Image by: ポーラ・オルビスホールディングス
ポーラ・オルビスホールディングス(HD)の2024年12月期第2四半期(1〜6月)連結業績は、基幹ブランドである「ポーラ(POLA)」の売上減少により売上高が前年同期比2.3%減の838億3600万円だった。営業利益は同18.4%減の73億1600万円、経常利益が同2.4%減の111億2100万円の減収減益となった。
ポーラの国内事業では、多数のベストコスメを受賞した「ホワイトショット フェイシャルセラム」や「B.A ライト セレクター N」などの新製品を軸にカウンセリングサービスを強化したことで百貨店チャネルでは2桁増収かとなった。しかし、委託販売チャネルでは店舗および顧客数が減少するなどの影響を受け、国内事業全体の売上は前年を下回った。海外事業でも中国を中心とする一部のアジア地域で景気が減速したことにより、ブランド全体の売上高は同7.6%減の459億6600万円、営業利益も前年同期を割り込んだ。
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もうひとつの旗艦ブランド「オルビス(ORBIS)」は、直販チャネルで顧客数が新規・既存ともに増加し、「リンクルブライトUVプロテクター」や「オルビスユー ドット」シリーズなどの高機能・高単価商品が伸長して顧客単価が上昇したことから、売上高は同14.8%増の239億9200万円と2桁成長、営業利益も前年同期を上回った。
海外ブランドの「ジュリーク(Julique)」は、中国の景気低迷を受け特に4月以降の販売が落ち込んだが、本国であるオーストラリアでアフターコロナの事業回復が順調に進み、新製品が好調に推移したことから、売上高は同6.8%増の41億万円を計上。
育成ブランドの「スリー(THREE)」は、精油を中心とした新製品により店頭の活性化を図るも新客の獲得が前年に及ばなかった。一方で、「ディセンシア(DECENCIA)」は顧客属性に応じた販売施策の強化等により顧客数の増加が続き前年を上回る実績で着地。育成ブランド全体の売上高は同13.0%減の72億6200万円だったが、「アンプリチュード(Amplitude)」や「イトリン(ITRIM)」のブランド終了の影響を除くと前年並みの結果となった。
この結果を受けて、2024年12月期通期の連結業績予想でポーラを下方修正、オルビスを上方修正し、全体の売上高を前回予想から55億円減の1735億円に、営業利益を同34億円減の145億円に引き下げた。下半期は、ポーラでは新たな肌分析システムによる顧客エンゲージメントの強化やB.Aシリーズの最高峰ラインの製品拡充に取り組み、オルビスでは高付加価値型に注力した新商品の継続的投入や外部チャネルの増強に注力し、下期の増収増益を目指す。
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