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採用面接の必勝法とは?ラグジュアリーブランドの社員が明かす

採用面接の必勝法とは?ラグジュアリーブランドの社員が明かす

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書類選考、筆記試験、実技試験、選考面接、役員面談…。企業の採用活動にあたってはさまざまなハードルがある。業界や企業によって選考プロセスは異なるものの、面接が一番の高い壁となり就職・転職活動を阻むことも少なくない。「自分をどうアピールする?」「そもそも何を話す?」と困ったらインターネットで検索!しても、出てくるのはまじめな模範解答ばかり。面接に必勝法はあるのだろうか…?そこで今回は「志望する企業には落ちたことがない」と語り、採用面接では無双してきた面接強者を、エーバルーンコンサルティングの五十野氏が直撃!面接必勝法だけでなく、ストア採用の面接官としての立場からもお話を伺いました。

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<インタビュアー> 五十野 正人さん/エーバルーンコンサルティング 株式会社 Senior Vice President
外資系ラグジュアリーブランドにてマネジメント職を経験。2011年にエーバルーンコンサルティング入社。大阪オフィスに在籍し、自らのネットワークを活かし、全国のショップ系求人を担当する。
HP:https://www.aballoon.co.jp/
LinkedIn:Masato Isono

<お話を伺った方> Aさん
新卒でラグジュアリーブランドの販売職としてファッション業界でのキャリアをスタート。副店長、店長とストアマネジメントを経て、現在は某ビッグメゾンのリテールマネージャーとして現場の最前線でチームを牽引。

まずは相手がどんな人材を欲しがっているのかを知る、そして現場に足を運んで相手のことを徹底的に調べる!

五十野 正人さん(以下、敬称略):面接の勝率はかなり高いと思いますが、実際どのくらいの通過率なのでしょうか?

Aさん:100%ではないですよ(笑)。企業の風土と合わず採用されなかったことも、もちろんあります。ずっとラグジュアリーブランド畑にいることもあって、真逆のカルチャーや合わない企業とは縁がありません。でも、「受かりたいな」と思う企業には採用されてきました。

五十野:面接に臨むにあたって、必ず行う事前準備などはありますか?

Aさん:抽象的になるかもしれませんが、まずは「相手(企業)を知ること」だと思っています。みなさんも自分のパフォーマンス実績や業績、キャリアをどう整理して、それをどう魅力的に伝えるかということには時間を割くと思うのですが、私は「企業側がどんな人を求めているのか」を理解したいと思ってそこに注力しますね。

五十野:転職エージェントから得られる情報以外にはどんな手段で情報を収集していますか?

Aさん:求人の詳細を一番よく知るエージェントさんからの情報は活用しつつ、それ以上に“現場に足を運ぶ”ことを意識しています。ファッションブランドへの転職を希望している場合は、行ける限り多くの実店舗に行く。そしてミステリーショッパーと同じような目線でお店を見る。お客様として店舗に行って「こういう商品探しているのですが…」と聞くことでその店舗の(接客部分の)強みや問題点がわかったりするんです。接客の際に名刺をもらうこともあるのですが、それを面接で実際に見せて接客された際のエピソードを具体的に話すと面接官の方もハッとされます。

五十野:店舗に調査に行く際におすすめの設定はありますか?

Aさん:お店には必ずお客様として行くことが大事です。「今日はこういうモノを探しているんです」としっかり聞いてスタッフさんから話を引き出す。ただ、少なくともその企業の面接を受けていることは伏せた方がいいと思います。相手に失礼ですから(笑)。

面接官とのコミュニケーションは一方通行ではなく、キャッチボールを心掛ける!

五十野:面接時に意識していることはありますか?

Aさん:大きくは3つ。1つは「面白いやつだな」と、面接官の方々の印象に残ることを意識しています。先ほどの話を例にすると、「全部の店を回って、店員さんに名刺をもらってきました!」とポジティブで熱意が伝わるようなアピールをしてみるといいですね。

2つ目にスキル的部分で、面接の時はゆっくり話す事も心がけてみてください。自分自身、面接をする側になることもあるのですが、みなさん大抵早口で前のめり。自信がある人、説得力があるように見せたい場合は、いつも以上にゆっくり話すぐらいがちょうどいいと思います。

3つ目は“話す”より“聞く”ことを意識しています。用意してきた答えを全て出し切ろうとするよりも、どちらかというと面接官から話を聞きたいという姿勢でコミュニケーションのキャッチボールをすることの方が大事。面接官側が1聞くと、5までしゃべる方もいますが、「ご質問の意味はこれでよかったですか?」「求められている人材はこういう人ですか?」と聞く姿勢を見せることを意識しています。

五十野:逆にNG行動として意識していることは?

Aさん:「御社の商品が魅力的だから」「御社の商品は他所と比べて…」と商品の勉強をしてくる方が多いのですが、それはハッキリ言って無駄です。面接官の方がその企業の商品のことは知っているはずなので、知識を面接で話すことはほとんど必要ない。それに商品のことは他の受験者も勉強しているので、他の人と差をつけるためには1店舗でも実際に足を運んで接客を受けた方が断然いいと思いますね。

五十野:面接時に話すアピールポイントを作成する際のテクニックはありますか?

Aさん:ラグジュアリーブランド採用時のシチュエーションでいうと、実際に経験したお客様とのエピソードをアピールポイントにするといいでしょう。例えば“こんな風に自分を信頼してくれるお客様がいる”といったことを話すときは“そこまでに至った経緯”も含めて話してください。具体的なエピソードは必ずついていないといけない。耳障りのいいことを言うだけの方は多いですが、その具体的エピソードを言える人が実は少ないんです。

インターネットで出てくるようなことは絶対に聞かない、面接終盤までに面接官を見極める!

五十野:面接の終盤では「最後に質問はありますか?」と言われると思います。そこで意識していること、もしくは必ず聞くことはありますか?

Aさん:インターネットで検索すると「何を聞けばいいか」という基本的な質問が出てくるんですよ。でも、ここに書いてあることは絶対に聞かない!(笑)

面接の終盤になってくると面接官の好きな傾向が見えてくるので、その部分を突く質問をするんです。面接中は相手のことをしっかり観察して、トップパフォーマーを欲しがっているようであれば「御社の中で一番顧客を持っている方はどんな人ですか?」と質問したり、チームワークを重視しているようであれば「良い店と悪い店の見分け方はありますか?」など、その方が重視していることに関連した内容を聞きます。

「入社までにしておいた方が良いことはありますか?」「研修制度は整っていますか?」なんて絶対聞かない(笑)。面接官には最後に自分の話したいことを話してもらって「今日はありがとうございました。勉強になりました」と言えば、相手も気持ち良くなって「こいつ良いやつだな」って思ってもらえるかもしれない。限られた時間なので、いくつかの引き出しを持っておいて、相手に合ったトピックを引き出していくことが大事です。昇格昇給や福利厚生など人事制度については、ポジティブではないので聞かないです。

五十野:異業種業界の採用面接を受けてみることも特訓になりますか?

Aさん:志望する企業にぶっつけ本番でいくのは緊張してしまうので、場数を踏むために異業種やあまり志望度の高くない企業での面接は経験しておいた方がいいと思います。

五十野: 最後に、採用面接を控えている方へのアドバイスをお願いします!

Aさん:面接は準備が全て。プロセスを変えれば結果は必ず変わるので、準備と面接の練習は一生懸命した方がいいと思います。何度も言いますが、とにかく準備が全て。自分が言いたいことを言うだけの面接にしないよう心掛けてください。

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