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「トラッド」や「マニッシュ」の意味は? ファッション業界で働くなら知っておくべき基本スタイルを解説

「トラッド」や「マニッシュ」の意味は? ファッション業界で働くなら知っておくべき基本スタイルを解説

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時代のトレンドに合わせて生まれるスタイルは多数ありますが、ファッションには長年変わらない基本のスタイルがあります。例えば、コンサバやトラッド、フェミニンなどで、ファッションやアイテムのテイスト、ジャンルを表します。これらはもはや普遍的なファッションのジャンルですが、各スタイルが具体的にどんなファッションを指すのかを正しく理解しておくことは、ファッション業界に携わる人にとっては必須の知識。そこで今回は、アパレル業界では不可欠な基本スタイルの知識をお届けします。

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コンサバ

キレイめで好感度が高いファッションを指してコンサバと呼びますが、コンサバは保守的・無難などを意味するコンサバティブの略語。コンサバという言葉は1980年代、日本がバブル景気に沸いた時代に登場したもので、当時は落ち着きのあるお嬢様的なスタイルをこう呼んでいました。現在ではお嬢様スタイルというより、品の良いお姉さんスタイルのニュアンスが強くなっており、上品で清潔感や女性らしさがあり、程よくトレンドをプラスした装いをコンサバとカテゴライズすることが多いようです。

必須アイテム

コンサバを代表するアイテムといえば、ジャケットにブラウス、仕立ての良いパンツやワンピース。ジャケットやパンツはメンズと共通のアイテムですが、コンサバの場合はいずれも女性らしいディテールや色使い、素材であることが鉄則です。

着こなしのコツ

コンサバは大抵の人に似合いますが、着こなしによっては無難すぎて特徴がなく、年齢よりも老けて見えることがあります。無難なだけのスタイルに陥らないようにするには、小物で遊びやトレンドを取り入れること。今季なら大ぶりのアクセサリーやアニマル柄のバッグ、パンプスなど、どこかにクセのあるアイテムを仕込むとおしゃれに決まります。

トラッド

伝統的という意味のトラディショナルを略したトラッド。英国紳士さながらのクラシカルで端正なスタイルが基本ですが、トラッドの中にも派閥があり、バーバリーやアクアスキュータムに代表されるブリティッシュトラッド、ラルフ ローレンに代表されるアメリカントラッドがあります。いずれも上流階級の日常着がベースにあり、知的で上品、カジュアルでもキチンと感のある流行に左右されない着こなしが鉄則。日本では、1979年頃から横浜元町発祥の「ハマトラ(横浜トラディショナル)」ブームが起き、当時大人気を博しました。

必須アイテム

ブレザーやボタンダウンシャツ、ポロシャツなどが定番で、柄ならチェックがお約束。ブリティッシュトラッドだとトレンチコートも代表的なアイテムですが、アメリカントラッドの場合はカレッジロゴが入ったアイテム、ダッフルコートなど、スクールライクなアイテムも不可欠です。

着こなしのコツ

最大のポイントはキチンと感です。アイテム自体はどれもベーシックですが、シャツやパンツはしっかりとプレスし、シワシワはNG。折り目正しい印象で着こなしてこそのトラッドなので、自分の体型に合うサイズ選びも重要になります。トラッドを格好良く着こなすには、だらしなく見えるオーバーサイズは避けましょう。また、ボストンタイプの眼鏡やサッチェルバッグなど、小物にも知的さを忘れずに。

ストリート

トレンドの多くはアパレル業界が生み出すのが定説ですが、ストリートはその名の通り、街に集まる若者から自然発生的に生まれたスタイルです。ストリート系と日本で言われ始めた当初、その火付け役はスケーターやBボーイたちでしたが、時代と共に進化。現在はハイブランドを取り入れたラグジュアリーストリートスタイルが主流になっています。とはいえ発信源がストリートゆえに、ひと口にストリート系といってもそのスタイルは千差万別。他のトレンドより進化のスピードが速いのも特徴です。

必須アイテム

スニーカーにオーバーサイズのトップス、最近だとバケットハットの人気が再燃中。昨今はハイブランドとストリートブランドがコラボしたアイテムも多数登場しています。ストリートファッションは音楽やアートとの結びつきが強く、アーティスト愛用のブランドや着こなしが強く影響することもあります。

着こなしのコツ

ルールがないのがストリート系の特徴ですが、大人が上手く着こなすコツはシックにまとめること。グレーやベージュ、アイボリーといったモノトーン中心の色使いで、シンプルに徹して。ストリート系はオーバーサイズのトップスが定番ですが、これに大きくロゴが入っていると子供っぽかったり品がなく見えることもあるため、選ぶなら無地を。代わりに素材や仕立ての良いものをチョイスし、安っぽく見えない工夫をしてみましょう。

フェミニン

女性らしさを表す英語のフェミニンは、その名の通り女性らしい着こなしのこと。ただ、フェミニンにも大人っぽく優雅なフェミニンと、ガーリーと称される可愛さに寄ったフェミニンがあり、一般的には品よく愛らしいエレガントなスタイルを指すことが多いです。レースにフリル、透け感のある素材やどこかに甘さのあるディテールなどがフェミニンスタイルの王道で、コンサバよりも華やかでスイートです。

必須アイテム

透け感のあるブラウスや軽やかな素材のワンピース、スカートなどで、足元はバレエシューズやパンプス。ふわりと柔らかな印象を与えるデザインが中心です。

着こなしのコツ

大人の女性がフェミニンスタイルを成功させるには、全身ではなくポイントで取り入れること。ブラウスやスカートのみなど、フェミニンなアイテムを1点取り入れたら他はシンプルに。ワンピースなら足元をスニーカーにするなどして甘さを調整するのも得策。全身だと甘さが過剰になり、野暮ったく見えてしまいます。

カジュアル

カジュアルの定義は広く、いわば普段着のこと。特別な場へ出かける際の服ではなく日常の装いで、基本的には楽に着こなせる服を指します。カジュアルにはさまざまなテイストがあるため、フェミニンなカジュアルやスポーティーなカジュアルなど、他のスタイルとの組み合わせも多数。また、オフィスカジュアルなどと呼ばれるビジネスシーンでのリラックスした装いも含みます。

必須アイテム

Tシャツやデニム、チノパンツ、スニーカーなど。自宅で手軽に洗濯や手入れができるアイテムが中心で、フーディーやスエットもカジュアルアイテムの代表格です。

着こなしのコツ

大人がカジュアルな装いをする際に気をつけたいのがルーズになりすぎないこと。リラックス感は大事ですが、だらしない印象を与えないよう清潔感を意識しましょう。また、キャラクターがあしらわれていたりあまりにカラフルなデザインは安っぽく見えることがあるので、落ち着いたデザインを選ぶのが素敵に着こなすポイントです。

マニッシュ

「男性のような」という意味のマニッシュは、ジャケットやスーツといった男性的なアイテムをあえて女性が身につけるスタイルです。似たスタイルにボーイッシュがありますが、マニッシュはボーイッシュよりも大人っぽくスタイリッシュなイメージ。有名なのはサンローランの創業者、イヴ サンローランが1966年に発表し、今でもサンローランの代名詞となっているタキシードルックです。

必須アイテム

かっちりとしたテーラードジャケットやテーパードパンツ、ワイシャツなど、男性的で端正なアイテムたち。柄ならピンストライプなど、スタイリッシュな雰囲気のものを選びましょう。

着こなしのコツ

マニッシュスタイルの魅力のひとつに、男性っぽく装うことで逆に女性らしさが引き立つことがあります。足元までかっちりとメンズライクに決めてもかっこいいですが、ヒールパンプスなど、どこかに女性らしいアイテムを投入するのがおすすめです。

TEXT:橫田愛子

最終更新日:

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