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大阪・関西万博に見る、日本のインバウンド対応最前線

大阪・関西万博に見る、日本のインバウンド対応最前線

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いま世界各国から多くの観光客を迎えている大阪・関西万博。開催地の夢洲は、2030年にIR(統合型リゾート)開業も控えているが、言語対応・接客の両面で、日本はどこまで進化しているのか。実際に万博会場を巡るなかで体感した最先端のテクノロジーと日本ならではのホスピタリティ精神に触れながら、今後の可能性と課題を探った。

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池松 孝志さん/エーバルーンコンサルティング株式会社 代表取締役
1980年生まれ。広島県出身。アメリカ留学時代、古着屋のディーラーとして全米各地を飛び回る。国内の紹介会社を経て、2008年にエーバルーンコンサルティングを設立。代表取締役として主にエグゼクティブ人材のサーチやM&A案件を担当。近年では、統合型リゾート(IR)施設に特化した人材紹介サービスにも注力している。

アバターと対面接客が交差する言語対応の最前線

大阪・関西万博が開催されている夢洲は、2030年にIR開業も控える注目の地。IRは、ホテル、カジノ、MICE施設を一体化した大型施設で、訪日外国人の長期滞在促進を目的に日本でも推進が進んでいます。

実際に現地へ行くと、最新の多言語対応サービスや日本ならではのおもてなしが随所に見られました。

まず目を引いたのは、コンビニエンスストアのローソンで導入されていた多言語対応アバター接客。日本語や英語、中国語、韓国語だけでなく、アラビア語やヒンディー語など100言語以上に対応可能で、モニターに映るキャラクターが来場者の母語に合わせて切り替わります。

実際に体験してみると、言語を選択するだけでスムーズに注文ができ、テクノロジーの進化によって言語の壁がぐっと低くなったことを実感しました。

一方、パビリオンや売店ではスタッフが来場者に対面接客する場面がよく見られました。多くのスタッフはイングリッシュバッジを身に着け、流暢な英語で来場者に応対。翻訳アプリや機械に頼るのではなく、人を介した直接的なコミュニケーションが中心になっており、来場者との距離がぐっと近づいている印象を受けました。

さらに印象的だったのは、各国パビリオンで働くスタッフたちの語学力の高さです。自国語に加えて日本語と英語を流暢に使い分ける姿が多く見られました。英国パビリオンで出会った、ある20代後半の日本人男性スタッフは非常に自然な英語で海外来場者と話していました。聞けば派遣登録を通じて万博勤務を志望し、ここで働くことを自ら選んだそうです。

こうしたテクノロジーと人の両方による言語対応は、万博会場全体で見られました。アバターや翻訳ツールが進化する一方で、人が持つ伝える力、感じ取る力の重要性は、むしろ増しているように感じました。

世界に差をつける、日本のおもてなし精神

日本の接客レベルは、世界的に非常に高いといわれています。なかでも、相手を思いやる細やかな気配りや心の込もったコミュニケーションは、日本が誇る文化のひとつ。万博会場でも、そうした日本らしい接客を多く見ることができました。

例えば、ボランティアスタッフとして活動するシニア世代の方々。皆さん笑顔で来場者を迎えており、年齢を感じさせないそのいきいきとした対応は、訪れる人に安心感と温かさを与えていました。

ほかにはこんな光景も目にしました。カレーを地面にこぼしてしまった来場者に対して、すぐにクリーニングスタッフが4名体制で駆けつけ、連携しながら素早く清掃が行われたのです。誰に指示されるわけでもなく、自然に役割分担して対応するそのチームワークを見て、細やかな心配りとお互いに察し合う日本らしい文化を感じました。

また、強い日差しの中、長い行列ができたパビリオン前ではスタッフが「ご希望の方に日傘をお貸ししています」と丁寧にアナウンスしていました。ただ列を整理するだけではなく、来場者の体調や快適さまで気遣う姿勢は、まさに日本らしいおもてなし精神です。

こうした日本ならではの素晴らしい対応は、テクノロジーだけでは再現できない強みだと改めて感じました。マニュアル化された接客ではなく、目の前の相手、状況に応じて柔軟に動く力。それこそが、他国との差別化につながる要素であり、インバウンド対応を進化させるためのカギではないでしょうか。

富裕層ツーリズムへの対応力も重要

今回、万博を訪れて感じたのは、インバウンド対応の現場が確実に進化していることです。若い世代を中心に語学力の底上げが進み、都市部や観光地では訪日客対応への慣れが着実に広がってきているように思います。

万博を経て、日本のインバウンド対応力は確実に高まっていると思いますが、今後は訪日客のニーズがさらに多様化・高度化していくことが予想されます。

その中で特に重要になるのが、富裕層ツーリズムへの対応力。語学力やホスピタリティを土台に、富裕層が求める上質な体験やサービスをどこまで深く理解し、提供できるかが大きなポイントになるでしょう。訪日客の期待に応え、記憶に残る特別な体験を届ける。その積み重ねが、IR開業後の夢洲、ひいては日本全体の観光事業の成功に繋がるのではないでしょうか。

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