


今年の干支(えと)、巳(み)にちなんでヘビ革の魅力を解説します。どんな種類や特徴があるのか、皮から革になるまでの工程、製品の魅力やトレンドについて、いろんな角度から見ていきましょう。
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財布に入れて金運効果に期待
ヘビのほか、トカゲやクロコダイルに代表されるエキゾチックレザーは希少性が高く、高価であることが多い。革になるまでの製法工程は図表の通り。皮を開く際は背中の模様を生かすベリーカット、おなかを生かすバッグカットのどちらかが用いられる。

代表的なものはひし形模様が連続するダイヤモンドパイソン(アミメニシキヘビ)と模様が不規則なモラレスパイソン(ビルマニシキヘビ)だ。ほかにも体全体が赤みを帯びているレッドパイソン(ヒイロニシキヘビ)や、南米に生息する世界最大級のヘビ、アナコンダなどがある。

ダイヤモンドパイソンのバックカット(左)、ベリーカット(中央)、モラレスパイソン(右)
バッグや靴、ベルト、財布など、幅広い製品に利用される。脱皮を繰り返すヘビの抜け殻は、「再生」を意味するとされ、財布に入れると金運効果があると言われる。ヘビ革自体を使った財布の人気も高い。
ソフトな質感を生かすため革表面に磨きをかけないマット仕上げ、革の表面を平らにして艶(つや)を出すグレージング加工があるほか、一度色を抜いてから鮮やかな色に染め直しすることもある。爬虫(はちゅう)類が持つ独特の柄を好まない人もいるため柄を脱色して使うこともある。

グレージング仕上げ(左、中央)とマット仕上げ(右)で加工した革
レザーの中の宝石
皮革製品製造・販売の枡儀の杉本達哉代表取締役に聞く

当社は1713年創業で、革を用いたキセル入れの販売からスタートしました。京都の本社では、江戸時代ごろに使われていた製品を展示しています。現在は革や布帛を使って様々な製品を販売していますが、物作りで大切にしているのは、商品が普遍的な価値を持っているかどうかです。エキゾチックレザーの商品は決して安いものではない。だからこそ時代が変わっても、変わらない魅力のある商品を提供し続けたいです。
その時のトレンドで特定の革の人気が上がったりすることはありますが、無理に追いかける必要もないと思っています。量を売るより、商品の質を落とさない方が大事だからです。お客様が欲しいと思った時、ここに来たらいつでも良い物があると思われる店でありたい。
希少性が高いため、いつの時代も富裕層からの需要が高いですが、親子代々で大切にしてくれる方や、子供に受け継ぐことを見越して購入してくれる方もいます。ダイヤモンドと同じで、レザーの中の宝石のようなものだと思っています。これからもエキゾチックレザーの価値を守るためにも、本当に欲しいと思う方に良い商品を届けていきたいです。
《ラグジュアリーブランドも注目》デイリーな雰囲気に組み合わせて

枡儀のダイヤモンドパイソンの製品
25年春夏は、エキゾチックレザーを使ったアイテムが豊作! ラグジュアリーブランドはエキゾチックレザーを使った新作を多数発表している。本紙コレクション担当の青木規子記者に、ここ数シーズンの流れと注目ブランドを聞いた。
ラグジュアリーブランドでは、動物愛護の観点からリアルファーの使用を控える傾向が広がってきました。同様に10年くらい前からエキゾチックレザーを使うことに対しても慎重になっていました。しかし、コロナ禍を経てファッションを楽しみたい気持ちが高まるなか、再び富裕層が求めるようになっています。
伝統と技術に裏打ちされたラグジュアリーブランドによるエキゾチックレザーのアイテムは、上質で価値があると誰もが知っているもの。一つ取り入れるだけで、スタイルをアップグレードすることができます。さらに25年春夏は、クラシックなエレガンスやレトロビンテージといった懐かしいムードが注目されており、そのイメージにぴったりフィットするエキゾチックレザーの商品が一気に増えました。
特に充実するのはバッグです。エキゾチックレザーを使ったワンハンドルのハンドバッグやボストンバッグが広がっています。「トッズ」はパイソンのクラッチバッグやオストリッチのバケットバッグを、デイリーな雰囲気のTシャツ風トップにさりげなく組み合わせました。

「トッズ」25年春夏コレクション
バッグだけでなく、ウェアも注目です。「フェンディ」がコレクションで発表したシンプルな白いトップとスカートは、よく見るとクロコダイル。マットで柔らかい風合いに仕上げられています。「ボッテガ・ヴェネタ」はパイソンのボーイフレンドシャツをワイドパンツとラフにスタイリングしました。

「フェンディ」25年春夏コレクション
エキゾチックレザーが持つラグジュアリーなイメージは、シンプルなスタイリングのアクセントになります。クロコやパイソン風の型押しレザーのアイテムも広がりそうです。
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