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ミニバッグは未来のウェアラブルを予兆?都内の最新トレンドを調査

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ACROSS編集部

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キーワードは、プレイフル&ウエアラブル!?
ミレニアル世代/ジェネレーションYのハーフパンツ男子にも注目!

2019年7月6日(土)、第463回「定点観測」は、「女性ななめがけバッグ、うちミニバッグ」、「トップスのレイヤード・スタイル」、「ハーフパンツ男子」の3つ。

2019年7月原宿地点。ナナメ掛けバッグのうち、チェーンストラップも相変わらず多かった(左)/新宿GAP前で見かけたカップル。先月取り挙げた「Tシャツの重ね着(レイヤード)スタイル」はティーンズを中心にさらに増えていた。今月の「トップスのレイヤード・スタイル」の定義と合致しているのでスナップさせて頂いた。

2019年は長めの梅雨真っただ中の7月の第1週土曜日。停滞する低気圧で、前日までは降水確率約85%という予報だったが、そこは晴れスタッフ集団の「ACROSS」編集部。いろいろな天気予報アプリをリサーチした結果、「できそう!」ということから決行したところ、まったく傘いらずのまま、無事に実施することができた。

注目したのは、カウントアイテムが「女性ななめがけバッグ、うちミニバッグ」。ズームアップアイテムが「トップスのレイヤード・スタイル」と「ハーフパンツ男子」だ。

“ナナメがけバッグ/クロスバッグ”の変遷。左2人は2018年1月新宿地点。右から2番目のPVCの彼女は、さらに半年前の2017年8月に渋谷地点。いちばん右は2019年5月に撮影。

とうとう「ACROSS」編集部のアルバイトにも
"サイフレス女子"が登場!

メインのトレンドアイテムとして取り上げたのは「ミニバッグ」。1、2年前ごろから話題にもぼり、今年に入ってからも何度となく取り上げようかと検討したテーマだが、量的にもデザイン的にも日によって着用率にばらつきが見られ、ずっとペンディングになっていた。しかし、6月〜7月に入り、かなり一般化してきたので、今月記録しておこうということになった。

過去の定点観測を振り返ってみると、2018年1月のカウントアイテムで「女性クロス・バッグスタイル/斜め掛けバッグ、うち、ショートストラップ」として取り上げているのが、今回の"トレンド曲線/普及曲線"の最初のポイントといえるだろう。1年半ほど前のことになる。

毎月、渋谷、原宿、新宿で同時に13:30〜14:30の1時間それぞれの規定の場所で通行人数と当該テーマの着用者数をカウントし、そのトレンドの浸透率を数値化しているが、当月の「女性ななめがけバッグ」の着用率は3地点平均約15%。「ショートストラップ・バッグ」は約3.2%という結果だった。

その特徴は、ウエストポーチを身体の前の上の方にぴったり添わせて持つボディバッグスタイルや、ブランド系のレザーバッグで持ち手が短いのと長いものが両方付いている2wayバッグに二分。前者のカジュアル/スポーティなトレンドは、そのさらに半年前の2017年8月に取り上げた「サコッシュ」のトレンドからだろう。

その後、2018年7月、いまからちょうど1年前には「PVC/ビニールバッグ」として取り上げているが、バッグのトレンドが、カジュアル、スポーティっぽさ、雑貨感覚、ボディバッグときて、今年はコンパクトなサイズ感や遊び心のあるデザイン="プレイフル"なものへと進化し、アクセサリー感覚のアイテムとして進化しているようすが伺えた。

「ミニバッグ」の定義は、正面から見た時のサイズがA5以下のもの。近年、ニワトリ卵だが、女性のサイフが小さくなっているという現状もあり、さらに電子マネーの普及(含させたいという市場の圧力!)で、何も入らないくらい小さいサイズのもの=アクセサリー感覚のものも登場。実際に、スイカとクレカの入るパスケースのような薄いもののみで"サイフなし"という「ACROSS」編集部のアルバイトさんもリアルに登場するなど、サイフやバッグをめぐる価値観やスタイルがずいぶんと変化していることが露呈した。

そういえば、パリコレブランドの「ジャックムス(JACQUEMUS)」のコインケースペンダントや、東京のデザイナーブランド「ヒダカ(HIDAKA)」のほとんど何も入らないストラップ付きのコインケース(=ミニバッグ)や、今回インタビューさせていただいた人にも着用されていたが、ポケットがいっぱいついた服=手ぶらなど、人びとの移動する服装・スタイルがその機能性を持って大きく変化しているのが面白い。

『VOGUE RUNWAY』を見ると、2019AWのミュウミュウのブーツにはミニミニバッグのようなものがあしらわれているものも登場。ちょっと未来を予知する"ウェアラブル"ファッションの予兆では?! という見方をすると、(基本的に)ファッションに関心がない、という方もタッチポイントになるかもしれない。

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いちばん左は2019年4月にインタビューした女性(実は「ACROSS」編集部の大学生アルバイトさん)。背の部分がパックリ開いた、斬新なデザインコートは、kotohayokozawaのもの。左から2番目も、トレンチコートの一部をベストのようにデザインアレンジしたアイテムを着用。右から2番目といちばん右はデザインベストで下に着用したアイテムをさらにデザインアップしていた。

服や身体のパーツを強調したレイヤードスタイルが新鮮!
昨今のフェミムードの影響も?

1つ目のズームアップアイテムはこちら。

電車のなかや街を観察していると、ワンピースの下にパンツをレイヤードするスタイルが大人の女性に人気だが、20歳前後の若者には、トップスにビスチェやブラデザインのトップス、ミニ丈ベスト、シースルー/レースのトップスなどをレイヤードするスタイル=デザイントップス風に仕上げるレイヤードスタイルが増えているので今月取り上げることにした。

このトレンドは、いちばん左のkotohayokozawaのデザインとレンチ(4月)や、2018年9月のシャツブラウスの時(左から2番目や3番目)のようなレイヤードスタイルなど、シンプルとは対峙するだけでなく、服や身体のパーツをフィーチャーし、重ねることで個性的なスタイルングを実現する、という、"ファッション"の持つデフォルメ感がポイント。

もっとも目立つのは、ブラトップや下着っぽいアイテムを重ね着するスタイルだが、ハーフショルダーや、レーシーなアイテムを重ねて下に着用したふつうのコットンTを女性っぽく仕上げるなど、"ちょっとフェミっぽいニュアンス"が目立ち、今の時代・社会を反映しているような印象も。

もちろん、先月取り上げた男子に多い「Tシャツの重ね着/レイヤードスタイル」もさらに増加。冒頭の若いカップルのように、お揃いのカルチャーっぽいファッションも目立った。

ということで、各地点のようすは、7月12日(金)未明に公開する速報をお楽しみに。

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実は、公園通りは高級車が多い。ベンツやレクサスはもちろんのこと、ゲレンデやハマー、ポルシェ、ランボルギーニの他にも、こういうピックアップトラックにも遭遇する。その多くは、パルコ前/勤労福祉会館前の交差点を右折し、タワーレコード方面に向かう。
多様化する男子のハーフパンツスタイル。左から、「ネオ裏原系」(写真の左)、「メンズノンノ系」(写真の右)、「IT系」、「フレンドリー系」、「ネオスポーツ系」。

大人っぽいキレイ目ショートパンツから
ミレニアル世代/ジェネレーションYのワイドパンツへ。

2つ目のズームアップアイテムはこちら。

先月(2019年6月)はメインのテーマをメンズファッション/男性にフォーカスし(男性シャツ・スタイル)、その背景には、このところのトレンドが、メンズからウィメンズに波及する流れが続いていると考察したが、なかでも、スポーツ、ダンス、機能性といったキーワードは顕著で、このあと女子にも広がりそう! ということも踏まえ、男性にはすっかり浸透している夏のアイテム「ハーフパンツ」の多様化に注目することにした。

「定点観測」の歴史を振り返って男性のハーフ(丈)パンツの歴史をひも解くと、1980年代まで遡る。が、今回のトレンドの時間的な起点はそこではない。ではどこに置くかというと、「キレイ目のハーフパンツスタイル」が一般化した2014年前後としたい。

その少し前の2012年6月にヒザ上丈の短パンが人気となり、「男性/女性ショートパンツ」として取り上げているが、当時の着用率は、女性が約12.1%だったのに対して、男性は約4.5%とぐっと少なく、ショーツだけどジャケットを着用していたり、高級レザーシューズにクラッチバッグで大人っぽいスタイルにまとめるなど、"一部のファッション・アディクト男子"にのみ支持されていた、けれどもそれが目立った、という時代だった。

その後、2014年6月にさらに増えたことから「男性ショートパンツ、うちショーツ(ヒザ上丈)」とカウントアイテムとして取り上げたが、当時の着用率のデータは、男性ショートパンツ率が約20.5%、うちショーツ(ヒザ上丈)率が約7.6%! と驚くべき数値に。

20%を越えると、もう定番アイテムである。翌2015年7月は「ショートパンツ」という名称では取り上げていないが、ハットやキャップなどの「帽子」が急増したので取り上げたが、その多くの男性がショートパンツを着用。その後も、ある一定の年齢以上は、夏になると着用するアイテムとして一般化した。

その同年夏になると、ティーンズや20代の若い世代=ミレニアル世代(ジェネレーションYやZ)がストリートに台頭。9月に「タックパンツ」、2016年1月には「前髪男子」というように、デムナ・ヴァザリアヴァージル・アブローなどグローバルなファッショントレンド・マーケットにおける新世代デザイナーたちが提案した新しいトレンドがヒット。黒スキニーかゆったりシルエットのボトムスが主流となっていったのは記憶に新しいだろう。

その後、2018年8月には「男女黒パンツ」、同年12月には「全身真っ黒男子」として取り上げた。

そして、令和に入った2019年春夏は、ショートパンツというよりはやや長め、ヒザ丈くらい「ハーフパンツ」が一般化。多い順に、30代になった「ウチら世代(80年代生まれ)」には①「ネオ裏原系(いちばん左の写真の左)」、②デザインシャツでキレイ目の『メンズノンノ系』(いちばん左の写真の右)、そして年齢はもう少し幅広く、渋谷に多い③「IT男子系」(左から2番目)、そして、駅前に商業施設のある都心部を中心に多い④『ポパイ』/フレンドリー系(右から2番目)の他、一見キュロットのようなワイドシルエットのもの登場。

今月(2019年7月)は、いちばん右の写真のような、1993年ごろに「3 on 3」が流行したMBAっぽいハーフパンツも登場していた点も興味深い。

トップスとのミックスバランスなど、多様なハーフパンツが散見されたので、これは7月12日(金)の速報と、翌19日(金)に公開するデプスインタビューで確認いただきたい。

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