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繊研新聞社創業75周年、阪神・淡路大震災からロックダウンまで

繊研新聞社創業75周年、阪神・淡路大震災からロックダウンまで

ファッションビジネス専門紙「繊研新聞」公式サイト
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 本日、75周年を迎えた繊研新聞社。この歩みの中で、ファッション産業の集積地を襲った阪神・淡路大震災は大きな衝撃だった。最初の記事は「兵庫県南部地震の被害広がる」の見出しで、95年1月18日付の1面に掲載した。取材も手探りながら、24日付から毎日載せた「被災地企業の状況と対応策」の一覧表は、業界内の安否確認の一助としていただけたようだ。多くの人命が失われた重い報道となったが、苦難を乗り越えて復興へ努力し続けた人々を追い、その姿を毎年、紙面で伝えて25年以上。この積み重ねを東日本大震災やコロナ禍などの災害報道の土台としてきた。まだまだ不十分ながら、さらに今後の紙面・電子版作りに生かせるよう、検証と改善に努めたい。

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1995年阪神・淡路大震災 被災地企業の動静を細かく

 阪神・淡路大震災の震源地にある神戸市はファッションの街。その16年後の東日本大震災が襲った東北もテキスタイルや縫製の産地でありファッションとの関わりが深い。図らずも、二つの大きな震災の報道に記者として関わり、今も思い出すことがある。

 阪神・淡路大震災の95年は入社して4年。大阪支社に勤務していた。あの日は、とにかく出社し、周辺の会社や小売業をカメラと手帳を片手に歩いた。ほとんど人影は無かった。先輩記者らと打ち合わせ、午後からは車で被災地に向かった。国道2号線は、大阪に接する尼崎市辺りから渋滞が始まり、普段は1時間ほどで行ける神戸に着いたのは夜の8時。道程では、開店休業のコンビニや半壊した家屋、盛り上がった路面、何かを求めて行き交う人々の姿を記録のために写真に収めた。

 神戸に着いてからは、三宮から元町にかけて車を走らせた。暖を取るたき火をいくつか見たが、繁華街と思えない静けさが不気味だったのを覚えている。海外ブランドの路面店が点在する旧居留地は真っ暗。数キロ離れた靴の街、長田で大きな火の手が上がっていた。同じ頃、旧居留地のブティックが火事場泥棒に遭い、相当な被害を受けたのを後で知った。

 帰路も渋滞、大阪に戻ってこられたのは翌朝の4時ごろだった。オフィスでは編集部、営業部を問わず、取材先やクライアント企業に電話をかけて状況把握に努め、逐一、紙面に掲載した。専門紙最大級のスタッフ数を抱える当社の真骨頂。ただ、よく知った取材相手の方が亡くなっていたり、自宅が全壊したり、聞きたくない内容も多かった。少し落ち着くと、さらに多くの記者が被災地に足を運んだ。

95年1月19日付1面

企業の被害状況、対応策などを伝える95年1月24日付2面

 再生の道筋が示される約3カ月の支社の仕事は、ほとんどが被災関連だったのではないか。東京本社や名古屋支社も側面から支援し、業界に関する震災情報をあまねく紙面に収めた。どんな小さな情報でもだ。

最近の姿を伝える(20年1月17日付1面)

 東日本大震災の際は東京本社勤務だった。金曜日だったため土曜付の発行はないが、月曜日付は間に合う。すぐに担当記者が関係各社に連絡し、材料を集め、月曜日付の一報を入れた。阪神・淡路大震災を取材した何人かが本社に転勤していたこともあるが、やるべき仕事は同じだ。私も福島第一原発のお膝元、縫製工場が集まる相双地区などに取材に入った。

 二つの震災では、一般紙の報道が及ばない繊維・ファッション企業の細かい動静を拾い掲載した。被災地にも続々と記者が入ったが、記者が被災地と向き合うのは容易ではない。「こんな時に」と煙たがられることも多く、話を聞くのもままならない。それでも報道機関として果たす役割はある。であれば、被災地に寄り添いながら、粘り強く丁寧に取材し報道するしかないと思って進めた。読者はもちろん、取材を受け入れてくれた相手に対する最低限の責務だと考えるからだ。

(永松浩介)

1978年パリ・コレクション 45年前の写真が伝えるモードの勢い

 70年代のパリ・コレクションの草創期から取材を続けてきた繊研新聞。残念ながら、当時の紙面を全てたどることはできない。しかし75周年を機に、倉庫に眠る膨大な写真からアーカイブとして保存するための作業に入った。

 本紙の縮刷版からは、パリ発の速報は原稿のみで、写真の掲載までには数日かかっていることがわかる。その時差を埋めるように、新聞の見開きの2ページを割き、ショーの写真をふんだんに使った特別企画を設けていた。今では定番になった企画の一つだ。伸び盛りのファッションの勢いを伝える写真の中から、紙面に使われなかった様々なショットも見つかった。

見開きの特別企画(5月1日付)

 78年4月に撮影された78~79年秋冬のパリ・コレクションから一部を紹介する。

イヴ・サンローラン」サファリルック、フォークロアルックなど、斬新なスタイルを次々に発表したサンローランは、〝モードの帝王〟と呼ばれた。マスキュリンなパンツスーツも代表するスタイル

ソニア・リキエル」リキエルは〝ニットの女王〟。パリモードの伝統と一線を画す、機能的でリラックスしたニューモードとしてもてはやされた。ボーダーストライプのニットドレスは広く親しまれた

72年にはパリ・シャンゼリゼ店を開いていたレディス専門店の鈴屋もショーを行っていた

2020年上海、最初のロックダウン 知りたい情報少なく手探り

 コロナウイルスとの共生が始まり、ロックダウン(都市封鎖)の記憶は薄れつつある。中国の武漢で最初の感染者が見つかったのは19年12月。日本での報道が目立つようになったのは20年1月23日の武漢ロックダウンからだった。その後、中国各都市で大規模な移動制限が実施された。中国政府も最初のロックダウンは手探りの状態だった。当然、上海支局長として赴任していた記者もロックダウンを初めて経験した。

最初の報道は1月24日付2面だった

 上海でも外出制限が実施された。一日に外出できるのは1家族1人といった制限が多かった。飲食店は営業停止だったが、スーパーやコンビニエンスストアは営業しており、外出さえできれば食料品は自由に購入できた。地下鉄やバスも動いていた。

 地方都市では店頭から食料品が消えてしまったという報道もあったが、上海中心部は、どの店に行っても、いつもと同じ豊富な品揃えだった。今から思えば、外国人が多く住む都市だけに政府が配慮していたのかもしれない。

 2月に入ると国外移動が可能な間に駐在員を日本へ一時帰国させる動きも出始めた。大手マスコミの日本での報道は有名企業の動きばかり。繊維関連、ましてや中小企業の報道は皆無だった。一時帰国の動きが広がると、記者のところにも同業他社の動きを教えてほしいという問い合わせが日に数件来るようになった。各社に確認して、お答えすると同時に本紙に記事を掲載した。できるだけ多くの人に情報を知ってほしいと思い、ポータルサイト「繊研プラス」にも無料で情報を掲載した。

 「閑散とする上海の写真もあります」と本社に連絡したが、「必要無い」との返事だった。その頃、日本はまだ平常だったため、ロックダウンがどのような状況か実感がなかったからだ。その温度差にちょっとした怒りが湧いたのと同時に、自分の表現力の乏しさを悔やんだ。

コンビニエンスストアの飲食コーナーも閉鎖された(20年2月)

コロナ禍で飲食品のEC比率は、一気に上がった。スーパーでネット受注品の出荷準備をする店員(20年2月)

外出許可証

閑散とする上海の地下鉄10号線車内(20年2月)

 3月下旬になると徐々に制限が緩和され出社する人も増えた。ただ、公共施設やオフィスビルへの入館は、健康コードのアプリでグリーンが表示されないとできなかった。オフィスには部外者が入れない企業がほとんどだったため、取材はオンラインなどが中心だった。

 4月4日は清明節だった。この時期には墓参りに行くのが習わし。4日の午前10時、コロナ禍で亡くなった人を追悼するため全国で黙祷(もくとう)が行われた。上海市内でもサイレンや警笛が鳴り響き、道行く人たちは足を止め、働く人々は手を止めて祈りをささげた。

清明節の4月4日午前10時、上海市内では感染により亡くなった人々を追悼するため黙祷が行われた(紙面に未掲載の写真)

清明節の4月4日午前10時、路上に車を停めてクラクションを鳴らす人

20年4月4日はアプリのトップ画面も黒色に(支付宝)

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