「LOUIS VUITTON」や「FENDI」といった、耳馴染みのあるラグジュアリーブランドが数多くある外資系のアパレル企業ですが、日系アパレル企業とはどんな点が異なるのでしょうか?
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この記事では外資系と日系アパレル企業との給与や働き方、接客スタイル、採用などさまざまな観点から比較し、それらの違いをご紹介します。
どんな企業が自分のスキルや将来性とマッチするのかを知るきっかけにもなるので、外資系企業に興味のある方だけでなく、日系企業に興味のある方も参考になれば幸いです。ぜひご覧ください!
外資系アパレルと日系アパレルの違い
外資のアパレル企業では、デザインや生産の拠点が海外に設置されているため国外にある本社の方針に従うのが基本です。
また日本限定商品を生産するのはまれで、ほとんどが買い付けや輸入の商品です。
一方で日系アパレル企業では、自社工場を保有せず生産を外部に委託している企業も多いですが、どのようなテーマでどのように商品を作るのかを決定できるのが特徴。お客様や店舗スタッフの声が会社に吸い上げられ、そのままものづくりに反映されることも多くあります。
また、商品の企画・生産・販売を一気通貫で行うSPAモデルも広く浸透しています。
外資系アパレルの種類
外資系アパレルに代表されるのは、ラグジュアリーブランドだけではありません。ここからは外資系アパレル企業にはどのようなジャンルがあるのかについてご紹介します。
ラグジュアリーブランド
高価格帯のアイテムを展開している「LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)」や「CHANEL(シャネル)」、「GUCCI(グッチ)」、「PRADA(プラダ)」などが代表例。ブランドの歴史が長いのが特徴です。
また、デザイナーが絶対的存在となり、デザイナーの精神が企業文化として浸透していることが多いです。
「ラグジュアリーブランド」についての詳しい用語解説は過去記事からご覧ください。
ハイブランド・アクセシブルラグジュアリー
一般的にはラグジュアリーブランドよりも少し低い価格設定に位置するとされているブランドが、ハイブランドとアクセシブルブランド。
アクセシブルブランドの意味は手の届く高級ブランド。アメリカ発の「COACH」がアクセシブルブランドの先駆けとなり、「kate spade new york」などの米ブランドがそれに続いてブランドを立ち上げました。
代表例には「COACH(コーチ)」や「kate spade new york(ケイト・スペード・ニューヨーク)」、「FURLA(フルラ)」、「MARC JACOBS(マークジェイコブス)」などが挙げられます。
ハイブランドは数十万円〜の価格帯であるのに対し、アクセシブルブランドは数万円〜の価格帯のブランドが多いです。
ファストファッションブランド
「ZARA(ザラ)」や「H&M(エイチアンドエム)」、「GAP(ギャップ)」などが代表例。トレンドの変化に合わせた若年層向けのアイテムを、手に取りやすい安価な価格で販売しています。
ラグジュアリーブランドと比較して歴史が浅いのが特徴です。
外資系アパレル企業と日系アパレル企業では、働き方や採用方法はどう違う?
外資系のアパレル企業と日系のアパレル企業では、働き方や採用の仕方などさまざまな違いがあります。
ここでは給与や服装、接客スタイル、働き方、採用の観点ごとにどんな違いがあるのかをご紹介します。
給与の違い
取扱商材の価格が高く、また高度な接客スキルも求められるラグジュアリーブランドが多いため、外資系アパレルは日系アパレル企業よりも給与が少し高めの傾向があります。
ハイブランド(ラグジュアリーブランド)とアパレルショップの店員の年収と月収の比較記事はこちら
ただ、外資系企業は年俸制なので基本的にボーナスはありません(企業によっては年収を16分割にしてボーナスとして2ヶ月分支給されることはあります)。
ですが、成果に応じて取得額が上下するインセンティブ制度を設けている企業が多いので、実績を作ればその分インセンティブを受け取ることができます。
ラグジュアリーブランド・ハイブランドの方が外資系ファストファッションブランドよりも収入が高い傾向にありますが、ファストファッションブランドでも月収25万円程度と、日系アパレル企業と比較すると少し高い傾向にあるようです。
一方で、日系アパレル企業の給与のベースはやや低め。ハイスキルな人材を採用するというよりも、ポテンシャル採用で人材を育てていくという面もあるため、ハイキャリア採用が基本となる外資とは異なりやや低めの金額設定となっています。また、賞与の支給がある企業が多くあります。
服装の違い
外資系アパレル企業では、ブランドイメージを重視しているため制服が支給されるのが一般的です。また髪型やメイク、ネイルも就業規則として一定のルールが定められているケースが多いです。
一方で日系のアパレル企業では、自社ブランドのアイテムの着用が求められますが、コーディネートやメイク、髪型はスタッフに任せられていることが一般的です。店頭では、販売スタッフ自身がマネキンとなり、アイテムをアピールして販売につなげる狙いがあるからです。
本社勤務のスタッフもスーツではなく、私服に近いラフなスタイルで出勤している人が多いようです。
接客スタイルの違い
外資系アパレルではスタッフ一人ひとりの統一感を高め、丁寧でかっちりとした接客を行う傾向があります。
お客様が使っている鏡にスタッフが写り込まないように配慮したり、お客様の目線に合わせてかがむといった細かいマナーに注意を払い、ブランドの世界観を損なわないような接客方法が徹底して管理されています。
その他にも、日系のカジュアルブランドではディスプレイを変更したりなど流動的に待機する(動的待機と呼ぶ)ことが一般的ですが、ラグジュアリーブランドでは店頭での作業を控え、立ち姿勢でお客様をお出迎えするという違いがあります。
一方で、日系アパレル企業はカジュアルな接客が主流。ラグジュアリーブランドとは異なり、カリスマ性を武器にして集客をするように、販売員一人ひとりのオリジナリティーが求められます。
自分のファッションセンスや感性を活かしながら販売をしたい場合は日系のアパレル企業で働くのも良いかもしれません。
働き方の違い
外資系アパレル企業は、実力主義や成果主義が基本。定期的にミステリーショッパー(一般のお客様に紛れて店舗の調査をする)を実施しており、日頃から店頭に立つ店員の接客がチェックされています。
また、ヘアメイク講座やマナー研修など、見た目や行動に関する研修も多いようです。接客においてブランドイメージを徹底するので、日系アパレルと比べると社則が厳しい傾向にあり、自由度が少ないこともあるかもしれません。
日系アパレル企業では、未経験OKの求人が多い傾向にあるので、ハイキャリアを積んでいなくても働きながらスキルアップしていくことができます。
またトレンドセミナーやテナントのロープレコンテストなど、セールスに関わる研修が多い傾向にあります。
採用の違い
先にも述べた通り、外資系アパレル企業では成果主義の企業が多いため即戦力として活躍できる人材を会社に入れる考え方が基本。人材を一から育てるというよりも、中途採用ケースが多いです。
高い給与を払ってまでもハイスキルな人材を採用したいと考える傾向があるため、ヘッドハンティングで採用するケースも多くあり、その額1000万円を超えることも少なくないそうです。
また、外資系の本社職は英語が必須な場合も多くあり、販売から本社への異動は非常に難しいのが現状です。
ただ、航空業界やハイラインの日系セレクトショップ、ホテル・レストラン業界といった他業界からの転職も有利なので、必ずしも販売経験がなくても挑戦することができます。
下記ではアパレルの販売や上記の業界で未経験でも応募できる外資系アパレル企業の求人が掲載されています!気になる方はぜひご覧ください。
日系アパレル企業では新卒採用を行っている企業も多く、コロナ禍前の水準まで採用数も増加してきています。また人柄重視の採用なので、未経験からでも挑戦しやすいです。
外資系ラグジュアリーと比較すると給与は低いですが、着実なキャリアアップが可能。成果を出せば、販売から本社職へ異動できる可能性もあります。
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