大阪茨木工場 メインエントランス
Image by: 資生堂
資生堂が、大阪茨木工場と西日本物流センターの本格稼働した。セレモニーには代表取締役社長CEOの魚谷雅彦氏と、エグゼクティブオフィサー/チーフサプライネットワークオフィサー/安全・品質・サステナビリティ部長のアントニオ・スピリオトポロス(Antonios Spiliotopoulos)氏が出席した。魚谷社長CEOは同工場について「当社の強みである品質や機能性、付加価値の高さを支える根幹となる工場」と期待を寄せた。
大阪茨木工場は工場や物流、コンシューマーセンター、一般向け工場見学コース「SHISEIDO BEAUTY SITE」を併設。土地面積は約7万2000平方メートルを有する大型拠点で、投資規模は約635億円にのぼる。生産を担う工場に物流センターを併設するのは資生堂として初めて。生産から輸送にかかる作業効率を上げ、輸送時にかかるコストや環境負荷を削減。IoTやAIなどの最新技術も応用している。
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主に国内外向けプレステージスキンケア製品を生産し、2023年以降は年間約1億6000万個を生産する予定。2030年までにスキンビューティ領域における世界トップ企業となることを目標に掲げる同社の戦略を支える。
コンセプトに「ピープル ファースト」を掲げ、社員が利用する施設の快適さも重視。魚谷社長CEOは、「当社にとって人材は最も大切な資産。多様なアイデアからイノベーションが生まれ、お客さまのニーズに応える商品が開発されることで、ブランド・企業の価値が高まる。従業員が快適に作業に集中し、モチベーションが高まるような施設を目指した」という。
環境にも配慮し、建物内の断熱性能を上げる素材選びにより、工場、物流センターを運営するエネルギーを約30%削減可能となり、製造時に使用する冷却水には循環水を再利用することで、年間6万5000トンの水使用量の削減効果を生むなど、環境負荷の削減にも取り組む。
資生堂は2019年に那須工場が稼働。茨木工場は2020年12月から稼働していたがコロナウィルスの影響により、今年に入っての本格稼働となった。今月には福岡久留米工場の稼働が控えている。アフターコロナを見据え、化粧品需要拡大に長期的に対応するため生産拠点の強化を推進してきた。IoTやAIなどの最新技術の応用、環境負荷の削減、従業員が誇りを持ち快適に働ける環境を整備し、業界をリードできるものづくりの体制を構築することで、ブランド価値向上につなげる考えだ。
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