全日本空輸(ANA)が、創立75周年を機に制服をリニューアルする。デザインを担当するのは、ファッションプライズ「LVMH Young Fashion Designers Prize」2023年グランプリを受賞した「セッチュウ(SETCHU)」の桑田悟史、「無印良品」のクリエイティブディレクターを務める滝沢直己、「アディダス(Adidas)」。新制服の着用開始は2027年度下期以降を予定している。
今回のリニューアルの対象となるのは、旅客係員、グランドハンドリング係員、客室乗務員、運航乗務員、整備士、貨物係員、機内搭載係員の全7ポジション。制服のリニューアルは、旅客係員と客室乗務員が約12年ぶり、機内搭載係員が22年ぶり、グランドハンドリング係員が23年ぶり、運航乗務員が37年ぶり、整備士が39年ぶりとなる。なお、桑田が客室乗務員と旅客係員の制服を、滝沢が運行乗務員の制服を、アディダスが整備士とグランドハンドリング・貨物・機内搭乗係員の制服をそれぞれ手掛ける。
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ANAの井上慎一社長は、「デザイン性と機能性を両立し、社員が誇りを持てる制服を実現できるように、という意図で3者にオファーした」と説明。制服のコンセプトや具体的なデザインは現在、社員の声をもとに検討が進められており、「世界中のユーザーや着用する社員、そしてこれから航空業界を志す人からも愛される制服を目指す」としている。
これまでにも、客室乗務員と旅客係員の制服は「イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)」の三宅一生や、「ジュン アシダ(jun ashida)」の芦田淳らが手掛けており、現在の制服はデザイナー プラバル・グルン(Prabal Gurung)がデザインした。

左から桑田デザイナー、ANA井上社長、滝沢デザイナー、アディダス ジャパン萩尾代表取締役
Image by: FASHIONSNAP
今回の起用について、桑田は「日本を代表する企業の制服をデザインできることを大変光栄に感じています」とコメント。「日本の伝統美を尊重しながらANAらしさを際立たせ、着心地や機能性も兼ね備えた、流行に流されず長く愛される普遍的な美しさを持つ制服を目指したい」と意欲を語った。
旅行が趣味の一つだと語る滝沢は、「パイロットのユニフォームデザインとは、旅行者にとって心の安心に繋がるいち要素だと思います。誰からも愛され、着る人の誇りの象徴となる一着を実現できればと思います」と話した。
アディダス ジャパンの萩尾孝平代表取締役は、「ANAスタッフの制服にも、アスリート同様に高い機能性が求められる。我々がスポーツで培ってきた冷却技術や素材、カッティングの工夫などの知見を活かし、スタッフをサポートしたい」と語った。
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