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繊研plusコロナ明け一番に耳に飛び込んできたのは、日本の伝統工芸作家の工房や高級リゾート地にインバウンド(訪日外国人)の富裕層、ラグジュアリーブランドや海外の美術館、コレクターなどいわゆる外資が押し寄せているというニュースだ。
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彼らの目的は、観光にとどまらない。作品を選定したり、不動産を見定めたり、円安を背景にした投資を目的としているのは明らかだ。この動きを、外資の脅威と捉えるのは簡単だが、ここではあえて日本文化への高い評価の証しと捉えたい。事業継続に苦しむ伝統産業やリゾート地、温泉街にとっては、一時期的な資金調達となりうるだろう。
また、真珠は今、「日本産である」ということに高い価値がつき、海外からの買い手により高値で買い付けられ、価格高騰が著しいという。ここでわかることは、日本人が想像する以上に、日本の文化は、海外では高く評価されているという事実。ちなみに、フランスの伝統産業は、自国のラグジュアリーブランドの支援により持ち直したと言われる。
今、日本に求められる体制とは何か。フランスのように、自国の企業やブランドが、伝統産業やリゾート地に高付加価値を見いだし、投資し、ブランディングし、ビジネスとして成長させ、利益を生み出すと同時に産業や自然資源の存続を可能にしていくことが、何より求められているのではないだろうか。
(ファッション・アート・伝統工芸プロデューサー)
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