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在庫廃棄問題解決へ、企業の枠を超えた新プロジェクトがスタート

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衣料品の在庫廃棄問題が社会的に注目されるなか、企業の枠を超えて業界の課題解決に取り組むプロジェクト「フォー・ファッション・フューチャー」が立ち上がった。1日には、「ロス・オア・チャンス?」と題した第1回のイベントが東京で開かれ、ファッション業界の新たな可能性やビジネチャンスにも話題が及んだ。

1社だけでは解決できない課題に対し、メーカー、流通、メディア、消費者などファッションに関わるあらゆる人を巻き込み、オープンイノベーション型で活動するプロジェクトとなる。1日のトークイベントでも、アパレルメーカーやIT企業などの来場者に対し、登壇者から「今、こういうことを考えていて、仲間を募集中です」と積極的に呼びかける場面が見られた。

3部構成で、第1部はエシカルファッションジャパンの竹村伊央代表が、買う以外の選択肢として、作る、節約、交換、借りる、今あるものを使うといった方法を紹介。売り上げ減を心配する意見に対しては、サービスを通じて店舗と消費者が交流できるといった新たな価値を挙げた。

第2部は、企業間の在庫取引サイト「スマセル」を運営するウィファブリックの福屋剛社長、ヒューマンフォーラムの岩崎仁志社長、今回のイベントを開催したアダストリアからは高橋朗イノベーションラボ部長が登壇。福屋氏は、オフプライスでの流通よりも「焼却処分する方がブランド毀損(きそん)につながる時代になってきたし、消費者も変わってきた」と話す。加えて「海外では未使用の良質な生地が大量に残っている。これを有効活用した物作りも、企業と一緒に取り組みたい」と提案した。

「スピンズ」などを運営するヒューマンフォーラムは、「ファストファッションの過剰供給ではスタッフも疲弊する。古着屋に原点回帰しようとしている。古着を売るのではなく貸すモデルも検証中だ」(岩崎氏)。ショッピングバッグには石灰石を主原料とする「ライメックス」素材を採用しており、同素材を業界内で広める活動にも取り組む。

アダストリアは、子供服のシェアリングサービス「キッズローブ」を通じて得た気づきとして、「当初は貸してくれる人を増やすことが課題と思っていたが、実際は貸す人が圧倒的に多くて物は集まる。たんすの中は(眠った服で)大変な状況ということ。次の人に渡せる仕組みを作っていきたい」(高橋氏)という。

第3部は、ローランド・ベルガーのパートナーの福田稔氏、『ワイアード』日本版編集長の松島倫明氏が登壇。海外の事例を交えつつ「日本はベースの理解を上げる教育も課題。サステイナブル(持続可能な)などがバズワード化している面もある。例えば素材の話だと、コットンとレザーは、環境負荷の国際的な指数だとコットンの方が少ないが長く着られるのはレザー。消費の仕方によって変わるため奥が深い」(福田氏)ことも紹介された。

第2部では登壇者から来場者へ積極的に協業を呼びかけた

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