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ネットショップの滞留在庫や廃棄物をリサイクルするプロジェクト「RUKAMO ゼロ」とは?

ネットショップの滞留在庫や廃棄物をリサイクルするプロジェクト「RUKAMO ゼロ」とは?

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新型コロナウイルスの感染拡大によりEC需要が伸びた。同時に、その裏側では大量の滞留在庫と廃棄物が発生しており、これら2点はECの大きな課題となっている。

そんな課題を解決すべくEC事業を展開するHamee株式会社では、株式会社モノファクトリーと共同で滞留在庫循環型プロジェクト「RUKAMOゼロ」を立ち上げた。これまでHamee株式会社では、滞留在庫や大量廃棄の発生を深刻な環境問題につながりかねないEC事業の業界課題として捉え、滞留在庫の流通を促進するプロジェクト「RUKAMO」の開設や、滞留在庫を使ったアート作品「アップサイクルアート」を制作・販売する取り組みを行ってきた。

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今回立ち上げられた「RUKAMO ゼロ」はどのようなプロジェクトなのか。Hamee株式会社サステナブル・トランスフォーメーション室の宮口 拓也さんに話を聞いていく。

ネットショップの廃棄物をゼロに

世界では1秒間にテニスコート15面分の森林が失われているといわれている。このペースで地球温暖化が進むと、企業の持続どころか未来の人類は健康で幸福に暮らすことができなくなる。そんな状況下において、Hamee株式会社が考える“地球のために今できる一番意義のある”ことは「ネットショップの廃棄物をゼロにする」ことだという。

「RUKAMO ゼロ」は売り切れなかった滞留在庫の流通促進、形や用途の再考、再生資源へのリサイクルによって、滞留在庫や一度役目を終えた製品を別の形で循環させるシステムを構築する。これにより、「ネットショップの廃棄物をゼロにする」ことに大きく貢献すると考えられている。

ショッピングの裏側では、今この瞬間にも不要となった在庫商品が廃棄されて続けている。だが、メーカーや小売店にとって不要な在庫でも再生資源に変換することで別の製品として新たな役目が与えられる。Hamee株式会社では捨て方を見直し、製品がつくられてから最終的に埋められるまでのモノの一生を長くすることで、製造から廃棄までの過程で排出される温室効果ガスを抑えられるのではないかと考えた。

同社ではネットショップの運営業務を効率化・自動化する「ネクストエンジン 」というクラウド型サービスを5000社超の企業に提供している。「RUKAMO ゼロ」ではリサイクル率99%以上を誇るナカダイグループの株式会社モノファクトリーと協力することで、利用企業に温室効果ガスの排出が少ない捨て方を提供する体制を整えた。

その過程で集めた廃棄製品の情報をもとに計画的な資源の循環や廃棄を出さない製品の設計へと活用することで、ネットショップの廃棄物をゼロにすることを目指している。

「RUKAMO」の商品を再生素材化

「RUKAMO ゼロ」立ち上げの背景にはエシカルネットショップ「RUKAMO」の滞留在庫や廃棄処分も関係している。「RUKAMO」はメーカーや小売店の倉庫で滞留している商品のうち50%をポイント還元して、市場に流通させるというネットショップだ。なかには、扱う商材が売れずに残っているものも多く、ポイントを還元してもなかなか売れないのが課題としてあった。そこで「RUKAMO」のコンセプトを滞留在庫だけではなく、サーキュラーエコノミー(循環型経済)を実現するプロジェクトへと拡張することで、多面的に解決策を編み出していくことにした。「RUKAMO」でも販売しきれなかった商品は再生素材化されるという。

「企業が短期的な売上を目標にしている以上、どうしても環境問題の解決にリソースを割くことは後回しになりがちです。必然的に燃やす・埋めるといった、簡単な廃棄方法が選択されます。再生素材化するには手間がかかりますし、専門知識が必要です。また、これまで長く続けてきた製造方法や文化・慣習を変えることは容易ではありません。多くの企業は、そもそも再生素材化するという発想に至らないというのが現状ではないかと思います。」

さらに「RUKAMO ゼロ」では、EC事業者の滞留在庫や不良製品など不要となった製品の活用について相談できるサービス「地球に優しい捨て方相談窓口」を開設している。

「地球に優しい捨て方相談窓口」ではEC事業者がいつもは燃やしたり埋めていた不要な製品を「どこかにほしい人がいないか」「ほかの製品の素材として活用できないか」と一度立ち止まり、丁寧に仕分けをし、廃棄物処理法を順守した方法で新たな使い手に手渡す手伝いをしている。始めたばかりでまだ資源の再生には至っていないが、アパレルや当初想定していなかった食品関係の企業から問い合わせがきているという。

クリエイティブ魂に火をつける

市場で売れずに残っている滞留在庫や大量廃棄の状況に対して、積極的にSDGsをめぐる取り組みをしている同社に業界の潮流についての考えも聞いてみた。

「日本のEC業界において、地球温暖化に対する危機感は決して高くはないと感じています。世界をリードする国や企業はサステナビリティに向けて急速に動き出しています。2025年にはESG投資は今の倍、全投資の7割になるといわれています。社会のルールも急速に整備されています。10年後にはSDGsネイティブと呼ばれる若い世代の人たちが経済活動の中心になり、サステナビリティを意識していない製品や企業は、消費者や投資家から選ばれなくなることが予想されます。弊社が取り組まなかったとしても企業は捨て方だけではなく、提供する製品やサービス自体を変容させていく必要に迫られてくると考えています。」

同社では上記のようなプロジェクト以外にも、SDGsが掲げる開発目標の達成に向けて事業を推進している。「クリエイティブ魂に火をつける」を経営理念に掲げ、入魂の製品やサービスを通してユーザーの創造性を発揮する手伝いをすることをミッションとしている。

しかし、今のままの経済活動を続けていては「クリエイティブ魂」どころか、未来の人類が健康に幸福に暮らせなくなってしまうことは科学的に明白になっていると宮口さんは話す。「未来の人類のクリエイティブ魂に火をつけるためにも、ECを中心に事業を展開する私たちが、組織の垣根を超えた協業・連携を通して、EC市場をサーキュラーエコノミー(循環型経済)に移行していくことが重要だと考えています。」

サステナブル社会の実現に向け、さまざまな取り組みを行っているHamee株式会社。今後の展望については集めた不要製品のデータを、再生資源によるプロダクトづくりや廃棄物を出さない設計、計画的な資源の循環に役立てていきたいとのこと。今後の展開にも期待したい。

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