藤ヶ谷太輔 meets THOM BROWNE GEL-KAYANO 14 一歩踏み出して見えた新しい世界
トム ブラウン銀座店でシューティング

Image by: FASHIONSNAP

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「私にとって画一性(uniformity)という概念は、興味深いものなのです。なぜなら、画一性が真の個性を、真の自信を示していると考えているからです」(Thom Browne)
トムの言葉の通り、「トム ブラウン(THOM BROWNE)」の“画一性(Uniformity)”という名の美学は、着る人間の輪郭を明確に描き出す。そして今日、そのストイックな足元に新しい風が吹く。トラウザーと合わせるのは、ブローグシューズではなく「アシックス スポーツスタイル(ASICS SportStyle、以下 アシックス)」との初のコラボレーションスニーカー「THOM BROWNE GEL-KAYANO 14」。意外なようで必然的なこの出合いに誘われ、藤ヶ谷太輔がトム ブラウン銀座店を訪れる。
◾️ポップアップイベント
THOM BROWNE GEL-KAYANO 14を先行販売するポップアップを伊勢丹新宿店で開催。
期間:2026年3月4日(水)〜3月10日(火)
会場:伊勢丹新宿店 本館 1階 ザ・ステージ

“染まりきらない”という美学
ハイアームホールのスリムフィットジャケットとくるぶしの見えるトラウザーのスーツスタイル、グレーのカーディガンとホワイトのオックスフォードシャツ、グレーのネクタイ、シルバーのタイバーにブラックのクラシックなブローグシューズ……。トム ブラウンがその着こなしに厳格なルールを定めるユニフォームルック。2月6日、サンフランシスコで開催されたショーで披露されたのは、そうしたコードに基づいたスーツスタイルにハイテクスニーカーを合わせるという、新鮮な装いだった。
古着を取り入れたアメカジスタイルから、エレガントなジャケットスタイルまで、幅広いスタイルを自分らしく着こなす藤ヶ谷にとっても、トム ブラウンのスリムフィットなシルエットやハーフパンツスタイルは新たな挑戦。その姿は、彼の素直な眼差しをありのまま描き出す。
「古着やヴィンテージが特に好きなんですが、ストリートもドメブラも好き。古着にハイジュエリーを合わせたり、『普通こんな組み合わせはしない』と言われる方が好きで、自分の好きなものを、ちゃんと着続けることを大切にしています。“普通”という言葉って曖昧でよくわからないじゃないですか。でも、こうしてトム ブラウンのスーツにスニーカーを合わせることだって、意外なように思えても、トライしてみたらしっくりくるし、スタイルになる」
トム ブラウンがスポーティなハイテクスニーカーを発表するのは今回が初めて。アシックスの人気モデル「GEL-KAYANO」をベースに、トム ブラウンらしいテーラードの要素を加え、アッパーの一部にはスエードを採用している。
「スエードがとても上品で、ストリートの要素も兼ね備えつつ、大人も履きこなしやすい美しいデザイン。でももちろんデザインだけでなくちゃんと履きやすくて、足を包み込んでくれるような履き心地です。自分の中でもすごくヒットしました」


◾️藤ヶ谷が訪れたトム ブラウン銀座店は、地下1階から地上2階までの3フロアにわたって、グレーのバルディリオ大理石とテラゾーフロアを採用した重厚感のある内装でクラシックなスタイルを表現。ジャック・アドネ(Jacques Adnet)やハーベイ・プロバー(Harvey Probber)、ダンバー社のエドワード・ウォームリー(Edward Wormley)、「メゾン・ジャンセン(Maison Jansen)」、ポール・マッコブ(Paul McCobb)、ジオ・ポンティ(Gio Ponti)らデザイナーによる什器や家具を配し、50年代のニューヨークのサロンのような雰囲気に仕上げている。今回の撮影は、地下階のVIPルームから2階まで、店舗全体を舞台に実施。撮影の合間には、ラックにかかった商品を見ながらトム ブラウンの世界観を楽しむ藤ヶ谷の姿も。
ブランドのコードに加わった意外性は、その「画一性」が描き出す“個性”の可能性を拡張する。2011年にKis-My-Ft2のメンバーとしてCDデビューしてから今年で15年。今改めて藤ヶ谷に、「自分の個性とは?」という質問を投げかける。
「“染まりきらない”こと。キャリアを重ねる中でさまざまな経験をさせていただき、大体のことに対して『こうすれば良い』がわかるようになってきました。ディレクターさんやスタッフさんが求めてるものもわかるので、そこに合わせとようする方が楽ですし、その方が仕事は早く終わる。でもそれだと“作業”になってしまうんですよね」
「そうではなくて、その答えに辿り着く道中に、しっかりと自分の心が遊んでいるかを確認しながら取り組むようにしています。リスクとしては、心が動かないことができなくなったこと(笑)。でも、そのままやってみるんです。心のままに、作業はしない。心に余裕がないと思考に余白ができなくて、余白がないと心が遊ばない。遊び心を大切に、常に探しているような感覚です。その上で生まれたものが求められているものにハマった瞬間が、自分の強みであり、魅力になっている気がします」
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未知を楽しむ「大人の社会科見学」
新しい挑戦は靴を履き替えるように軽やかに。トム ブラウンがアシックスとのコラボレーションによって新しい表情や可能性を見せたように、文芸誌での連載や、自身でプロデュースするフレグランスブランドの立ち上げなど、新しい領域へ積極的に挑戦を続ける藤ヶ谷。
「年々、知らないことを知れることの面白さや学べることの楽しさがわかるようになってきました。ふと振り返ると、学生時代に得た知識のままで止まっていて、アップデートされていない部分が意外と多いなと気づいたんです。それで数年前から自分の中で『大人の社会科見学』というテーマを掲げて、とにかくいろいろなことを経験してみる、学び直しの機会を作っているんです。それがすごく楽しくて、気になったら実際に足を運んで食べてみるとか、見てみるとか、体験してみることを大切にしています」

「全く知識がないことに対して、若い頃は『自分にはわからない』と壁を作っていました。でも大人になってみると知らないことに飛び込んで教えてもらうことができる、学べるチャンスがあるってすごく幸せで、面白いんですよね」
こだわりは、そうした学びの機会を自らの「仕事」の中で作っていくこと。
「お金を稼ぎたいからとかじゃなくて(笑)。仕事だと、その業界のプロの方と一緒に取り組ませていただくことができるし、自分も『休日の趣味』ではなく『仕事』として向き合うことで、良い緊張感が生まれて良い学びが得られます。プライベートは周囲の目が気になって集中できませんしね。例えば、最近は雑誌の仕事の中でハイエースを購入しました。イベントなどに足を運んで情報を集め、カスタムしてみたい内装を決めたので、プロの方に教わりながら、素人の自分ができる限界まで自力でカスタムするという挑戦をしています」

◾️昨年末に発売したトム ブラウンのシグネチャー・セルヴィッジデニムは、日本の歴史あるトヨダ製シャトルで織られた広島産デニム生地を使用。大のデニム好きとしても知られる藤ヶ谷だが、生デニムをスーツトラウザーのようにアンクルを大きく折り返すことで新鮮な着こなしに。ブラックのコラボスニーカーのアッパーにあしらわれたグログランテープが、ワントーンコーデにアクセントを加える。
グループは現在15周年。新たな挑戦への準備も続けている。
「個人的に大事だと考えているのは、15周年の頃を思い出した時、自然と笑顔になれるような記憶をいかに色濃く残すかということ。メンバーはそれぞれ個性が強くて、好みも違うから、全員の意見が一致する瞬間は正直あまりありません(笑)。だからこそ、全員の意見があった時はとても強いんです。でも、意見が合わなくても、試行錯誤しながら意見を出し合っている瞬間が楽しい。色々あるから面白いんです。グループをやっていることを改めて実感できるというか」
「好きになってくれた時期がいつであっても、すべての方に『キスマイを応援しててよかった』『出会えてよかった』と思い続けてもらいたい。年を追うごとに、その想いを強く持ちながら活動しています。15周年はグループとしても個人としてもさらに盛り上げ、そこで積み重ねた経験を、改めてグループの力として還元していきたいです」
知らないことを知り、学ぶこと。その一つひとつの挑戦が、着実に視野を広げ、自身を支える力になっている。昨日の経験があったからこそ、今日の新しい彼がいる。足取りは軽く、けれどしっかりと。背筋を伸ばしてくれるような一足とともに、新たな世界に一歩を踏み出し続ける藤ヶ谷の歩みは、これからも続いていく。



THOM BROWNE GEL-KAYANO 14
ブラック、グレー、ホワイトの3色展開。グレーはワントーン、ブラックとホワイトはアッパーにもトリコロールのグログランテープがあしらわれている。価格はいずれも6万6000円。
発売日:2026年3月4日(水)※ホワイトは3月23日(月)発売。
取扱店舗:伊勢丹新宿店 本館 1階 ザ・ステージ(ポップアップ 3月4日〜3月10日)、トム ブラウン青山店、トム ブラウン銀座店、3月11日以降 順次トム ブラウン直営店で展開予定
問い合わせ先
THOM BROWNE(THOM BROWNE JAPAN):03-6712-6348
藤ヶ谷太輔| Taisuke Fujigaya
Kis-My-Ft2のメンバーとして2011年にデビュー。グループのアーティスト活動は今年15周年を迎え、2月から毎月新曲をリリースすると発表。俳優としては、映画「傲慢と善良」で主演、TV番組「A-Studio+」のMCとしても活躍。香水ブランド「Aimetoi」をプロデュースするなど、活動は多岐にわたる。@taisuke.fujigaya625
1着目:ジャケット 44万900円、ハーフパンツ 参考商品、シャツ 8万8000円、ネクタイ 3万7400円、ソックス 2万6400円、2着目:ダウンベスト 31万2400円、シャツ 8万8000円、ネクタイ 3万7400円、デニムパンツ 13万900円、ソックス 2万6400円/すべて THOM BROWNE
photographer: TOKI, styling: Katsuhiro Yokota, hair & makeup:Chiemi Oshima | text & edit: Chikako Hashimoto, casting: Takashi Sasai, director: Riko Miyake, project management: Tomoya Sasaki(FASHIONSNAP)
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