ポーラ・オルビスホールディングスが、中国で「オルビス（ORBIS）」の販売を担っている結子会社である奥蜜思商貿（北京）有限公司（以下、オルビス北京）を解散および清算すると発表した。清算結了の具体的な日程は未定だが、2025年12月期の清算結了の場合、特別損失として約13億円、法人税等調整額で約16億円を見込む。

　同社は2008年に設立し、中国でのオルビスブランドの販売を行ってきたが、昨今の中国経済の停滞やEC市場の競争苛烈により、早期の収益改善が見えにくく事業規模の縮小を余儀なくされている。

　グループ全体で、事業ポートフォリオの拡張とともに従来の化粧品事業においてはブランドポートフォリオの改革及び各地域の業績最大化に向けた組織体制の移行、収益性の向上に取り組む戦略の一環で、オルビス北京の解散および清算に至った。

　直近の経営状況は、2024年12月期の売上高が7億8300万円、営業利益が4億9900万円の赤字、純利益が6億500万円の赤字、純資産が33億3300万円の赤字、総資産が6億6300万円となっていた。

　今後はオルビス北京に充てていたリソースを他のブランドに集中させ、より安定した成長が見込まれるブランドと地域に注力。グローバル事業の成長を実現していく考えだ。

　なお、清算結了が来期以降になった場合は、特別損失を一部が来期以降に発生する見込み。2025年12月期の連結業績予想に変更は無い。