エスティ ローダー カンパニーズのコーポレートサイトより
エスティ ローダー カンパニーズ(ESTEE LAUDER COMPANIES)の2024年6月期(2023年7月〜2024年6月)は、売上高が前期比2%減の156億800万ドル(約2兆2900億円)、営業利益が同36%減の9億7000万ドル(約1426億800万円)、純利益が同60%減の4億900万ドル(約601億9000万円)の減収減益となった。
カテゴリー別の売上高は、スキンケアが中国におけるプレステージビューティ事業軟調の影響を受け、同4%減の79億800万ドル(約1兆1615億円)と減収。一方で、「ドクタージャルト(Dr. Jart+)」の「シカペア」シリーズや新商品が好調でEMEAやアメリカで売上を伸ばし、下半期は「ラ・メール(La Mer)」、「エスティ ローダー(ESTÉE LAUDER)」、「ジ・オーディナリー(The Ordinary)」が2桁成長を遂げた。メイクアップは、リップやマスカラが引き続き好調の「クリニーク(CLINIQUE)」が全地域で強い成長を見せたもののトラベルリテールが振るわず、同1%減の44億7000万ドル(約6565億6500万円)に着地。ヘアケアは、主に北米の「アヴェダ(AVEDA)」におけるサロンと消費者直販チャネルの低迷を反映して、同4%減の6億2900万ドル(約924億800万円)だった。微増ながら唯一成長を維持したフレグランスは、同1%増の24億8700万ドル(約3654億4100万円)を売り上げた。「ル ラボ(LE LABO)」がアジア・太平洋地域で、「ジョー マローン ロンドン(JO MALONE LONDON)」は新製品「イングリッシュ ペアー & スイート ピー」がけん引しアメリカで、2桁成長を記録した。
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地域別では、メキシコとブラジルを中心にほぼ全てのカテゴリーで成長した中南米で売上が2桁増となったものの、北米でメイクアップが落ち込み、アメリカ全体で同1%増の45億8100万ドル(約6702億5300万円)だった。EMEAはアジアのトラベルリテールの低迷により同1%減の61億4000万ドル(約8983億5300万円)に着地したが、スキンケア、メイクアップ、ラグジュアリーブランドのフレグランスは成長を示した。アジア・太平洋地域では、中国の景気減速が影響し同6%減の48億8800万ドル(約7153億5900万円)だった。スキンケアやフレグランス、メイクアップが伸長した香港や、インバウンドを中心にフレグランスが好調の日本では2桁成長を達成した。
2025年通期予想は売上高が前期比2%増。先進国や新興国市場の成長を反映しながら、消費者心理やコンバージョンレートの低迷に起因する中国とアジアの継続的な落ち込みと相殺している。スキンケアの再活性化や高級フレグランスの成長因子の活用、好調なチャネルの積極的利用、新たなビジネスチャンスにつながるイノベーションの創出、マーケティング能力の強化に取り組み、売上高の成長を見込む。中国の景気回復を前提に、2026年には世界規模でプレステージビューティ事業の成長が再び加速する見通しとした。
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