザーグッズのケア製品をローンチ予定です。これによってバッグから財布、ベルトなどの革小物までクリーニングを提案していくことができます。また先ほどもお話しした通り、デリバリーサービスの実現も視野に入れています。

-最後に、日本で好きな場所はどこですか?

 裏原宿エリアは大好きで、来るたびにお店を回って見ています。好きな日本のブランドがたくさんあり、「スノーピーク(Snow Peak)」や「サウス2 ウエスト8(South2 West8)」「ナナミカ(nanamica)」「ザ・ノースフェイス パープルレーベル(THE NORTH FACE PURPLE LABEL)」「ファセッタズム(FACETASM)」などをチェックしています。5年前に日本を訪れたときは長野県へ行くことができ、妻と釣りを楽しみました。今回は仕事だけの出張ですが、12月には改めて休暇として6歳と4歳の子どもたちを連れて戻って来たいと思います。家族に「次の年末はどこに旅行に行きたいか?」と聞いたら、揃って「東京!」と答えたんです(笑)。前回の来日で6ヶ月の赤ちゃんだった息子は6歳になったので、一緒に街を散策できることを楽しみにしています。

ファッション リポーター

大杉真心

Mami Osugi

文化女子大学(現文化学園大学)とニューヨーク州立ファッション工科大学(FIT)でファッションデザインを学び、ファッションブランドやセレクトショップで販売職を経験。「WWD JAPAN」で記者として、海外コレクション、デザイナーズブランド、バッグ&シューズの取材を担当する。2019年にフェムテック分野を開拓し、ブランドや起業家取材を行う。21年8月に独立し、ファッションとフェムテックを軸に執筆、編集、企画に携わる。22年4月に文化学園大学の非常勤講師に就任。

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