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繊研plusあるメディアから「DCブランドブーム」とは何だったのかという質問を受けた。若い世代にはなじみがないだろうが、80年代に東京のデザイナーやキャラクターブランドが大流行した時期がある。それがDCブランドブームだが、40年前のあの現象は何だったのだろうか。
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百貨店を中心とした優等生のファッションとは違う新しいファッション、ハウスマヌカンと呼ばれる販売員が客を見定めるような緊張感を強いる店。危うげで退廃的な空気もあるおしゃれな空間で、服を着こなし販売員に認められたい。そんな風潮が消費者の心をとらえた。
ブームの背景には供給側の思惑もある。フランチャイズ形式で多店舗化を進めたいブランドと商業施設に誘致したいディベロッパー、割賦販売で今までとは異なる市場を広げたい業者といった流通側の狙いがブームを後押しした。最新ファッションを求める多くの若者がローンを組み、ブランド服に身を包んだ。
今、服を買うのにローンを組む若者はどれくらいいるだろう。「所有から利用へ」との言葉が表すように、若い世代は自動車にせよ、服にせよ所有欲が希薄になっている。服を買っても、何度か着たら転売して新しい服を買う。車もカーシェアリングで構わない。80年代とは大きく変わった消費者意識に、供給側はどう対応するのだろうか。
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