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リメイクやアップサイクルは法的な問題はないの? 商標権や意匠権など詳しく解説

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リメイクやアップサイクルは法的な問題はないの? 商標権や意匠権など詳しく解説

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mag by fashionlaw.tokyo

「リメイク」「アップサイクル」とは、古着やビンテージの服・小物などを加工したり、別のアイテムに変えること。最近はサステナブルの流れやハンドメイド市場の拡大により、リメイクやアップサイクルに注目が集まっています。実際、「アップサイクル商品を販売するビジネスを展開したい」とのご相談も増えている印象です。

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他方で、エルメスのラッピング用リボンを使ったヘアアクセサリーを販売した事業者や、ジーンズをリメイクして作ったバッグを販売した事業者が商標権侵害で逮捕されたニュースは記憶に新しいところです。

「リメイク」「アップサイクル」には法的な問題はないのでしょうか?Q&A方式で見ていきましょう。

Q. そもそも古着やユーズド商品、ビンテージ商品を販売するのはダメなの?

A. OKです
古着やユーズド商品、ビンテージ商品を、特に加工したりせずにそのまま販売することは問題ありません。いわゆるリセールで、古着屋さんが典型例ですね。
この場合でも、その古着やユーズド商品、ビンテージ商品そのものがブート品などの模倣品を販売すると販売差止めや損害賠償請求などの対象になりますので、注意が必要です。
また、古着などを販売する場合は、古物商許可が必要となることもあります。古物商許可は警察署に申請することが必要ですので、詳しくは最寄りの警察署に確認してみましょう(たとえば警察庁HPでの案内はこちら)。
なお、自分で着ていた服や、着ようと思って買ったものの着なかった服をメルカリで販売するような場合は、基本的には古物商許可は必要ないと考えられます。

Q. リメイクやアップサイクルして自分で着たり楽しむだけでもアウト?

A. 自分で楽しむ分にはOK
リメイクやアップサイクルして自分で楽しむだけであれば特に問題ないでしょう。
ただ、それをメルカリなどで販売する場合は、権利侵害として販売差止めや損害賠償請求の対象になるリスクがあるので注意が必要です。

Q. 学校の研究課題でアップサイクル商品を制作したんだけど、これもダメなの?

A. 学校の研究課題として制作しただけで、販売などしなければOK
ファッション専門学校などでは研究課題として、サステナビリティやSDGsをテーマに、リメイクやアップサイクルに取り組むことが増えているようです。
あくまで販売などを目的にせず、学校の研究課題としてアップサイクル商品を制作すること自体は、基本的には問題ないものと考えられます(※)。
それを販売する場合は、下のQ&Aを参考に、権利侵害にならないよう注意しながら進めていただくことが重要です。

※ただし、キャラクターや写真プリントなど創作物が付いている場合、それを文化祭で発表したり、学校の広報誌に掲載したり、YouTubeなどに投稿すると、著作権侵害の可能性がありますので注意が必要です。

Q. 古着のコートをリメイクして販売してもいい?

A. 商標権侵害などにならないよう注意を!
古着のコートをリメイクした後も、ロゴやマーク、襟元のタグや品質表示タグなど、元のブランド名がわかるものが残っていると、商標権侵害となるリスクがあります。
商標権は、ブランド名やロゴ、マークなどを保護することで、その後ろ側にあるブランドのイメージやブランドへの信頼、ブランディングを保護するものです。
また、元のブランド名やロゴ、マークなどが有名な場合は、商標登録されていなくても、不正競争防止法違反となる可能性が。
リメイクやアップサイクルする際は、ロゴやマーク、襟元のタグや品質表示タグなど元のブランド名がわかるものはすべて取り外しましょう。
たとえばブランドAの商品がアップサイクルされて販売された場合、購入者としては「ブランドAの新作だ」と誤解してしまうおそれがあります。ブランドAにとっては望まない形でブランドのイメージやブランドへの信頼、ブランディングが毀損してしまう。だから、こうした行為は商標権侵害になるわけです。

商標権とは?
・商標権とは、ブランド名やロゴ、マークなどを保護する権利。ブランド名やロゴ、マークなどを保護することで、その後ろにあるブランドイメージやブランドへの信頼、ランディングを保護します。
・そのブランド名やロゴ、マークを使う商品やサービスとセットで登録が必要です。
・商標登録されると、別の事業者が同じ商品やサービスについて似たようなブランド名やロゴ、マークを使った場合、その事業者に使用中止や販売中止を求めたり、損害賠償を請求することができます。
・商標登録されているかどうかは、「特許情報プラットフォーム(J-Plat Pat)」という検索プラットフォームで検索することができます。
・ブランド名やロゴ、マークなどを決めるときは、他の人が似たようなブランド名などを登録していないか、必ず確認しましょう。

不正競争防止法とは?
・不正競争防止法とは、その名のとおり、事業者による不正な競争を防止するための法律です。
・不正競争防止法2条1項1号・2号は、有名なブランド名やロゴ、マークなどと似たブランド名やロゴ、マークなどを使用することを規制しています。
・登録は不要です。

また、たとえばそのコートのデザインや袖などのデザインが意匠登録されている場合には、意匠権侵害となるリスクもありますので、こちらも注意が必要です。

意匠権とは?
・意匠権とは、服や小物のデザインを含むプロダクトデザインや建築のデザインなどを保護する権利。
・そのデザインを使う物品とセットで登録が必要。
・ファッションデザインとはやや相性がよくないものの、登録されれば販売中止を求めたり、損害賠償を請求できます。
・意匠登録されているかどうかは「特許情報プラットフォーム(J-Plat Pat)」で検索できるものの、専門家でも調べるのに時間と手間がかかります。

Q. イラストが描かれたシンプルなプリントTシャツなら大丈夫?

A. 著作権侵害のリスクあり!
写真プリントやキャラクタープリント、イラスト、柄などには著作権が発生している可能性があるため、これらのプリントやイラスト、柄などを使用した場合は著作権侵害となるリスクも。
著作権は登録が不要で、基本的には創作者の死後70年までは権利が存続するため、プリントやイラスト、柄などの創作物が付いたアイテムをリメイクやアップサイクルする場合は十分注意しましょう。

Q. たとえば袖や裾の長さを変えたり、ジップ仕様に変更して販売するのもダメなの? 小さなワッペンを付けたり、ちょっとプリントを加えるのは?

A. ちょっとしたアレンジもNG
袖や裾の長さを変えたりジップ仕様に変更するだけでも、また、小さなワッペンを付けたりプリントを加えるだけでも、元のブランド名が残っているなら商標権侵害や不正競争防止法違反になる可能性があります。

Q. でもリメイク商品やアップサイクル商品って、一般にたくさん出回ってるよね…?

A. 正規コラボレーションか、運よく見つかっていないだけかも
ブランド名やロゴ、マークなどをそのまま使ったリメイク商品やアップサイクル商品、よく見かけますよね。
ただ、これらの多くは、正規のコラボレーションプロジェクトか、あるいは、単に運よく権利者に見つかっていないだけのケースが多い印象です。
また、海外のマーケットについては日本とは法律が異なるため、「海外でもOKだから日本でも大丈夫だろう」とはならないことに注意が必要です。

Q. ここまでの話からすると、リメイク商品やアップサイクル商品を販売するのはほぼ無理ってこと…?

A. OKな方法はいくつか考えられるものの、かなり限定的
ここまで聞くと「リメイクやアップサイクル商品を販売するのはほぼ無理では…?」とお思いの方も多いでしょう。
限定的ではありますが、OKになる方法として次のようなものが考えられます。
なお、これ以外にもOKとなる場合もありますので、詳しくは専門家に相談してみましょう。 ・ブランド名がわかるものをすべて取り外した状態で利用する
たとえば、ロゴやマーク、ブランドタグなどを取り外したプレーンなトレーナーを加工する場合   などが考えられます。ただ、この場合でも、プリントなどがあれば著作権が発生していたり、デザインが意匠登録されている可能性はあるので、これらの点にも注意しましょう。
・自社の商品のみをリメイクする
最近、自社商品の古着などをリセールするブランドが増えていますが、自社商品をリメイクするのはもちろんOKです。
・元のブランドとコラボレーションする
これはなかなかハードルが高いものの、コラボレーションプロジェクトとしてリメイクやアップサイクルするのは当然OKです。

Q. 元のブランド名やロゴを残したままアップサイクルして商品を販売したら、どんなクレームを受ける?

A. 商品の販売中止、在庫廃棄などのほか、損害賠償の請求も
元のブランド名やロゴを残したままアップサイクルして商品を販売すると、商標権侵害や不正競争防止法違反に当たる可能性があります。
もし商標権侵害や不正競争防止法違反に当たる場合、法律上、商品の販売中止、在庫の廃棄、販売ページの削除などのほか、損害の賠償を求められます。
このように、せっかく頑張ってアップサイクル商品を販売したとしても、販売で得た利益を丸っと支払わざるを得ず、在庫商品の廃棄にも費用がかかりますし、対応自体にも時間と労力、費用がかかります。
権利侵害してまでアップサイクルすることにはデメリットしかありませんので、ぜひご注意ください。
損害額の算定方法はいくつかあるものの、アップサイクル商品を販売して得た利益額を支払うよう求められることが多い印象です。

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