12月13日夕方の静安寺周辺の様子。コロナ感染を恐れ都心も人はまばら
【上海支局】ゼロコロナ政策を一気に緩和した中国で、新型コロナウイルス感染が爆発している。上海ではこの数日に友人・知人から感染したとの情報が続々入っている。オフィス棟で感染者が判明する例も増えているため、企業はスタッフの大部分を在宅勤務に切り替えている。商業施設、百貨店は入店規制などを受けなくなり営業しているが、客数が大幅に減っている。
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中国では、既に特定機関に行く場合を除いてPCR検査陰性証明が不要となったため、検査を受ける人が減り、実態把握が難しくなっている。例えば12月12日発表の上海の感染者数は無症状含め129。政府は14日から無症状新規感染者数の公表を取りやめた。
その一方で、感染は爆発的広がりを見せていて、記者の周辺では、既に5人以上が感染している。オフィスや住宅棟で感染者が出たとの情報は無数にあり、市民の間でも「もはや感染は時間の問題」との受け止めが広がっている。
感染拡大を防ぐため企業では在宅勤務が広がっているが、ウィズコロナでの運用ルールに課題が出ている。これまで上海ではコロナに感染して強制隔離療養した期間は「有給」とされていた。しかし現在は自宅療養となり、移動も自由。規制が厳密ではなくなったため、それに見合った規則変更が必要との話も出ている。
消費は水を差されて厳しい。ゼロコロナ緩和直後は飲食軸に客数が浮上。上海市内はクリスマスムードに彩られ、空きスペースを使った期間限定店も増えたが、週末の会食などは軒並み自粛・中止となり、外出をする人は大幅に減っている。
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