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アパレル・ファッション業界における余剰在庫問題とは?

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アパレル業界では、余剰在庫について問題を抱えている企業が多いと言われています。それは1年前から発注・生産し、季節を先取りして流行するアイテムを消費者に提供するためです。しかし、その予測が難しいうえ、コロナ禍での市場の変化もあり、問題視されていた余剰在庫が、さらに大きな課題となっています。そこで今回は、余剰在庫がなぜ問題なのか、コロナ禍でどのような変化が起こっているのか、そして余剰在庫問題にも関係する「生産管理」についても紹介していきます。

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アパレル業界における余剰在庫問題とは

アパレル業界では、大量生産・大量消費を行う企業が多く、日本だけでも1年で約100万トンの衣服が廃棄されていると言われています。また余剰在庫も深刻で、年間約28億点が生産され、約14億点が余っているというデータもあるほどです。

ではなぜ、余剰在庫が生まれるような生産体制になっているのでしょうか。それはアパレル業界のほとんどが、「ファストファッション(流行を取り入れた、低価格でほどよい品質の衣料品を、短いサイクルで大量生産・販売する)」というスタイルだから。「必要な分だけ作って消費する」という方法より利益を出しやすいため、移り変わりの早い消費者のニーズに答えられるように在庫を多めに見積もっておく必要があるからです。

余剰在庫の問題点は大きく3つ

問題点は大きく3つ上げられ、その1つは「金銭的負担」です。売れ残った商品を保管するにも、倉庫の賃貸料や人件費などのコストがかかります。保管スペースにも限りがあるため、最終的には焼却などの処分へ回ることになり費用がかかるうえ、仕入れに使った資金も回収できません。そして2つ目は「環境への影響」です。余剰在庫を焼却する際には、大量のCO2が発生します。アパレル業界だけで廃棄によるCO2排出量は年間約2700万トンとされ、これは針葉樹約19億本が1年間に吸収する二酸化炭素量にあたると言われています。そして最後に上げるのが「ブランド価値への影響」。近年、注目される「SDGs」は企業側としても重要な課題となっていますが、その考え方が消費者にも浸透してきたことから、環境への影響を考えない大量生産・大量消費は、ブランドイメージの悪化にも繋がると考えられています。

コロナ禍で変化する余剰在庫問題

深刻だと言われる「大量生産・大量消費」による余剰在庫問題ですが、コロナ禍の影響もあり、売れ残った在庫は1.5~2倍にもなるとも言われています。そんな中でも問題を解決すべくメーカーやブランドは様々な試みを進めており、例えば「在庫整理」や「生産スピードの見直し」を行うためのEC化が急速に進んでいます。

アナログでは無駄と手間が増える一方の「在庫管理」は、人工知能(AI)を用いることで、店舗ごとの在庫を正確に把握することができ、店舗同士で補うことができれば、店舗ごとの余りが出にくくなります。同時に業務の効率化も期待できるため、MD(マーチャンダイジング)サイクルを短くすることで、販売機会の損失を減らすこともできるでしょう。また、EC化が進むことで消費者のデータを蓄積することができ、より無駄のない生産スピードを管理することが可能となります。さらに、コロナ禍の影響で注目される「オフプライスストア」の普及も、余剰在庫の削減に繋がるのではと期待されています。

余剰在庫問題にも関係する「生産管理」

生産管理とはMD(マーチャンダイザー)の立てた販売計画をもとに、商品販売の時期や必要な生産量の予測を立て、素材の調達や工場の選択、生産・納期までの一連の流れを管理する仕事です。原価交渉も行うため「品質を保ったまま効率よく服を作り、いかにコストを抑えて利益を出すか」も重要とされています。余剰在庫問題に関連する内容としては、“予測”というものがとても重要で、経験のみでトレンドを見越すのではなく人工知能(AI)を使うことでより正確な予測を立て、廃棄処分量の減少に繋げるなど、様々な方法を模索することが大切です。

「生産管理」に求められるスキル

生産から納期までを管理する仕事なので、複数の工場が関わる生産計画やスケジュールの調整・管理、マネージメント能力や交渉力も求められます。縫製工場によって得意なアイテム、設備が異なるため、生地や縫製などの商品に関する基礎的な知識も必要とされます。

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