故・舟越桂の展覧会開催 彫刻の森美術館の開館55周年を記念して
Top Photo:《樹の水の音》2019年 楠に彩色、大理石 93×46.5×31cm 西村画廊蔵 Photo: 今井智己 © Katsura Funakoshi Courtesy of Nishimura Gallery ※この写真は所蔵者の許可を得て撮影しています。実際の展示風景と異なります。
Top Photo:《樹の水の音》2019年 楠に彩色、大理石 93×46.5×31cm 西村画廊蔵 Photo: 今井智己 © Katsura Funakoshi Courtesy of Nishimura Gallery ※この写真は所蔵者の許可を得て撮影しています。実際の展示風景と異なります。
故・舟越桂の展覧会開催 彫刻の森美術館の開館55周年を記念して
Top Photo:《樹の水の音》2019年 楠に彩色、大理石 93×46.5×31cm 西村画廊蔵 Photo: 今井智己 © Katsura Funakoshi Courtesy of Nishimura Gallery ※この写真は所蔵者の許可を得て撮影しています。実際の展示風景と異なります。
彫刻の森美術館の開館55周年を記念する、舟越桂の展覧会「舟越桂 森へ行く日」が、11月4日(月・祝)まで開催中。
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1951年岩手県盛岡市に生まれた舟越桂は、遠くを見つめる眼差しを持った静かな佇まいの人物像で知られる彫刻家。
東京藝術大学大学院美術研究家彫刻専攻を修了したのち、1986年から1年間文化庁芸術家在外研究員としてロンドンに滞在し、1988年には第43回ヴェネチア・ビエンナーレに、1992年にはドイツ・カッセルにて開催されたドクメンタ9に参加した。内省的な独特の彫刻は世界から注目を集め、その後も東京都現代美術館や東京都庭園美術館などで数多くの個展を開催。
そして本展に向けて準備を進めていた今年3月、72歳で逝去した。
一貫して人間の存在をテーマにしながらさまざまに作品を変容させてきた舟越は、自らの彫刻を「心象人物」と名づけた。
聖母子像や性別を感じさせない静謐な空気をまとった初期の人物像は、やがて人間という存在の大きさや不思議さを山のようなイメージで表した彫刻や、祈りの想いや行為を擬人化するという考えに至った「水に映る月蝕」、東日本大震災をきっかけに制作された「海にとどく手」、そして両性具有の身体と長い耳を持ち、人間を見続ける存在としての「スフィンクス」へと辿り着く。
「世界を知ることとは、自分自身を知ること」という一節を胸に、彼は人々が抱える問題、祈りや思いなどに人間の姿を与えることを通して、人間について考え続けた。
本展は、最期まで実現を望みながら、準備期間中に逝去した舟越本人の意思と遺族の意向を尊重して開催へ。
「僕が気に入っている」、「人間とは何か」、「心象人物」、そして1997年に舟越が家族のために制作した多くのおもちゃを姉である末盛千枝子が出版した本「おもちゃのいいわけ」にまつわる、「『おもちゃのいいわけ』のための部屋」と題された4つの展示室で構成され、日本を代表する彫刻家の作品の変遷と、その創作源となる視線に迫る。
また、入院中も絶えず描いていたイメージデッサンの内容を舟越が自ら語った映像も上映される。
生涯を通じて人間とは何かを問い続けた彫刻家 舟越桂。
作品の静かな眼差しの先にあるものを想って。
THE HAKONE OPEN-AIR MUSEUM
0460-82-1161
【Katsura Funakoshi “The Day I Go to the Forest”】
DATE:11月4日(月・祝)まで開催中
※年中無休
TIME:9:00am~5:00pm
※入館は閉館30分前まで
PLACE:彫刻の森美術館 本館ギャラリー
ADDRESS:神奈川県足柄下郡箱根町二ノ平1121
ADMISSION:一般 ¥2,000、大・高生 ¥1,600、中・小学生 ¥800
※未就学児無料
※チケットの詳細は展覧会および美術館のウェブサイトをご確認ください。
WEBSITE:www.hakone-oam.or.jp/specials/2024/katsurafunakoshi/
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