Fumitoshi Goto

米家電売上高ランキング、アマゾンが2位に

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■電化製品流通専門誌の「トゥワイス(TWICE)」誌は、2015年コンシューマー・エレクトロニクス(CE:民生機器)売上げトップ100企業ランキングを発表した。
民生機器売上の8割近く占めるトップ100企業の売上高合計は1,360.2億ドルとなり、前年の1,303.8億ドル(修正)から4.3%の増加となった。100社中48社は前年からマイナスとなり、13社は二桁の落ち込みとなった。特に下落幅が大きかったのは昨年2月に経営破綻したラジオシャック。前年から45%の落ち込みでランクも前年の10位から14位に落とした。ランキング上位で目立った落ち込みはシアーズだ。ラジオシャックが大幅に下落したことでランキングは13位から12位に上がったものの、売上高は前年から16%減少した。ランキングから圏外に落ちてしまった企業もある。昨年、ニューヨークとサンフランシスコの2店舗を残して全てスクラップしたソニーストアは圏外となった。また昨年に発表されたランキングでは34位から53位と順位を落としていたバーンズ&ノーブルもヌック不振で圏外となった。また創業者を亡くし廃業したポールズTVも圏外になった。一方、前年からプラスとなったのは100社中39社。最大の上げ幅となったのはネブラスカファニチャーマート。前年から49.7%の増加(順位は36位から28位)は、テキサス州ダラス郊外に全米でも最大規模の店舗をオープンしたことで売上を押し上げた形だ。次に目立った増加となったのはシンプリーマック。店舗数を46店舗から76店舗に拡大したことが売上増の要因となっている。100店舗近くとなったマイクロソフトストアも店舗数の増加で売上を14%押し上げた。順位も27位から23位に挙げている。
1位から10位までのランキングでは1位がCE売上高309.0億ドルのベストバイ。オムニチャネル化の推進等で3.8%増となっている。10年以上に亘り2位につけていたウォルマートを蹴落としアマゾンが遂に2位に躍進した。成長率は28.1%となり、売上高は230.1億ドル。3位に落ちたウォルマートは前年比2.6%増の221.9億ドルだった。4位は順位不動のアップルで前年から4.3%増の129.1億ドル。5位も昨年と同じターゲットで前年比1%減の売上高56.2億ドルだった。6位もかわらずコストコで前年比7.5%増の55.5億ドル。7位も前年から変わらずゲームストップ。約4,000店の展開で43.5億ドル(前年比2.3%減)だ。8位はITやAV機器のオンラインストアのニューエッグ(Newegg.com)。1%増加となる25.8億ドルの売上でランキングは変わっていない。デルは前年比3.2%増となる25.1億ドルで前年の11位から9位となっている。10位はサムズクラブで前年比2%減となる24.7億ドルだった。

トップ画像:昨年5月にテキサス州ダラスにオープンしたネブラスカ・ファニチャー・マート。北米では最大となる家具店だが、家電製品も販売している。ネブラスカ・ファニチャーマートは巨大店をオープンしたことで家電販売ランキングで100社中、最大の伸びとなった。しかし、歴史的な躍進はアマゾンだ。アマゾンはウォルマートを抜き2位となった。20%以上の成長率が続けば来年の売上高はトップのベストバイも抜いてしまうことになる。

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電化製品流通専門誌の「トゥワイス(TWICE)」誌による2015年コンシューマー・エレクトロニクス(CE:民生機器)売上トップ100企業ランキングのトップ5。1位がCE売上高309.0億ドルのベストバイ。オムニチャネル化の推進等で3.8%増となっている。10年以上にわたり2位となっていたウォルマートを蹴落としアマゾンが遂に2位に躍進した。成長率は28.1%となり、売上高は230.1億ドル。3位に落ちたウォルマートは前年比2.6%増の221.9億ドルだった。4位は順位不動のアップルで前年から4.3%増の129.1億ドル。5位も昨年と同じターゲットで前年比1%減の売上高56.2億ドルだった。

*なお、100位までのランキング表はクライアント(家電量販店等)の視察時にお渡しする当社のテキスト資料に掲載されます。

15年5月13日 - 【ネブラスカ・ファニチャーマート】、北米最大規模の家具店オープン!広すぎて笑える?

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。10年前の家電売上高ランキングでは1位がベストバイ、2位がウォルマート、3位はサーキットシティ、4位はデル、5位はラジオシャック、6位はターゲット、7位はコンプUSA、8位はコストコ、9位はシアーズ、10位はサムズクラブという順位でした。ご存じの通り、3位だったサーキットシティは破たんし消滅(トレードマークを買い取り同名の店舗で今年オープンする予定)、7位のコンプUSAも清算しています。10位以下ではタンディのアルティメイト・エレクトロニクスやツイーター(Tweeter)、ゲートウェイ・コンピューターもなくなっています。今年発表された家電売上高ランキング100社から姿を消したのはソニーストアとバーンズ&ノーブル。ソニーは昨年3月に10店舗のうち8店のスクラップを発表し、サウスコーストプラザSCやセンチュリーシティのソニーストアもなくなりました。プレーステーションVRが健闘してもショールーム2店舗では圏外でしょう。

⇒バーンズ&ノーブルはヌックがどうしようもなく売れないのでこちらも圏外です。ヌックを追いやったのはキンドルですが、アマゾンが家電売上高で2位に躍進し、歴史的な快挙となっています。ウォルマートが10年以上、2位につけていましたが、アマゾンが30%近くの成長率で抜いてしまったのです。アマゾンの成長率20%以上が続けば、3年後に発表されるランキング(来年の売上高ランキング)ではアマゾンがベストバイを抜いて全米トップになります。アメリカは日本の5年~10年先をいっています。例えば10年後、日本でもアマゾンが大手の家電量販店を抜いてトップに躍り出ることも考えられます。アマゾン・プライムのメリットがさらに増え、それに伴い会員数も増えればその可能性は十分にあります。見方を換えれば、中小の家電量販店であってもネット通販を整備し、オムニチャネル化を進めなければさらに難しい境遇になります。プライム会員が量販店でチェックだけしに来るようになれば、アメリカ以上にショールーミングですから。
いつも言っているように「出店控えてIT投資」です。モバイルで買い物をできなければ広い店も無用になる時代です。

後藤文俊

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