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繊研plus1月に開かれた24~25年秋冬欧州メンズファッションウィーク。連日の報道のなかで、世界の分断を語った「GmbH」の記事がインパクトを残した。
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パリ・メンズのラストを飾ったイスラム系移民のデザイナーデュオは、ショーの冒頭に世界で巻き起こるナショナリズムの高まりへの危機感やパレスチナへの思いを、10分間にわたって語ったという。切実な思いは、新作のプリントやディテールにも反映された。レッドカーペット化するファッションウィークの最後に、現実が突き付けられた。
ファッションデザイナーには、センスの良さや独自の審美眼が求められる。それと同時に、社会に対するアンテナの鋭さも大切な素養だ。ウクライナやパレスチナで続く戦闘、深刻化する地球温暖化。若手デザイナーたちが、それらの問題に向き合う姿勢に意義を感じた。
現実から目を背けてやすきに流れてしまうのは人間の性(さが)。だが、とうとう切羽詰まってきた。取材をする立場から、ファッションを通して何ができるのかを改めて考えなければならない。
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