写真家の細倉真弓が個展開催 映像作品を含む新作を展示
Top Photo:Mayumi Hosokura walking, diving #27 (look at you dancing) (detail) 2023, cyanotype print on cotton ©︎ Mayumi Hosokura Courtesy of Takuro Someya Contemporary Art and the artist
Top Photo:Mayumi Hosokura walking, diving #27 (look at you dancing) (detail) 2023, cyanotype print on cotton ©︎ Mayumi Hosokura Courtesy of Takuro Someya Contemporary Art and the artist
写真家の細倉真弓が個展開催 映像作品を含む新作を展示
Top Photo:Mayumi Hosokura walking, diving #27 (look at you dancing) (detail) 2023, cyanotype print on cotton ©︎ Mayumi Hosokura Courtesy of Takuro Someya Contemporary Art and the artist
写真家 細倉真弓による個展「散歩と潜水」が、Takuro Someya Contemporary Art(以下、TSCA)にて10月7日(土)まで開催中。
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触覚的な視覚を軸に、身体や性、人と人工物、有機物と無機物など、移り変わっていく境界線を写真と映像で扱う細倉真弓。
TSCAで2年ぶりとなる今展では、2022年に香港医学博物館で開催された展覧会「後人類敘事––以科學巫術之名 Post-Human Narratives––In the Name of Scientific Witchery」で初めて発表され、その後日本でも同年にArt Collaboration KyotoのTSCAブースにて展示されたサイアノタイプのシリーズ「散歩と潜水」の新作を、映像作品を新たに加えて2スペースにわたり展示する。
2022年から制作がスタートした「散歩と潜水」シリーズは、本来個人的なものでしかない「見る経験」を可視化させ、共有してきた細倉の新たな展開を示す作品。
近年、他者との「共有できなさ」の感覚に関心を寄せている細倉は、「見えているもの」がすべて他者と共有可能であるとするような視覚偏重の社会において、まさにその視覚表現を通じ、そうした確からしさに疑いの目を向けている。
彼女が今作において「地図」と呼ぶ、日々採集しているイメージを合成して作られた巨大な1枚のイメージ。
そこから切り出した細部を、古典的写真技法であるサイアノタイプを使用し定着させる行為は、自身の視点の中に未知の欲求を発見する試みと言える。
採集したイメージの中を歩き回る「散歩」、ある地点を極端に拡大する「潜水」、そしてそこから再びイメージを採取するプロセスは、それ自体が写真を平面から深さのある空間として再定義する。
そして年々自動化し、失敗が起こりにくくなっている写真に環境由来のエラーを取り入れる態度や、日常の光景の中から一見取るに足らない細部を掘り起こし、日光の力で時間をかけて露光するという手法は、素朴かつ根源的な「写真」を体現している。
視覚表現の伝統を問い直すようなプロセスから生まれた、紺色のイメージ。
写真に対する明晰さと熱が融合する、新しい探求の先を目撃して。
TAKURO SOMEYA CONTEMPORARY ART
03-6712-9887
【Mayumi Hosokura “walking, diving”】
DATE:10月7日(土)まで開催中
※月曜、日曜、祝日休廊
TIME:11:00am~6:00pm
PLACE:Takuro Someya Contemporary Art
ADDRESS:東京都品川区東品川1-33-10 TERRADA Art Complex I 3階
ADMISSION FREE
WEBSITE:tsca.jp/ja/exhibition/#works
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