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シャツスタイル、ゆるパンツ...東京主要スポットの最新トレンドは?

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ACROSS編集部

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前半と後半で季節が変わる10月。
実査日(5日)は、"先取り感"が失われているのか、晩夏の装いが目立った。

2019年10月5日(土)、第466回「定点観測」は、「男性/女性シャツスタイル」、「黒いゆるワイドスラックス」、「ハンドルバッグ」の3つ。

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10月5日(土)渋谷地点のシャツ男子(左)/新宿でもジェンダーレスなパンツルックが増えていた(右)。

2019年10月の観測テーマは、「男性/女性シャツスタイル」、「黒いゆるワイドスラックス」、「ハンドルバッグ」の3つ。

消費税10%が導入された2019年10月。前半と後半で気候が大きく変化するこの季節。5日(土)は、天気予報では「真夏日」となっていたが、風は案外爽やかな秋晴れとなった。

注目したアイテムは、カウントアイテムが「男性/女性シャツ・ブラウス」、ズームアップアイテムは、①「黒いワイドスラックス」と、「②ハンドルバッグ」とした。

左からカラフルなシャツが多かった原宿地点/シャツはナナメ掛けするのが2019年流(渋谷地点)/新宿地点は白シャツ女子が目立った。すべて2019年10月5日撮影。
男女ともにベージュ系シャツが目立った新宿地点(左)/原宿は男子の黒パンツとのコーディネートが多かった(中)/渋谷のシャツルックは白やダンガリー系・デニム素材でストリートミックスになっていた(右)。すべて2019年10月5日撮影。

男性/女性シャツ・スタイル:
"季節の先取り感"よりも"いま、ここ"が気分。
リラックス感ときちんと感がバランスいい"フレンドリーシャツ・ルック"がトレンドに。

さっそくカウントアイテムからみてみよう。

男性のシャツルックは、直近では2019年6月「男性シャツ・スタイル、うちロングスリーブ」としてカウントしている。当時その着こなしが、上品で親しみがあることから、"フレンドリーシャツ"(命名は『メンズノンノ』と思われる)というキーワードがしっくりきたのが思い出される。

当時は、10〜20代は、大人っぽさ、オジサンっぽさ、70sっぽさに憧れているニュアンスがあるシャツルックが目立ち(左2点)、30代〜40代になると、モード系またはアメカジ系のシャツルックが多く、"羽織りもの"という着こなしが目立った。

今月(10月)は、男子はベージュ系またはブルー系が多く、同系色のおじさんっぽいチェック柄や今回ズームアップ・アイテムとして取り上げた黒いパンツとの"フツー"で"シンプル"なコーディネートが多く、全身ゆるっとしたサイズ感やシャツのドレープ感など、"きれいめ"な着こなしが目立った(上の写真参照)。

一方女性は、2018年5月にカウントアイテムとして「女性シャツ/ブラウス、うちデザインシャツ/ブラウス」として取り上げている。当時は、コットンのシャキッとした大人っぽいシャツルックや、スリーブにデザインが施されたデザインシャツ〜やや柔らかい素材(ポリ混紡など)のブラウスなどが、前者は幅広い年齢に、後者は20代に人気だったが、2019年10月の女性のシャツルックは、サイズ感が大きめでシンプルなデザイン、着こなしとしてはマニッシュなスタイルへと変化していた

とはいえ、秋分の日も過ぎ、季節は秋だが、人びとの気持ちに"先取り感"が失われているのか、変化の兆しは見られたものの、街全体の印象としては、リゾート風ワンピースやノースリーブ、肩出しルックなど夏の装いなど、晩夏のムードをひきずっており、"何が新しいのか"が見えにくい、わかりにくい、そんな2019年10月になっているようにも思われた。

*     *     *

左から渋谷地点、原宿地点、新宿地点の黒パンツ。すべて2019年10月撮影。

黒いゆるパンツ:
ヨウジヤマモトやオムプリッセ イッセイ ミヤケ、
新しい"黒パンツ"のデザインバリエーションとして。

2019年の東京のストリートファッションは男性が面白い!

ということで、「定点観測」もめったにないのですが、メインのカウントアイテムの対象を男子に絞って実施したりしているが、その背景には、"男子発のトレンドが女子にも広がっている"という流れがあり、今回ズームアップアイテムとして取り上げる「黒いゆるワイドワイドスラックス」もおそらくそのひとつ。この先冬に向かって女性にもっと増えそうなので、注目した。

ポイントは、スキニーではなく、やや幅広く、気持ちテーパードしていたりまたはストレートだったりという太すぎないシルエットで、テロテロし過ぎていない、サマーウールまたはポリエステル混紡の制服のパンツのような、ある程度張り感がある素材で、"キレイめ"なこと。興味深いのは、フェミニンなシャツブラウスにマニッシュな黒いゆるパンツを履いて、クールなハンサムウーマンなニュアンスにまとめる若い女性が増えていることだ。

ところで、それぞれの世代に、ファッションに目覚めたときの"キーアイテム"というのがあり、1970年代生まれはブルーデニムでしたが、1980年代生まれ以降は2000年代初頭の"エディ・スリマンのディオール"旋風が東京のストリートにも席巻した時に同時多発・急成長したファストファッションブランドがリリースする「黒スキニーパンツ」だろう。その次の1990年代生まれ以降にとっては、ファッションとテクノロジーがデザインになっている「オムプリッセ イッセイ ミヤケ」や、人気復活した「Yohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)」などへの憧れもある一方、古着がデフォルトなので、いつの時代のどんなデザインのものもオールフラットに捉え、それぞれの志向性でチョイスする、というヴィンテージミックスの中、今回は、削ぎ落としのデザイン、スポーティ過ぎず袴感(スカート感も)は残した"黒パンツの新しいデザインバリエーション"として、大人っぽいファッションの重要なファクターとなっていそうだ。

*   *   *

ハンドルバッグ:
クラシックなハンドバッグスタイルと、
オブジェ感覚

2つ目のズームアップアイテムはこちら。

昨年くらいから、『GINZA』や『SPUR』など雑誌やオンラインマガジン、EC系のオウンドメディアなどでも露出していて、何度か観察する候補にはあがっていたが、プレサーベイをすると、なかなか量的には今ひとつ。取り上げる機会を逸してきた「ハンドルバッグ」がようやく増えてる生きたので取り上げることにした。

写真は、今回の「ハンドルバッグ」のスナップからピックアップしたものを並べたものである。「定点観測」を振り返ると、2017年8月に「サコッシュ」を取り上げて以来、電子マネーの普及を背景に、徐々にサイフの小型化〜バッグも小型化したのは以前解説したとおり。

その後、2018年1月「クロス・バッグスタイル/斜めがけバッグ」2018年7月「PVCバッグ/ビニールバッグ」、
2019年7月「女性斜めがけバッグ/クロスバッグ・スタイル」と素材やかたちを変え、それまでは身体にクロスしたり、肩にかけていたバッグを、ハンドルを腕に通したクラシックな女性のハンドバッグの持ち方だったり、2ウェイのストラップを無視して、手でしっかり握りしめて持つなど、"手に持つ"スタイルへと変化していた。

実際に持っていた人にインタビューをしてみると、
「オーバーサイズのトップスにクロスバッグが合わない」という声や、カゴバッグや巾着など、バッグのデザインがコロンとしていてオブジェっぽい存在感があるものを持っていた人の場合は、「服とは別のモノ」としてコーディネートするスタイルとなっていた。

[文責:高野公三子(本誌編集長)]

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