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「ウォンジョンヨ(Wonjungyo)」や「アンドビー(&be)」などを展開するRainmakersが、韓国で初のポップアップイベントを開催した。カフェやショップが軒を連ねるトレンドの聖地・ソンスの「XYZ SEOUL」に会場に、Rainmakersから14ブランドと、I-neやシャープといった他企業から3ブランドの全17ブランドが出展。ポップアップ開催を前に行われたプレス向けツアーには、日本からインフルエンサー63人、小売企業を中心とした関係者34人、メディア16人の計113人が参加し、オープン後は5日間で1万人以上が来場。これまでに類を見ない規模感だ。
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日本のコスメブランドがなぜ今、韓国市場に挑むのか。そこには、日本の美容業界全体の活性化を見据えたRainmakers宇佐美眞社長の戦略があった。イベントで発表された新作アイテムや新ブランドのニュースと合わせてレポートする。

◾️Rainmakers
2019年設立。2021年にシピシピのローンチを皮切りに、現在は約15の化粧品ブランドを展開。来年にかけて美容家電やオーラルケアの新ブランドもローンチ予定。化粧品の企画・製造・販売に加え、韓国コスメ「アビブ(Abib)」と「ネーミング(NAMING.)」などの海外輸入代理店事業、広告PRコンサルティング事業、クリニックの運営、大学との共同研究開発、化粧品関連業務をサポートするAI開発などを行なっている。
さらに、日本橋に自社のポップアップスペースを保有。毎月、社内で企画立案から設営、PR活動、当日のイベント運営まで、すべての工程を社内で一貫して行っている。今回の韓国イベントでも社内で取り組める部分を内製化することで、費用面を抑えながら自社の意図を色濃く反映したイベント開催につなげた。
ソンスに人気ブランドが集結 「Beauty Wonderland」の世界

イベントは「Beauty Wonderland」をテーマに、ビューティの魔法にかかったおとぎ話の世界を演出。ウサギや花などのオブジェが会場を彩り、訪れた人々を幻想的な物語へと誘うイマーシブ空間に仕上げた。









ウォン・ジョンヨが監修する「ウォンジョンヨ」
会場内にはRainmakersが展開する全14ブランドが集結。ウォンジョンヨをはじめ、ふくれなプロデュースの「シピシピ(CipiCipi)」、かわにしみきプロデュースの「ミュアイス(muice)」、柏木由紀プロデュースの「ユーピンク(upink)」などの既存ブランドに加え、美容師監修のダメージヘアケア「アニュミー(anummy)」、本田真凜プロデュースの「ルアリン(Luarine)」といったローンチしたばかりのブランドも並んだ。定番アイテムや発売前の新作など、これまで日本でしか手に取ることができなかったコスメを体験できる機会となった。

コスメを模ったオブジェ
なぜ美容大国・韓国に進出? Rainmakers宇佐美社長に聞いた
今回の韓国進出における最大の目的について、宇佐美社長は「日本のインディーズ化粧品ブランドが海外進出するための仕組みを構築すること」と語る。「韓国は世界第2位の化粧品輸出国だが、ものづくりの品質では日本も決して負けていない。しかし、国内化粧品ブランドの多くは海外展開できていないのが現状。他のブランドが世界で挑戦する足がかりとなるようなロールモデルを作りたい」
この海外進出に向けた動きは、自社Rainmakersのみならず、日本の美容業界全体を巻き込むものだ。イベントにはRainmakersのブランドに加え、I-neが展開するヘアケア「トゥエ(TWOÉ)」とデンタルケア「ジーホワイト(GWHITE)」、シャープ(SHARP)の美容家電「プラズマクラスタービューティ(Plasmacluster Beauty)」も出展し、韓国の人々を中心に増加している海外からの観光客にもアピールした。
加えて、日本からさまざまな化粧品ブランドや小売企業を招待し、次回の参加や、協業による韓国への進出の可能性を見出してもらった。「今回の取り組みを実際に見てもらうことで、次回は他企業と共同で、より大規模なイベントを韓国で実施したい。さらには、日本の小売店がソンスのようなトレンド発信地に出店するきっかけにもなれば」と宇佐美社長は展望を明かした。



ジーホワイト
また、韓国市場から吸収すべき点も多岐にわたるという。「積極的な海外展開をはじめ、趣向を凝らしたポップアップ、魅力的なパッケージデザイン、トレンドキャッチから製品化までのスピード感など、学ぶ要素は多くある」という。そこに、「日本が誇る優れた品質を融合させ、『ハイブリッド型』の製品・ブランド開発が成功へのカギとなる。日本の高い品質をベースに、韓国のパッケージデザインやPR手法を取り入れることで、新たな価値を創造していく」と意気込んだ。そして、イベントには日本ブランドのみならず、韓国ブランドも招待したことを明かし、「J-Beautyの魅力を広めることはもちろん、K-Beautyとともに美容業界全体を盛り上げていきたい。今後は韓国はもちろん、東京でもこうしたイベントを開催したい」とコメントした。
新商品と新ブランドも続々とお目見え
①ウォンジョンヨがシャープとコラボ&オリーブヤングで取り扱い開始

今回のイベントで注目を集めたのが、ウォンジョンヨとシャープによるコラボレーション。シャープ独自の「プラズマクラスター」技術を搭載したヘアブラシを今秋発売する。プラズマクラスターの効果として、静電気を抑えて髪をまとまりやすくする点、水分子コートによりうるおいをもたらす点、キューティクルを整えて輝くツヤ“天使の輪”を叶える点を挙げ、これらを活かしたヘアブラシを共同開発した。
ブランドを手掛けるウォン・ジョンヨは、完璧なスタイリングには、土台となる髪を美しく整えることが不可欠であると考える。また多くのスターのヘアメイクを担当するウォン・ジョンヨは、ステージ上で激しくパフォーマンスするアイドルのヘアスタイルを長時間維持するために、理想のベースを作れるアイテムを探していたという。そこで、シャープのプラズマクラスター技術に着目し、今回のコラボレーションに至った。
また、これまでウォンジョンヨは日本国内のみで展開していたが、3月27日から韓国のヘルス&ビューティストア「オリーブヤング(OLIVE YOUNG)」での取り扱いが始まる。ウォン・ジョンヨは韓国での発売が「ブランドを立ち上げた時からの目標」であったと語り、ブランドのミューズを務めるTWICEのMOMOは、「オリーブヤングには普段からよく行くので嬉しい。店頭に並んでいる様子を早く見に行きたい」と笑顔でコメントを寄せた。

TWICE MOMO
②後藤真希がスキンケアブランドをプロデュース

ラルプラス
Image by: Rainmakers
元モーニング娘。でアーティストやモデルとして活動する後藤真希が、スキンケアブランド「ラルプラス(rall.+)」を5月にローンチすることを発表。韓国の皮膚科クリニック「THE HEAL」のパク院⻑と、Rainmakersが手掛けるクリニック「0th CLINIC」の⿊⽥院⻑が監修し、「肌の内側まで丁寧に整えることこそが、透明感や輝きを引き出す鍵になる」という考えのもと、“水光肌育”スキンケアを提案する。使い心地と確かな手応えにこだわり、使い続けたくなる処方設計のスキンケアアイテムを順次展開していく予定だ。
後藤は「13歳で芸能界デビューしてから、メイクや間違ったスキンケアによって、知らず知らずのうちに肌に負担をかけてしまっていた。『若いうちにこれをやっておけば』『これをやらなければ』といった肌と向き合う中で生まれる気づきこそが、美肌へのステップにつながると自分自身の経験から実感している。水光肌と呼べる肌を目指し、習慣化できるスキンケアで自分の肌と向き合う時間を、ラルプラスを通じて届けていきたい」とコメントした。

後藤真希
③少女時代のスタイリストが新ブランドをローンチ

そして、新メイクアップブランド「リリリング(RRRing)」が4月にデビュー。目まぐるしく変わるトレンドやあふれる情報の中で、何を使えばいいのかわからない人に向けて、“K-Beautyの正解”を届けることがコンセプト。ブランド名はアラーム音に着想し、生き生きとしたメイクで日常に楽しさを目覚めさせ、自分だけのリズムを見つけるためのアラームのような存在でありたいという願いが込められている。
プロデューサーを務めるのは、少女時代やSEVENTEEN、NiziU、イ・ミンジョン、パク・シネ、コ・アラのスタイリングを手掛けてきたスタイリストのソ・スギョン。メイク製品は、IVE、NMIXX、TWS、ピョン・ウンク、チェ・イェナ、キム・テリ、ハン・ソヒ、ソン・イェジンなどのメイクを担当するメイクアップアーティストのカン・ダインが監修した。スタイリストとメイクアップアーティストがタッグを組み、現場のリアルな視点からコスメを生み出す。
ソ・スギョンは「忙しくてメイクに時間をかけられない人でも、簡単なタッチで細かいニュアンスや違いを表現できるようなコスメをつくりたい。今後はファッションブランドやアーティスト、セレブリティなどとのコラボレーションにも挑戦し、化粧品ブランドの枠にとどまらない刺激的で面白いブランドを目指す」と語る。

ソ・スギョン

カン・ダイン(左)
第1弾アイテムとして、水彩のように澄んだ発色のリップティント(全4色、各1430円)、2種の異なる質感でまぶたを彩るリキッドアイシャドウ(全4色、1430円)、グラデーションやオーバーリップを叶えるリップスティック(全2色、各1430円)、パールの光で“発光ツヤ肌”に仕上げるメイクキープミスト(1980円)の4品が登場する。

ブランドプロデューサーが勢揃い

イベントにはその他ブランドのプロデューサーも集結。プロデューサー自らが各ブランドの魅力や新製品をアピールした。それぞれが異なるアプローチで美を追求しながらも、日本のビューティ業界を盛り上げたいという共通の意識が、会場全体にポジティブな一体感を生み出していた。
宇佐美社長が掲げる「海外進出の仕組みづくり」という構想は、個性豊かなブランドにとどまらず、その志に共鳴する企業やクリエイター、そしてユーザーを巻き込みながら、日本の美容業界が世界へはばたくための確かな一歩となっている。









MOMO
Image by: Rainmakers
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